昨日は、映画の『神様のカルテ』を観てきました
原作は、現役医師の新人作家・夏川草介氏による同名小説で、第10回小学館文庫小説大賞を受賞した作品です
“寄り添うことで温まる、やさしい命の物語。”との事
感想を書き記しておきたいと思います
※多少ネタバレが入りますので、これから観るという方はこの先は読まないでくださいね
あらすじ
美しい自然に囲まれた信州の一地方都市・松本。
内科医・栗原一止=イチさん(櫻井翔さん)は、医師が不足しながらも沢山の患者を抱える「24時間、365日対応」の本庄病院に勤めている。
多忙な診療現場でも、先輩外科医、看護師、上司ら、同僚たちと共に、日々の診療をこなしている。
どこか浮世離れした独特の雰囲気を持つアパート"御嶽荘(おんたけそう)"に帰れば、大家兼絵の描けない画家=男爵(原田泰造さん)、博学な大学生=学士(岡田義徳さん)と語らう。
そして何よりカメラマンで最愛の妻・榛名=ハル(宮崎あおいさん)との心温まるひとときに日々の疲れを癒しながら、激務に追われる毎日を凌いでいる。
ある日、一止は母校の医局を通じ、大学病院に勤めないかと誘われる。
“良い医者”になるための最先端医療が学べる医局と、本庄病院の大勢の患者との間で、一止は思い悩む。
そんな折、彼は一人の末期癌患者・安曇雪乃(加賀まりこさん)と出会い、人生の岐路に立つことになる。
大学病院に見放され、医学では手のほどこしようのない安曇さん。
本人はそれを承知の上で、一止を頼ってやって来た。
一止は、目の前に置かれた現実と向き合いながら、患者、看護師、同僚、友人、そして妻と触れ合う中で、少しずつ成長していく…。
まずは結婚して1年のイチとハル夫婦に、とても和みました
観ながらずっと、「この若いふたりはどうやって結婚にまで至ったんだろう!?」と思っていました(笑)
変わり者で泣き虫のイチさん、いざという時はビシッと決める、素晴らしい男らしさをお持ちなのでしょうね
「おかえり」「ただいま」、これだけのやりとりでも、このふたりの帰ってくる場所は、お互いの居る所なんだなぁ・・・と。
ただこれだけなのに、これだけの“当たり前”が、私にとっては、なんだかとてもうらやましい・・・。
安曇さんが亡くなったご主人のことを笑顔で話してくれて、イチがハルに
「僕が死んだ時も、そんな風に話してくれるか?」と聞いたら、
「お断りです。もしそうなったら悪口言いまくりますから、私よりも一分一秒でも長生きしてくださいね」と答えたハル。
イチが悩んでいる時、落ち込んでいる時、静かにそっと見守るハル。
ハルと話して、心の重荷を軽くするイチ。
お互いにしかわからない心の繋がりで寄り添い合っているふたりが、
微笑ましく、うらやましく、とっても素敵だと思いました
(私はきっとハルみたいにはなれないなぁ・・・と、若干へこみつつ(笑))
学士さんの“門出”、安曇さんが屋上から山を見た時、安曇さんのご主人がお迎えにきた時、安曇さんの最後のお手紙・・・。
泣いてしまうシーンが、たくさんありました
特に安曇さんのお手紙のくだりはもう、イチと一緒に大号泣です
「“神様のカルテ”とは何のことだろう、理想のことかな?」と思っていたのですが、
何のことか分かった瞬間に、たまらない気持ちになりました
「一に止まる、名前を縦書きして繋げると、“正しい”という漢字になる」
この言葉たちは、迷った時のイチの道しるべになるような言葉ではないでしょうか
「悩め悩め、悩まない若者は生意気だ」
「答えを一生懸命に探そうとするが、実は自分の中にあるものではないか」
そういった言葉があり、目からウロコでした
私も、自分のこれからについてもう全部投げ出したいほどに悩んでいて、辛くなる時があるのですが・・・
今はそういう時期なのだなぁと。
相手の考えが理解できなかったり、自分がどうしたいのかどうなりたいのかが分からなかったり、
最近ずーっと人生の迷子状態なのですが、
自分自身さえ見失わなければ、答えは必ず出るのだと。
勇気をもらいました
当たり前のことですが、「誰でもみんな、死んでしまうんだなぁ・・・」と改めて考えさせられました。
私も、相手も、みんな限りある命。
「私こんなにボーッと生きてていいの!?そろそろどっち向きかに前進しなくていいの!?」と、真面目に焦ります
誰かの最期の時に、自分の最期の時に、後悔しなくていいように。
何でも先送りにばかりしていてはいけないですね、その時その時の精一杯でいなくては・・・
人はひとりでは生きてゆけない。
自分にはそのつもりはなかったとしても、誰かを必要とし、誰かに必要とされ、
誰かを支え、誰かに支えられ、誰かを愛し、誰かに愛されたくて、生きている。
この世界で生きているとは、生きていくとは、そういうこと。
疲れたら寄りかかり、辛い時は投げ出して、それを許してもらったり反対に受け止めたりできる、
そうして寄り添い合える相手がいるということは、まるで奇跡のような幸福なのだと思います。
大切な人が増えていく人生って素敵ですよね、私もそんな生き方がしたいです
目の前にいる大切な人を大切にしていくこと、忘れないでいたいです
“救う”は、“掬う”。
大切なことを忘れず、見落とさず、丁寧に生きていきたいです
エンディングには、ほっこり
27歳の独身女性としても、医療従事者の端の端の端くれとしても、
いろいろなことに気付かされ、再確認させてもらった映画でした
原作は、現役医師の新人作家・夏川草介氏による同名小説で、第10回小学館文庫小説大賞を受賞した作品です
“寄り添うことで温まる、やさしい命の物語。”との事
感想を書き記しておきたいと思います
※多少ネタバレが入りますので、これから観るという方はこの先は読まないでくださいね
あらすじ
美しい自然に囲まれた信州の一地方都市・松本。
内科医・栗原一止=イチさん(櫻井翔さん)は、医師が不足しながらも沢山の患者を抱える「24時間、365日対応」の本庄病院に勤めている。
多忙な診療現場でも、先輩外科医、看護師、上司ら、同僚たちと共に、日々の診療をこなしている。
どこか浮世離れした独特の雰囲気を持つアパート"御嶽荘(おんたけそう)"に帰れば、大家兼絵の描けない画家=男爵(原田泰造さん)、博学な大学生=学士(岡田義徳さん)と語らう。
そして何よりカメラマンで最愛の妻・榛名=ハル(宮崎あおいさん)との心温まるひとときに日々の疲れを癒しながら、激務に追われる毎日を凌いでいる。
ある日、一止は母校の医局を通じ、大学病院に勤めないかと誘われる。
“良い医者”になるための最先端医療が学べる医局と、本庄病院の大勢の患者との間で、一止は思い悩む。
そんな折、彼は一人の末期癌患者・安曇雪乃(加賀まりこさん)と出会い、人生の岐路に立つことになる。
大学病院に見放され、医学では手のほどこしようのない安曇さん。
本人はそれを承知の上で、一止を頼ってやって来た。
一止は、目の前に置かれた現実と向き合いながら、患者、看護師、同僚、友人、そして妻と触れ合う中で、少しずつ成長していく…。
まずは結婚して1年のイチとハル夫婦に、とても和みました
観ながらずっと、「この若いふたりはどうやって結婚にまで至ったんだろう!?」と思っていました(笑)
変わり者で泣き虫のイチさん、いざという時はビシッと決める、素晴らしい男らしさをお持ちなのでしょうね
「おかえり」「ただいま」、これだけのやりとりでも、このふたりの帰ってくる場所は、お互いの居る所なんだなぁ・・・と。
ただこれだけなのに、これだけの“当たり前”が、私にとっては、なんだかとてもうらやましい・・・。
安曇さんが亡くなったご主人のことを笑顔で話してくれて、イチがハルに
「僕が死んだ時も、そんな風に話してくれるか?」と聞いたら、
「お断りです。もしそうなったら悪口言いまくりますから、私よりも一分一秒でも長生きしてくださいね」と答えたハル。
イチが悩んでいる時、落ち込んでいる時、静かにそっと見守るハル。
ハルと話して、心の重荷を軽くするイチ。
お互いにしかわからない心の繋がりで寄り添い合っているふたりが、
微笑ましく、うらやましく、とっても素敵だと思いました
(私はきっとハルみたいにはなれないなぁ・・・と、若干へこみつつ(笑))
学士さんの“門出”、安曇さんが屋上から山を見た時、安曇さんのご主人がお迎えにきた時、安曇さんの最後のお手紙・・・。
泣いてしまうシーンが、たくさんありました
特に安曇さんのお手紙のくだりはもう、イチと一緒に大号泣です
「“神様のカルテ”とは何のことだろう、理想のことかな?」と思っていたのですが、
何のことか分かった瞬間に、たまらない気持ちになりました
「一に止まる、名前を縦書きして繋げると、“正しい”という漢字になる」
この言葉たちは、迷った時のイチの道しるべになるような言葉ではないでしょうか
「悩め悩め、悩まない若者は生意気だ」
「答えを一生懸命に探そうとするが、実は自分の中にあるものではないか」
そういった言葉があり、目からウロコでした
私も、自分のこれからについてもう全部投げ出したいほどに悩んでいて、辛くなる時があるのですが・・・
今はそういう時期なのだなぁと。
相手の考えが理解できなかったり、自分がどうしたいのかどうなりたいのかが分からなかったり、
最近ずーっと人生の迷子状態なのですが、
自分自身さえ見失わなければ、答えは必ず出るのだと。
勇気をもらいました
当たり前のことですが、「誰でもみんな、死んでしまうんだなぁ・・・」と改めて考えさせられました。
私も、相手も、みんな限りある命。
「私こんなにボーッと生きてていいの!?そろそろどっち向きかに前進しなくていいの!?」と、真面目に焦ります
誰かの最期の時に、自分の最期の時に、後悔しなくていいように。
何でも先送りにばかりしていてはいけないですね、その時その時の精一杯でいなくては・・・
人はひとりでは生きてゆけない。
自分にはそのつもりはなかったとしても、誰かを必要とし、誰かに必要とされ、
誰かを支え、誰かに支えられ、誰かを愛し、誰かに愛されたくて、生きている。
この世界で生きているとは、生きていくとは、そういうこと。
疲れたら寄りかかり、辛い時は投げ出して、それを許してもらったり反対に受け止めたりできる、
そうして寄り添い合える相手がいるということは、まるで奇跡のような幸福なのだと思います。
大切な人が増えていく人生って素敵ですよね、私もそんな生き方がしたいです
目の前にいる大切な人を大切にしていくこと、忘れないでいたいです
“救う”は、“掬う”。
大切なことを忘れず、見落とさず、丁寧に生きていきたいです
エンディングには、ほっこり
27歳の独身女性としても、医療従事者の端の端の端くれとしても、
いろいろなことに気付かされ、再確認させてもらった映画でした