現在、日本のルリクワガタ属はタカネルリクワガタを含め10種に分けられてますが、ほんの2年前までは4種と考えられていました。
交尾器の詳細な研究によって、同種と思われていたものが複数に分けられたことが、倍以上に増えた主な理由ですが、お隣、中国大陸での研究の進み方は更にすさまじいものがあります。
20年前には広大な中国大陸に1種しかいないことになっていましたが、今年までに18種に増えています。
これは1990年以降の中国の開放政策により、日本人昆虫研究者が現地調査することが可能となったためです。
この頃は見つかるものはすべて新種だった、と言われていますが、現在はそのペースも少し落ち着き、徐々に種・亜種の整理が進められています。
今回の展示では、個人コレクションをお借りし、中国産ルリクワガタ11種の標本を展示します。
日本のルリクワガタの起源は朝鮮半島、そして中国大陸にあると考えられています。
日本における本属の種多様性は、まさに中国大陸の映し鏡といえます。
写真は展示する中国産ルリクワガタ。