ゲノムに詳しくないので、ここに書かれていることがどれくらい現実的なことなのかどうかは知らないが、たぶん、あり得ないようなことなんだろうと思う。そのあり得ないようなことをさらっとした文章とすることで、読者に与えるインパクトを大きくし、なんとなくありえるかもしれないような印象を残すのかもしれない。
神様のパズルに続くこの作品はあまり評判が良くなかったのだが、先の読めない展開は結構面白く読めた。
なんて、ちょっと偉そうでしたかね。
ユリアヌスの死後、キリスト教化は一層進む。司教アンビロシウスによる改革が着々と進み、皇帝テオドシウスも「異教ローマの古き誇りの最後の炎」とされたシンマクスもアンブロシウスの前に敗れていく。ついにローマはキリスト教に呑み込まれてしまったのだ。
この本はミステリー系だろうと思って読み始めたので、最初の文具店での万年筆を売る場面が続いた時、この後、誰かが殺されることになるのか本気で心配しました。
でもどうやらそうではないと気づいて、その後は伊吹先生と石飛さんとがどういうことなのかはすぐに気づいた。
最後の場面でまさに「やっと気づいたか」って感じでした。都合のいい話の成り行きに時々ついていけなく感じることもあったけど、全体的には感動するいい話でした。
伊吹先生の太陽の子通信がいい。
