釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

崩壊に向けてさらにバブルが膨らむ

2019-07-11 19:22:14 | 経済
昨日は久しぶりに日中に日が射した。その日射しの中に立つと、やはりもう夏の日射しであることが分かる。しかし、日陰に入ると空気のはまだ冷たさがあり、長袖で過ごした。最高気温は今日と同じ22度だった。近くでは昨日も今日もウグイスが鳴く。昨夜は職場関連の方々と夕食を共にした。久しぶりの歓談の時を過ごした。内陸出身の方が近々北海道へ旅行されると言う。そこから北海道と岩手の自然の違いに話が発展した。やはり北海道の自然は過酷だと言うことになった。8月のお盆の時期に、寒さからセーターを着て湖での花火を見た記憶が蘇った。 世界の株式市場は米国が牽引している。その米国の株式市場は企業が発行する社債と言う債務による企業の自社株買いで支えられている。このため、今では、米国の株式市場は、金利の動向で左右される。金利が下がれば、社債の金利負担が減るため、企業はより多くの社債を発行出来、従って、自社の株もより多く買える。株価は当然上る。逆に、金利が上がれば、企業の社債の金利負担が増えるため、企業は社債発行を減らす。自社株買いも減少し、株価は下がる。昨日、米国下院金融サービス委員会で、米国中央銀行FRBのパウエル議長は、貿易摩擦や世界経済の減速による影響に対処するため、「必要に応じ行動する」と表明した。今月末に開催される中央銀行の理事による協議の場である米連邦公開市場委員会(FOMC)で、おおよそ10年ぶりに利下げされる可能性が強まった。米国中央銀行は2008年の金融危機後、利下げをしたが、2015年からは利上げをして来た。昨年末に株式市場が大きく下げたことで、さらなる利上げを中止していた。その世界的な景気の悪化指標が続き、中央銀行もいよいよ利下げに転じざるを得なくなっている。この利下げ観測が昨日の米国株式を大きく上昇させ、主要な米国株式指標が次々に史上最高値を更新させた。S&P500などは史上初めて3000の大台に乗った。もはや米国の株式バブルははち切れんばかりである。世界を駆け巡り、有望な投資先を見出して来た老練な投資家、マーク・モビアス博士Dr.Mark Mobiusは、4日のBloombergのインタビューで、「利下げの連続によって市場は本来あるべき金利を決める状況になくなった。私たちはとても混乱した状況にある。これが本当の危機を生む可能性がある。」と述べている。先の大阪でのG20に出席したOECD(経済協力開発機構)のアンヘル・グリアAngel Gurria事務総長は、2008年の金融危機後、主要中央銀行が経済活動を刺激しようと努力していなければ、今日、経済はさらに悪化していただろうとしつつも、中央銀行は「have run out of ammunition(弾薬を使い果たした)」と述べている。中央銀行はすでにギリギリまで金利を引き下げており、これ以上は引き下げる余地がほとんど残されていない。そのため、事務総長は、「 it’s time fiscal policies play a bigger part in boosting economic activity(財政政策が経済活動を後押しするのに大きな役割を果たす時が来た)」と付け加えている。しかし、マーク・モビアス博士も指摘していたが、日本やEU、米国など主要国・地域ではすでに政府政府債務も大きく積み上がっている。8日のロシアの国営RTでのインタビューで、ジム・ロジャース氏は、現在、経営が危ぶまれているドイツ銀行の問題は氷山の一角に過ぎないと述べている。「金融システムに問題が発生しており、これは起こっていることの1つの兆候でしかない。こうしたことは1930年代・1960年代・1990年代の金融危機でも見られたことだ。」。2008年の金融危機の前には先行して、2007年にアイスランドが破綻していた。今では、ラトビア、アルゼンチン、ベネズエラ、トルコ、インド、インドネシアなどの銀行で兆候が見え始めているとして、「スカンジナビアに目を向けると、長年の歴史ある銀行が今問題を抱えている。これは時代の兆候にすぎず、今後もっと多くの問題が発生するだろう。」続けている。ロジャースによれば、「崩壊とは予期せぬところから起こり、世界市場をクラッシュさせるもの」なのだ。
額紫陽花

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