今日は、小路幸也さんの『東京バンドワゴン』という本をご紹介します
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東京の下町、明治18年から続く老舗古本屋“東京バンドワゴン”を営むのは、4世代の大家族。
語り手は、天国から家族を見守る優しいおばあちゃん、堀田サチ(故・76)。
堀田家の家族は、3代目店主の堀田勘一(79)、金髪ロッカーの不良息子・我南人(60)、
孫の天然おっとりシングルマザーのの藍子(35)、フリーライターで古本屋の手伝いをしている紺(34)、
我南人と愛人の息子である青(24)、
紺のお嫁さんで併設するカフェを切り盛りする亜美(34)、
藍子の娘の花陽(12)、紺と亜美の息子の研人(10)。
個性の強いキャラクター揃いで、堀田家はいつも賑やか。
古本も事件も引き取ります。
ちょっと変わった家訓に従い、季節ごとに起きる不思議な事件を解決していく、堀田家の1年。
おかしくて、時に切なく優しい、下町情緒あふれる春夏秋冬の物語。
堀田家 家訓
◆文明文化に関する些事諸問題なら、如何なる事でも万事解決
◆本は収まるところに収まる
◆煙草の火は一時でも目を離すべからず
◆食事は家族揃って賑やかに行うべし
◆人を立てて戸は開けて万事朗らかに行うべし
春『百科事典はなぜ消える』
東京バンドワゴンに小学生の女の子が毎朝コッソリ持ってきて本棚に入れ、夕方持って帰る、
2冊の百科事典の謎を解き明かす。
夏『お嫁さんはなぜ泣くの』
青のお嫁さんになると言って堀田家に転がり込んできた、みすずという女性。
堀田家の誰かをストーキングしているような、怪しげな男の影。
青が不審な男に殴られたり、藍子の絵が切り裂かれたり、店の本が荒らされる事件も起きる。
秋『犬とネズミとブローチと』
紺が温泉旅館に本の買取と鑑定に行くが、一晩で旅館の主人も本もきれいさっぱり消えてしまった。
同時期に、老人ホームから東京バンドワゴンの貸し出した本を持った女性が失踪。
行方不明の2人を探し、いなくなった理由を探る。
冬『愛こそすべて』
青の結婚式のために、我南人が青の産みの母親の元へ向かう。
先代の家訓がびっしり書いてある本が発見され、そこには「冬に結婚するべからず」という一文が。
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私が好きな登場人物は、堀田家の紺さん
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出すぎず絶妙なタイミングと加減でみんなをフォローする、すごく頼れる優しい男性です
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悪い人が出てこなくて、それぞれみんな個性があって、魅力的な面々なのですがね
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どのお話も、心温まるお話でした
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問題や不思議なことが起こるたびに、家族やご近所さんたちが、自分にできることをする。
お互いが相手を思いやる。
人と人の結びつき、心のつながりを感じられます
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