麒麟・田村裕さんの『ホームレス中学生』、とうとう私にもこの本を読む機会がありました
11歳でお母さんを病気で亡くし、中学2年生でお父さんから“家族解散”を言い渡され、
なんとか進学して、お笑いの道を志して、麒麟を結成して・・・
田村さんの生い立ちからこれまでの人生が綴られている、話題の本。
中2で全てを奪われて公園で1人の生活、やはり凄まじいですよね
けれど田村さんは、ご本人のおっしゃる通り、本当に周りの人に恵まれていたと思います
頼れる兄姉、お友達、友達のご両親、近所の方、担任の先生。
つらいつらい思いをしながらも、本当に彼が必要としていた物や言葉は、必ず誰かがくれました
彼が一生懸命ひたむきに生きていたからこその、たくさんの人達の力添えだったのかもしれませんね
つらい思いはしなくて済むのなら、もちろんしないほうが良いのだけれど、
つらい思いをしたからこそ感じられた、人の優しさや思いやりの心。
これは、大きな財産なのではないでしょうか
天国で見守ってくれているお母さんのためにも、笑って生きていける自分になる。
苦労してきたお父さんに、これまで出来なかった親孝行ができる自分になる。
これまで助けてくれた人達に、報いることのできる自分になる。
たくさん辛いことを乗り越えてきたぶん、これからたくさん幸せになる。
その思いは、田村さんの大きな支えになっていると思います
発売された時点では行方不明だったお父さんが今は見つかり、本当に良かったですよね
この本の中で、印象に残っている言葉があります。
「僕は、お湯に感動できる幸せのハードルの低い人生を愛しています。」という一文
申し訳ないのですが、本文ではなく、あとがきの中にある言葉です(笑)
共感できるなぁ、と思いました
私はこれまで何不自由なく育ててもらい、たくさんの出会いにも恵まれ、
幸せな人生を歩ませてもらっています
でも良い意味で、幸せのハードルは人より低いほうだという気がします。
ちょっとしたことで嬉しくなれる、幸せ気分に浸れる、なんて素敵な事でしょう
この世界には、見過ごしがちだけど多くの幸せが転がっているぞ~、全部自分の捉え方次第だぞ~、
という大切なことを、この本で再確認させてもらいました