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詩『言葉の街から』 吉本隆明シリーズ 21-24

2023年01月07日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 吉本隆明シリーズ



21
ここではいろんな地域から持ち込まれた言葉が
混じり合っているが
互いに路地を走り回り遊びにふけれればいいさ



22
(なぜぼくだけが家族の中でひとり違っていて
暗い心を
持て余して来たのだろう)



23
仲間たちと路地やはらっぱを駆けながら
もうひとりの
きみの虚(うつ)ろな目は何を探してきたか



24
〈きみはひとつしかない心をふたつにふりわけて〉
もうひとりは遙かな意味の始まりの道へ
ひとりわけもわからず歩いている
 
註.〈 〉の言葉は、吉本隆明 詩「ある抒情」より。