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おむさんが、ケガをした。 場所は、背中。肩甲骨の間のあたり。 |
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ごくごく浅い、かすり傷だが ―― 血が滲んでいる。 |
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「えっ、おむさんケガしたの?」 |
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「うん、そうなんだ……」 |
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「だ、大丈夫? 傷口を見てあげようか?」 |
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「ありがとう」 |
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「じゃ、さっそく見てあげる」 「うん」 |
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「わわっ、大ケガだ! 顔がぐちゃぐちゃだーっ!」 「えっ」 |
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「ひどいなあ! 僕の顔は元からこうだよ!」 |
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「えへへへ~。冗談だよ」 「ちぇっ」 |
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おむさんが、ケガをしていた。 |
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単なる被毛の汚れかと思ったのだが、よく見ると、わずかながら、出血している。汚れに見えるのは、血液らしい。 ただし、浅い傷である。 恐らく、ケンカ傷ではなくて、例えばフェンスの下をくぐった時、針金にひっかけてしまった ―― そんな傷のように見えた。 |
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この日は薬の準備もなかったが、この程度なら、放置して大丈夫だろう。すぐに自然治癒すると思われる。 |
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