「入之波(しおのは)のガタロウ伝説」
昔、ここに力の強い一人の山伏がいて、川で出会ったガタロと相撲をとって勝った。
そのときの約束で、それから毎日朝起きるとザルにいっぱいの魚を持ってきて家の入り口に置いてある。それから何年かたって、一人の女がやってきてそのザルを捨てた。それからガタロはもう魚をもってこなくなったという。
またこの山伏が相撲に勝ってからは、この谷にガタロは棲まなくなり、夏でも水死するものがなくなったし、ガタロに尻を抜かれることもなくなったという。
村ではのちにこの山伏を川勝様といっているという。
入之波という地名は役の行者によって開かれたという、この地方には珍しい微温の鉱泉が湧出する温泉に起因する。もとは塩葉と書いていたのがいつのころからか入之葉と改められた。
昔、ここに力の強い一人の山伏がいて、川で出会ったガタロと相撲をとって勝った。
そのときの約束で、それから毎日朝起きるとザルにいっぱいの魚を持ってきて家の入り口に置いてある。それから何年かたって、一人の女がやってきてそのザルを捨てた。それからガタロはもう魚をもってこなくなったという。
またこの山伏が相撲に勝ってからは、この谷にガタロは棲まなくなり、夏でも水死するものがなくなったし、ガタロに尻を抜かれることもなくなったという。
村ではのちにこの山伏を川勝様といっているという。
入之波という地名は役の行者によって開かれたという、この地方には珍しい微温の鉱泉が湧出する温泉に起因する。もとは塩葉と書いていたのがいつのころからか入之葉と改められた。