大峰の河童

法螺貝を習得中 

河童の手造り弓具、「麻弦」

2011年08月23日 | 日記


今日も風が有り、過ごし易い。 計画中の麻弦作製に取り掛かる。

張り竹の端、弦を止める箇所の工夫が付いた。 強く、撚りを掛けた後でも、取り外しが容易な止め方。 重要な箇所は竹を湾曲させて、弦に張力が掛っても緩まない止め具部分。

何カ月も、簡単な止め方が思いつかない中、猛暑の夏が来てしまつた。 そこで、試しに竹の端に二か所、径8mmのドリルで貫通穴をあける。 竹矢の材料を短く切って、貫通させた2か所箇所の穴に差し込む。 これが、簡単に「麻弦」を取り外し出来る止め方の工夫部分。
(在来船のデレッキをワイヤーで上下させる際に、この止め方が世界共通であった。 今でも、ロープを多用する帆船などで使われている。)

弦の長さは端を輪にして、弓の弭に掛ける為の余分な長さがいる。 撚りも含めて幾らぐらいの長さが必要か、調べるが不明。 計画中の弓は身長に合わせて、長く造る予定であり、弓の長さと弦の長さの関係も調べなければ成らない。 弦の太さも同様。

以前、大麻の「ぬさ」を績んで糸状態にしていた。 この糸を3m強、3本用意しS字撚りするが、何度試しても弓弦(ゆづる)模様に成らない。 作業は一時中断。

再開後、何度かの撚り方を試して、試作の弦に松脂を沿わせて擦り付ける。 強く擦ることで松脂が少し解けて、弦に纏わり付く。 その状態で上から、草鞋を強く、何度も擦ると、松脂が更に解けて弦の毛羽たちが無くなり、綺麗になる。 (松脂は大きな塊が持ち易い。 草鞋は大きめが良い、手が熱くない。)

張り竹に弦を掛けて、一晩経つと、留め竹が折れていた。 留め竹の部品は強い力に負けない様に、矢竹から肉厚の破竹に変更。 張り竹の貫通穴付近の割れを防ぐ為、糸巻きして補強。

試作の麻弦を軽く引っ張り、放つと、良い音がする。 煮弦(にずる)作りにも挑戦する為には沢山の松脂がいる。 松脂採取のため、これからは何度も山に登ろう。

大峰の河童、「洞川行者祭りに初参加」

2011年08月04日 | 日記
   

伊豫・石鎚山から帰ってから、具合が良くない。 河童の奥駈け修行は卒業の時期に来てしまつた? 迷惑をかける前に次回の奥駈け行程は不参加。 その代わり、行者祭りに初参加。 祭りの開始時間まで、山上へ登って版画材料のスケッチをして来よう。 

春の戸開け式に登った時にも何枚か、スケッチをしてきた。 その時に境内の隅に有る大小の鉄下駄を近景にして本堂を遠景とした構図を描いたが、何か、物足りない。 巨大な錫杖が無い為か?

今回は写生時間を十分に確保して、早朝の早い時間から登る。 洞川の大橋に6時到着すると、すでに一台の車が駐車中。 車の先達は古希を迎えてのお参りということで、帯同する事になった。 

会話を楽しみながら、登ること4時間。 登りの苦しさも紛れ、山頂の本堂へ。 同行先達は亡き父親が目を患ってから心で写経された般若心経を持参して伴に登られたとの事。 

河童は下界の猛暑に比べると遥かに涼しい山上の境内広場で3時間、スケッチ画を描く。 水は2リッター持参したが、頭の皿も乾燥する事無く、15時に大橋に到着。

夕方からは行者祭りに参加。 日ごろ、旅館街で宿泊する事が無いので、お祭りの人出の多さに驚き、打ち上げ花火も楽しむ。 翌日の旅館街の気温は17度。 猛暑の期間は涼しい此処で過ごしたいと思いつつ、車を走らす。