去年の10月1日にヤマノイモの葉っぱから採集したキイロスズメ(蛾の仲間)の幼虫が、飼育容器の中でいつの間にかサナギになっていました。
本来であれば土の中で冬を越して、春には新成虫がでてくるはずが、むき出しの状態で容器の底に転がっていました。
春まで気づかなかったら、羽化した成虫が中でバタバタ暴れて大変なことになっていたでしょう。
そんなわけで、今は事務室の机の上の隅っこにサナギを寝かせています。
パソコンのマウスのすぐ横なので、たまに何の気なしに手にとって眺めてみますが、まあ、なんと造形の美しいこと。
ロケットのような無駄のない形。そして、浮き出て見える将来、翅や触角になる部分。
生き物とは思えない冷たさや静かさに、何か職人さんの作った工芸品のような雰囲気さえあります。
窓の外は雪で真っ白です。新芽がほころび始めるころには、サナギにも変化があるでしょう。
以下、蛾のリアルな写真がありますので、昆虫が苦手な方はご注意を!
上の写真:キイロスズメのサナギ(左は横から、右は正面から)
下の写真:キイロスズメの成虫