タイトル見ただけで読みたくなる本。この本はまさしくそのような本だった。黒い野良ネコがエサ当番の夏目さんを探してさまよう1つ目の話が表題作だが、この話は途中からなんとなく不穏な感じになる。でもまあ、ハッピーエンドで良かったなという感じ。その後の2つの話も面白かったですね。お気に入りの一つとなりました。
最強シリーズ第4弾にて完結。まあ、戯言シリーズの懐かしい名前がいくつか出てきて楽しい。そんな短い話たちでした。完結なのに、次は人類最強のヴェネチアだそうで、よく分かりませんが、まあいいです。
最強シリーズ第3弾。前回よりはまだ現実的かなと思える話。
ときめきでは長瀞とろみからの依頼で火山島でわけわからん植物と戦う。よろめきでは因原ガゼルと長瀞とろみがやってきて活字を滅ぼせという依頼を請ける。失敗の3、4、5では佐々沙咲の依頼で幸せの絶頂での飛び降り自殺を調査したり、デジタル探偵(?)と戦ったり、流れの読めるギャンブラーと勝負したりする。まあ、意味は分からんけど、戯言シリーズや人間シリーズのキャラが出てくるだけで楽しいですね。
塩野七生による映画評論というか紹介というか。まあ、古いもの新しいものいろいろな映画にまつわる話が語られる。映画そのものの内容紹介もあるし、映画をきっかけに思い出したことや考えたことなども紹介させる。新しい映画(とはいっても今からでは古いものになるが)は私も見ていたものが多く紹介されていて楽しかった。また古い映画も有名なやつがバンバン紹介されており、やはりいづれ見てみたい気持ちでいっぱいになった。
レクメテ編第2弾。まあなんだかんだでややこしくなってきましたが、結局はパウイを取り返したいだけなので、ある意味単純であるはず。
トリニダ王国の宰相の息子であるアフィーンが単独でいつまでもカルナーについてくるのはちょっと不自然な気もするが単純な仲間となりつつあるのでしょうか。それとも何か裏があるのか。
それに、ラダナックとマナータはあれ以来出てこないですが、どうなったのでしょう。とにかく、次巻が最後のはずなのですが、フィナーレに向かってる感じがしないですね。
デスノートの西尾維新によるノベライズ。
語り口調は真面目で結構面白かったが、よく分からない理屈というかこじつけというか…まあやはり西尾さんらしい作品と言えます。Lにメロメロだけはやめて良かったと言わざるを得ないでしょう。というか、語りがメロであることに何の意味があったのでしょうか。
Gシリーズ第2弾。解説を読む前にGの意味を自分なりに考え、Greekのことかと思った。清涼院流水さんも解説で書いていたので、答え合わせができた感じ。βな解説にあるような読書には同意するが、順番はなるべく出版順に読みたいとは思う。
ひさびさ登場のラヴちゃんこと反町愛を中心にストーリーは進み、従って、第1弾よりも萌絵が活躍しており、3人のうち海月以外はほとんど脇役。
謎の赤柳と電話越しの保呂草、名前は言わなかったが読者は分かってる各務亜樹良の登場はもうなんともワクワクする。佐織の名前もちらっと出てるし…。
百鬼夜行シリーズの登場人物たちを題材とした10の短編集。ひとつひとつは50〜60頁くらい。杉浦隆夫と箪笥の着物。久遠寺涼子と10センチほどの小さな女。平野祐吉と眼。鈴木敬太郎と鬼。棚橋祐介と人の煙。山本純子とけらけら。岩川慎二と■■■という少年。円覚丹と教主の袈裟。木下と女の後ろ姿。関口巽と川の子。
ついに最終巻のりすか4。絶望的な状況に登場したりすかは、
なんかよくわからない理屈により大人のまま戻れなくなる。本人はパッパラパーな感じが気に入らないみたい。でも無尽蔵に時の魔法を使えるみたいで、ツナギと供犠と共に一気に2020年にぶっ飛ぶ。その後元の時代に戻って、そんでよく分からないが、供犠は海の底に沈んでいって目が覚めたら2020年になっていた。身体はその年月の分だけ大人になっていた。りすかに救われた命で世界征服を進める供犠。赤い髪の少女との再会は…。
イタリアを舞台にした30のエッセイ集。中には塩野さん一流の空想話ありで、その背景を含めて語られる空想は、それはもう真実ではないのかと思うほどだ。
全ての話が面白かったが、最後の「レオナルド、わが愛」が一番良かった。このおそらく誰もが認める天才についてはさすがの塩野さんも書けないというのだ。その人となりを理解し、その人になりきって書くスタイルだけに、この多才な人の考えが完全に理解することができず、従って書けないという。それでも最後の一字一句までが見事な内容となっており、読書していると時々ある感動の肌を得た。