怪盗クイーンシリーズの1作目…と思ったが、これより前の作品があったみたいですね。「いつも心に好奇心(ミステリー)!」ってやつ。これから入手して読む予定です。それはともかく、クイーンもとても魅力的なキャラで、ジョーカーとRDとの会話も楽しいですし。夢水清志郎シリーズに登場の人々もたくさん出てきて、もう「はやみねワールド」に夢中になってしまいました。サーカス団の人々もすごい特技の人ばかりだし、これだけの登場人物がいてもそれぞれがとてもイキイキしていて楽しいのです。とにかく、クイーンシリーズも続きが楽しみです。
ある殺人事件の取材を始める「僕」。性的で猟奇的な描写シーンに、なんともいえない気持ち悪さがつきまとう作品。後半、しつこいくらいに詳細に真相が明かされていき、最後の章で、「僕」‘の正体が分かる。もっと分かりにくい真相が隠されているのかとも思ったが、別にそういうことでもないようです。解説に献辞のことが書かれていたけど、ただ、カメラマンと小説家の本名だけと思われる。まあ、評判になった作品のようだが、最後まで気持ち悪さのみが残った作品でした。
やっぱりこのシリーズは面白いですね。今回はまるまる一冊横溝正史。特に詳しくないので、どこまでが事実でどこからが創造なのかよく分からない。でも、そんなことどうでもいいかって感じで楽しく読みました。主軸となる上島家の人々と、篠原家や古書店仲間の人々、そして横溝正史の作品内の事柄が混ぜこぜになって紡ぐストーリー。そして、その中で成長していく扉子のストーリー。続きが楽しみですが、なんだか読み進めるのがもったいないと感じてしまいました。横溝正史は未読ですが、こんなの紹介されたら読みたくなりますよね。困ったものです。
夢水清志郎の事件ノートシリーズ第8弾。マジシャンの建てたミステリー館にて、密室での消失事件を追う。2重の袋とじでテンション上がる感じの作品。トリックというか館のからくりというか、まあ凄まじいものだったが、動機の点でもうひとひねりあればよりテンション上がる感じになるのでしょうが、そもそも子供たちが危険な目にあうようなことでないの前提になっているはずなので仕方ないのかもしれません。それと今回、亜衣とレーチの上下段による構成の部分もキュンとくる感じが良いのでした。
とにかく楽しい本。個性的な登場人物たちが自由気ままに夜の街や古本市や大学祭の喧騒の中を動き回り、出会い、別れ、また出会う。恋愛小説とも言えるし、ファンタジーと言っても良い。何となく世界観は昭和っぽい感じだが、どうなのか。お気に入りの一冊となりました。
この有名なSFをやっと読んだ。月面で見つかった死体の謎を追求するSF。時代は近未来設定となっていて時々その近未来の描写が入るのがちょっと本質からずれた印象を受けた。なかなかの衝撃作だとは思ったが、読み終えた満足感は、前評判を超えることはなかった。
今回は人里離れた毬音村で歩く人形の謎と、亜衣とレーチたち文芸部員たちによる映画撮影の話。魔女の隠れ里の時ほどではないが、名探偵はいつもよりややシリアス。それと、レーチの主役っぽさが目立つ作品だった。とれなかった狸の皮算用は次回以降に関係するのか…。
シリーズ第3作はケイと春埼が中学2年生の頃の話。アニメでは、ここからスタートしていた。小さな女の子とその母親の話であり、相馬菫の話でもある。間違いなくこれまでのシリーズを通して最も盛り上がり、そして悲しく透き通ったストーリー。アニメではいろいろ理解できていなかった事が、だいたい分かったと思う。でも、このあとどんな感じの話になっていくのかアニメの内容もあまり覚えていなくて、何だかとても楽しみです。実はアニメは原作と少し違うのか?
ビブリア古書堂シリーズの続編というか番外編というか、まあともかく栞子さんと大輔が結婚して娘の扉子が生まれて、扉子も本が大好きで…って感じのスタート。物語は4つで、全て栞子が扉子に話して聞かせる形式。ただ、本編自体は栞子の視点ではなく、それぞれ別の人の視点で語られる。ちょっと違和感あるが、どうやら扉子に聞かせる話と読者に明かされる内容は少し異なるようだ。どの話もいい感じだったが、最初の「からたちの花 北原白秋童謡集」の話が特によい感じでした。あと、最後の「王様の背中」も扉子が大活躍(?)で楽しかった。
大江戸編下巻!前半は怪盗九印の話。そして後半が表題作の徳利長屋の怪だ。梅太郎からの手紙を受け取り、夢水清志郎左右衛門がいつになくシリアスな感じで江戸城を消す作戦を練っていく。教授は、みんなが幸せになることが名探偵の仕事だというのです。巧之介と亜朱、柴との戦いの緊迫感のシーン。教授と並べることで勝の大物ぶりを表現。何だか痺れます。この幕末の時代に生きた熱い人たちの話をもっと読みたくなりました。はやみねかおる先生が子供に向けた狙いはまさにそれでしょうが、子供でなくても簡単に影響されてしまうのです。