大倉草紙

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【神奈川】 旧居留地90番地の大砲

2010年05月30日 21時00分00秒 | 旅 - 神奈川県
5月3日(月)


開港広場にある旧居留地90番地の大砲
「口径11.5cm 全長282.5㎝ 重量1480㎏
 外国人居留地90番地(現山下町90番地)に、生糸の輸出と時計の輸入に従事していたスイスの商社、シーベル・ブレンワルト商会(慶応元[1865]年創立)があり、明治維新の際の戊辰戦争中は武器の輸入も行っていました。昭和34年、同社跡地で建物の基礎工事中に大砲が見つかり、掘り出され、展示されておりましたが、平成15(2003)年、横浜市に寄贈されました。この大砲は、鋳鉄製の11ポンドカノン砲で、オランダ東印度会社のエンクハイゼン商館所属船の備砲です。使わなくなった大砲を錨に作り変え、横浜に出入りする船に売買するために持っていたものが、大正12(1923)年の関東大震災の時に、地中に埋まってしまったのではないかと推察されます。明治43年に出版された書籍に、同社の『倉庫の入り口に、明治初年に武器を扱っていた記念として大砲が備え付けられていた』という記載があります。
 明治初期の外国人居留地の外国商館と、取扱商品並びに輸入先がわかる遺品として貴重な資料です。
  平成15年12月  横浜市教育委員会」(案内板より)