土の音(食育のグリーンノート&土の音工房)

「食と健康セミナー」(食養料理教室や講演会)の開催中。
「土の音工房」で、オカリナ製作販売・演奏・教室(初心者~)を主宰

2022/02/27

2022-02-27 | 食と健康
あめつちの便り「土の音」🌼
【街中の秘湯に響く土の音】

兼六園からさほど遠くない銭湯♨️に来た。
【兼六温泉】という源泉掛け流しの露天風呂(スチームサウナ付)だ。

表通りから迷路のような小径をたどり、久しぶりに来たら意外と広く新鮮な感覚❣️

昭和60(1985)年12月に1号源泉が湧出。
湯温は低めで、ゆったり話しながら浸かっている中学生たちもいて健康的な交流場ともなっている。

人も少なく落ち着いた風情に浸れ、まさに街中の秘湯と云えるヒーリングスポットだ。

    ☆【街中の秘湯に響く土の音】月の沙漠 Played Ocarina by Akira.U
:https://youtu.be/ZKNh2JlgK30

【銭湯♨️(せんとう)開始‼️】

そんなキャッチコピーで銭湯を盛り上げるポスターが目についてから何年も経つ。

【↓ゆっポくんチャンネル↓】
幸福への銭湯パスポート動画公開中‼️

☆銭湯に行くと幸福になれる第一段
     銭湯ボーイズと自律神経
:https://youtu.be/Qa6qO11xhMI

☆銭湯に行くと幸福になれる第二段
    早坂医師が自律神経測定
:https://youtu.be/5B9c8oelwhQ

☆銭湯に行くと幸福になれる第三段
    銭湯を愛する女性たち
:https://youtu.be/vl8IUzjQOnQ

石川県には天然鉱石の他に鉱泉や天然の温泉が湧く銭湯(いわゆる公衆浴場・一律460円)がたくさんある。

銭湯は、社交場でありマナーの学習場という生活文化も担ってきた。
    カラオケよろしく唄う人もいたし、話しあい笑いながら背中を流し合う光景は普通に見られ、筆者も子ども時代は父の背中を流した。

幼い頃、母親に連れられ女風呂にも入ったし、男風呂からは女風呂が深い位置で繋がっていた浴槽側に潜って女風呂に浮かび上がると、近所の かおっちゃん(かおる)がご挨拶😃

(どんぐりころころ どんぶりこ)ならぬ...

「あきちゃんころころ どんぶりこ〜
湯桶にはまって さあ大変(>_<)
かおっちゃん出て来て こんにちは〜
ぼっちゃんいっしょに 遊びましょ♪」といった時代。

たまには赤ちゃんが出した黄金色のウンチが浮くこともあったが文句を言う人はいない。
    そんな名残だろうか、人が少ないときにオカリナを吹くと女風呂から拍手が聞こえることがしばしばだ。

女風呂から番台を通じてオカリナを注文された女性がいたり(顔は知らない)、番台のおばちゃんが孫にプレゼントしたいと注文されることもあった。

露天風呂でオカリナを吹くと、室内浴槽側から飛んできて、
    「どっから聞こえるがかと思うたら、ここやったがけ (富山・金沢の方弁)」と話しかけられることも。
    山奥の秘湯もよいけれど、街中の銭湯文化が盛り上がれば、もう一つの文化の賑わいが楽しめる。

《お風呂と健康》
    食育のグリーンノートでは、体温の低い人には、体温を下げている食生活からライフスタイルを改善するお手伝いを長年させて頂いている。
が、お風呂の効用は古来知られるところ(単に水を沸かしたお湯は冷め易い)。

大きな風呂ほど リラックスしたときに出る脳波(α波)が多く発生するのはご存じの通り。温もりの度合いが大きいのも事実。

冷え性の人に 意外とお風呂が苦手の人がいるのは、体温とお風呂の温度差が大きいために、より熱く感じるという理由もある。

生命維持に不可欠の【酵素】の力をムダなく最大に活かせるのは 体温の高さが正常な時。

低体温(※)の人は圧倒的に不利で、ガンなど諸病の原因であることも事実。

そして「夏場の冷え」は意外と多い。
    砂糖に象徴される陰性食品(アイスクリーム、チョコレート)に気をつけ、【酵素】が豊富な 本物の発酵食品やイノチを産む胚芽のある穀物(玄米、玄麦、アワ、ヒエ、キビ…)の有効利用をオススメ。

玄米を炊いたり噛んだり出来ない人でも、玄米を麹菌で発酵させ「玄米成分➕酵素」を携帯可能とした【玄米酵素・ハイ・ゲンキ】といった優れ物を利用できる時代だ。

(※)低体温症(Hypothermia ハイポサーミア)とは、恒温動物の深部体温(中核体温)が、正常な生体活動の維持に必要な水準を下回ったときに生じる様々な症状の総称。
    ヒトでは、直腸温が35°C以下に低下した場合に低体温症と診断される。低体温症による死を「凍死」と呼ぶ。

お風呂と食改善で体温を上げれば、免疫力アップ‼️
体温が上がった時に「玄米酵素・ハイ·ゲンキ」を食べるのはベストタイミング❗代謝がアップしダイエットに好都合で 疲れにくいメリットも😄

低体温の人は、とりあえずは自分の平熱プラス 1.5度のお風呂からスタートするのが無難でしょう。
    温かいうちにマッサージや、適したヨーガの実践も素晴らしい❣️

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サイネリアの詩

2022-02-25 | オカリナ・心・癒し・ライアー
あめつちの便り「土の音」🎵
「サイネリアの詩」

 「サイネリア」の花言葉は、寒い冬から春まで鮮やかな花期を維持している事から、「いつも快活」「喜び」など。

イギリスでは、お見舞いに持っていく花でもあるようですが、日本にはイギリスから明治時代に持ち込まれたといいます。

    ☆「サイネリアの詩」Music & played by Akira.U
:https://youtu.be/8b-rrX0ODJM

葉がフキの葉に似た形でサクラのように株を覆い尽くすように咲く様から、フキザクラ(蕗桜)やフウキギク(富貴菊)とも。

◉キク科植物の多くの花には、癒しや落ち着きを与えてくれる成分が知られています❣️
昔から「仏花」として使われる所以でしょうか😊

◼️サイネリア(シネラリア Cineraria):学名 Pericallis × hybrida、キク目、キク科、ペリカルリス属、シネラリア(Cineraria)、花期 11月~5月

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30年前作の土笛が大阪へ嫁ぐ

2022-02-24 | 食と健康
あめつちの便り「土の音」🌺
【30年前作の土笛が大阪へ嫁ぐ】

土の音工房(Studio Clay tone)の黎明期から現在までにこしらえたオカリナの幾つかは、一つ一つの焼き方や形状や弱息用から強息用など、特徴のある製品を研究見本として展示保存してある。

その中の30年ほど以前の作品の一つが、大阪の懇意な方に嫁ぐ事になった。

これを作った時、既に釉薬を使わない素焼きが殆どで伝統的な漆塗り仕上(赤系・緑・褐色)に金箔の蒔絵も施工した。
    近所の漆芸老舗「能作」の爺さんが丁寧に教えて下さり、小生のオカリナに自ら漆を塗りたいと購入までされ、好奇心や研究心に頭が下がった。

同じものを作るのは大変だし、本来値段など付けられたものじゃない。でも今だに古いタイプを好むお客様もいらっしゃる。

周りに教室も演奏者もまるでいなくて暗中模索で作っていたとはいえ、今息を入れても吹きやすく音程も整いとても明るく綺麗な音が出るのに自ら驚く。

より丹念に作っていたものだろうと思う。陶芸窯がない時代は、囲炉裏や七輪で寝ずに焼いていたが、味わい深いモノができて研究心を煽った。

嫁ぎ先の大阪では複数回のコンサートを設定して下さったり、オカリナペンダントの販売もして下さった。
折々に食養・マクロビオティックの勉強や実践を共にすることも(玄米酵素株式会社主催の講座など)。

ライフスタイルや発想がナチュラルな自然派とのご縁は貴重で有難い。先日も新潟から問合せの熱い長電話にストーブが消えたのも忘れて話していた。

土笛と土の音が紡ぐ暖かな絆がいつの間にか海外に広がっている。音の魔法かと思う事もある😊

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森は海の恋人

2022-02-22 | 食と健康
あめつちの便り「土の音」🌺
海と風の学修会(室内編)「森は海の恋人」

    「森は海の恋人」をキャッチフレーズに牡蠣を養殖しながら、海と森の繋がりを伝える活動をしている畠山重篤さんが、息子さんを連れて グリーンノート(光明食養研究所)←現在の【食育のグリーンノート】に来られたのは 1993年11月12日早朝。

    漁業組合や扇台小学校での講演前に、グリーンノート(光明食養研究所)の囲炉裏を囲んで休息された。石川県漁協担当者による ご縁繋ぎからだ。

食環境に直結する海と森への問題意識は共通であり、有意義な一時だった。

    気仙沼へ震災復興活動のお手伝いに行ったときは畠山さんにお会い出来なかったが、お話は今も脳裏に鮮明だ。

    「牡蛎の餌となる植物性プランクトンが育つためには、滋養を運ぶ川の上流に豊かな森(雑木林)が必要❣️
    なのに、森が貧相になるにつれ海は磯焼けが進み、魚の産卵場である藻場(アマモ等の群生地)も貧相になった。山に木を植え、豊かな漁場を取り戻そう!」

仲間たちと 能登の七尾湾を中心に「海洋汚染調査・清掃」活動を行いつつも、世の反応をいくらか目耳にした頃だった。

市内の複数の学校(小学〜高校)に呼ばれ 社会科の研究授業等々でお話しさせて頂いた。

    ☆【森は海の恋人】金石小学校 社会科授業by Akira.U
:https://youtu.be/JwLiswZK0yE

    市内の高尾台中学校(千人以上)では創立記念日の記念講演の内容案が、進学など進路中心の話と、人生や社会全般の話と、希望が二つに割れたと聞く。
    結果、実践活動を通した話をと筆者に白羽の矢が立った。

ゴミ処理場のリサイクルセンターで 20円で分けていただいた立派な古着で?赴いた(ほぼリサイクル品でのライフスタイル)。

    巨大な会場に全校生徒が集合する光景は壮観であり異様にも見えた。制服は、女子のセーラー服はイギリス・アメリカ海兵隊、詰襟の男子制服は学徒隊を連想した。

「皆さんは、本来勉強する必要はありません。生物の個体発生は、系統発生を踏襲します。地球に生命の営みが始まって35億年以上の歴史を お母さんのお腹の中の十月十日のうちに体験し、わたし達はこの世に生まれます。一人一人が生きていく智慧を体内に持っている。大切なのは、その生きる智慧をいかに見つけ取出し活かすかです。そのヒントは学校にもあるし世の中全てにある。一時の点数を追う発想でなく先生と学校を利用するつもりで(ノウハウを盗む職人のように)学生生活を生きてください。」

先生達が周囲に立ち尽くして見守る大きな体育館を去る時、後ろから拍手の音が鳴り止まず、校長室で雑談してから校門を出る時の「ありがとうございました〜‼️」との、純粋無垢の生徒の大きな叫び声は今も耳に残る。

翌朝広報担当の先生が、当時のワープロで詳細に打ち込んだ講演内容を「校内新聞にしたいので校正をお願いしたい」と持参された。

            ↓🌟〜⭐︎〜⭐️〜🌟野外編↓

    ★われら自然派・海と風の学修会「森は海の恋人」TV放映 : http://youtu.be/NMo0bW2U8qM

 ”海と風の学修塾“  の子ども達が、七尾湾で手作りの帆船「ほうき星」(全長7m)に乗って島に渡り、海と森のつながりを学ぶ。

    近年、入社間もない新聞記者の取材を受けたとき、帆走ヨット(帆掛け船)の話になった。
すると、

「“イカダ” のことですよね⁉️」

「島に “着陸” したんですね⁉️」

と返ってきた。…呆然 (@_@;)

海( イノチの母と自然の摂理 )が遠ざかっている…と、寒いモノを感じるのは思い過ごしか?

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🟡【歌とオカリナ】TV放送
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金沢いろりばた読書会2月20日から

2022-02-21 | 食と健康
あめつちの便り「土の音」🌺
【金沢いろりばた読書会】2月20日ご紹介

本日は、お寒い中を【囲炉裏端】にお集まりくださいまして誠に嬉しく思います。
筆者以外のご紹介本は以下の通りでした。
それぞれ、とても素敵な感想を頂きました。

次回は、2月27日(日)午後2時からです。
楽しく集いましょう。

⭕️図書館検索サイト【カーリル】↓ から
貸出予約出来ます‼️

腸内フローラ(主婦と生活社)
https://calil.jp/book/4391146568

本日はお日柄もよく(徳間文庫)
https://calil.jp/book/4198937060

蜜蜂と遠雷(温田 睦)
https://calil.jp/book/4344428528

◼️【金沢いろりばた読書会】
:https://www.circle-book.com/users/3819

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ほうき星は鈍足自慢

2022-02-20 | 食と健康







あめつちの便り「土の音」🌺
【ほうき星は鈍足自慢】岡田和彦(※)記者コラム

    七尾北湾に「ほうき星」というヨットが浮かんでいる。金沢で自然塾を主宰する上村彰さんの自作艇だ。7メートルほどの小さな白い船体は、波静かな入り江にとてもよく似合う。

    上村さんは1980年から81年にかけ、この船で単独、赤道を越え、南太平洋のトンガ王国と日本を往復している。ほうき星は最初から南太平洋行きを考えて建造してある。上村さんは造船所に住み込みながら、こつこつと「夢」を組み立てたという。

    ほとんどのヨットがアルミ製のマストを使うなか、木材を積層して、何があっても折れそうにない「帆柱」を持つ。金具は相模湾の沈船から引き揚げたブロンズ製。パイプには溶接の跡、塗装にははけ目が残り、セイル(帆)は破れをつくろった跡が目立つ。

    「沈まないこと」を最重視したため、とにかく頑丈。そのため「見事な」鈍足ヨットだ。ちょっとしたセイルのコントロールで艇速が微妙に変わるレース艇ばかり乗ってきた私にとっては戸惑いを感じるほどだ。

舵(かじ)をきってしばらくしてから「よっこらしょ」とへ先が回り始める。その代わり、舵から手を放してもそのまま真っすぐ走り続けてくれる。
    「海に来た時ぐらいのんびりしろよ」と言われているような気がしてくる。

    昨年の秋に上村さんと湾内をクルージングした時は、船尾から流した仕掛けにサバが続けて2匹かかった。「ちょうど人数分だ」と笑いながらコンロで塩焼きにしたが、さあ食べようとしたらしょう油がない。

悔しい思いをしたが、海の上ではしょうがない。「次はしょう油を持って行かなくては」と心に
決めている。            朝日新聞 金沢支局  岡田和彦
                                  (ふれあい朝日1994.4.15)

(※)岡田記者が金沢赴任中は、筆者たちの環境グループ "海と星のネットワーク" が取組む「海洋汚染調査・清掃」作業にボランティア参加されたり、当店奥の囲炉裏(いろり)の部屋【一草庵】で時事問題を討論したりもした。
この頃のマスコミ関係者は、サラリーマン社員と言えない気骨と芯のある人が何人もいたように思う。

ひとつぶの種から

2022-02-19 | 食と健康
あめつちの便り「土の音」🌺
【ひとつぶの種から】

   わずか一年の凶作が米(こめ)大騒動を生んだ。 緊急に東南アジアの貧農から奪うように米を輸入。

思い余った都会の主婦が自分で米を作ろうと自信満々耕地に白米をまいた。それを聞いた東北の農民女性が号泣したという。

彼女はもみ殻つきの玄米でなければ 芽が出ないことを知らなかった。
    毎日食べる米がどこから来たのか、生かされる起源が西欧的肉食造病生活と機械文明の中で見失っていたのである。

    玄米や玄麦、芋類や粟(アワ)、稗(ヒエ)、黍(キビ)などの雑穀を主食とする私は、鳥を飼っているのかと訝(いぶか)られることがある。 

雑穀類は救荒食として古来重宝で栄養価も高い。日本人が米一辺倒になったのはつい最近だ。

米偏に白いと書いて「粕(カス)」、健康の元は「糠(ヌカ)」、玄米から「糠」や「胚芽」を除いた "カス" が白米だ。
    有効成分を除いた白砂糖や精白塩と合わせて「三白(さんぱく)の害毒」を食し、医療費のために狂奔する文明人はお気の毒だ。

    農薬無縁の自然農法で仲間と作った農作物や、野草などふる里の森からの恵みは甚大だ。

大量に産した一部を利用し残りを捨てるのでなく、虫が巣くうほどうまいものを残さず戴く「一物体食」は当然のこと。

仏典の「五観の偈(げ)」には、食事は食わんがためでなく真(まこと)の道を成さんがためで、食を受ける己の資格を省みてその源を知り良薬を服するが如く感謝せよ、との意が込められている。

    先ごろ国内外の農を愛する人々が、いのちを守る「農民連合」を結成。

地域の風土に産するものと一体となる「身土不二」(しんどふじ)で自立する民が結集し、「ひとつぶの種」から "いのちの世界観" を広め、草の根自治で連帯する。

「自然保護」が美辞麗句として企業に利用される昨今、スリランカから世界各地に伝わり人間の普遍的価値に目覚めんとするサルボダヤ運動と並ぶ歴史的快挙だ。

    今や自称文明人が自然と共に生きる人々に指導的立場をとれるはずはなく、できることがあるとすれば文明の失敗経験を伝え、彼らの死生観を自ら学び、自己を変革する以外に何があるだろうか。

開発援助の美名のもとに地球破壊の手法を輪出する前に、救われるべきは自称先進国側である。

コンティキ号の航海で民族移動説に新風を醸し出したトール・ヘイエルダールは、「楽園への切符は買うことはできない」と著している。

    宝物は私たち自身にある。 自己の良心の発掘と実践は、文明人にとって大洋に船出しようとする小舟にも似ている。

孤独な大都会にはありえないダイナミックかつ繊細に移り変わるにぎやかな自然の営みを実感できる生活は、人間社会のみの狭く虚像的なストレスに対し、嵐や凪、闇(やみ)や星の動き、 潮騒(しおさい)や風の音や匂い、野生動植物との対話など、尾を引くことのない豊かなストレスが自己の生命にプラスの刺激を与えてくれる。

それらのつながりを自己の中に見つける時、手が合わさるのに気づく。

    多様な生物種が共に活かし合い大自然の恵みに感謝する喜びが持続する社会は、自然体験を通じた自己把握とともに自然調和への進化を目指す自己への大航海に勇気の帆あげ「ひとつぶの種」をまくことに始まるはずだ。
  (日曜エッセー「道標」北陸中日新聞1994.5.29)
















沈黙の夕日の音

2022-02-14 | 食と健康
【sound of silent sunset】沈黙の夕日の音

サイモン&ガーファンクルが1964年に発表した楽曲『サウンド・オブ・サイレンス』(The Sound of Silence)が関連するのは、1960年代のアメリカにおけるカウンターカルチャー(既存の価値観や行動規範への対抗文化)の流れ。
    ヒッピーやロック、反戦運動、公民権運動、農業回帰運動などが代表的。
    キューバ危機(1962年10月)、ベトナム戦争、ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺(1963年11月)などが大きなきっかけとなり、1970年代前半まで続いた。

◉『サウンド・オブ・サイレンス』(The Sound of Silence)

[2](1は省略)
In restless dreams, I walked alone
    途切れぬ夢の中 私はひとり歩いた
Narrow streets of cobblestone
    丸石の敷かれた狭き道を
‘Neath the halo of a street lamp
    街灯が照らす光のそばで
I turned my collar to the cold and damp
    私は寒さと雨をしのぐために 襟を立てた
When my eyes were stabbed by the flash of a neon light
    ネオンの輝きに私の目が眩んだ時
That split the night, and touched the sound of silence
    夜は分かたれ 静寂の音に触れたのだ

[3]
And in the naked light I saw
    むき出しの光の中で私は見た
Ten thousand people, maybe more
    1万 いやそれ以上の人々が
People talking without speaking
    声を発することなく言葉を交わし
People hearing without listening
    耳を傾けることなく音を聞き取り
People writing songs that voices never shared
    声なき歌を人知れず紡いでいるのだ
And no one dared disturb the sound of silence
    そこには静寂の音を妨げようとする者などいない

[4]
“Fools,” said I, “You do not know
    「馬鹿な人々よ」私は言った 「君たちは知るまい」
Silence like a cancer grows
    「静寂は癌のように蝕むことを」
Hear my words that I might teach you
    「君たちに教えてやろう」
Take my arms that I might reach you”
    「さあ 近づいて私の腕に捕まりなさい」
But my words, like silent raindrops, fell
    だが私の言葉は 音のない雨のように
And echoed in the wells of silence
    静かに佇む井戸の中で こだまするだけ
(以下省略)

☆ 【sound of silent sunset】沈黙の夕日の音
:https://youtube.com/shorts/phDuFOIlF9o?feature=share






星からの提言

2022-02-14 | オカリナ・心・癒し・ライアー





あめつちの便り「土の音」🌺
【星(光と闇)からの提言①】日曜エッセー「道標」

    「ワァー、プラネタリウムの星みたい」。
    銀河が浮き出て見える星空の下に来た都会っ子の声だ。 

また "光害" や "スモッグ" の中で星の存在を知らずに育った子は、望遠鏡の通訳で初めて見る星に涙した。

    ささやかな夜の自然環境の原体験でさえ初めに机上の教材がありき、との風潮に遮られて久しい。

私が子どものころ、野外で無心に遊びつつ「一番星見いつけたーっ」と、たそがれの中に現れる星を見て帰宅時間のかなり正確な目安とした。

    古来、星の光は海を往く者の生命の道標であり、船位の指針とした。六千年余り前、バビロニアで星々を崇める星辰宗教が起こり、黄道十二宮(星座)が生まれた。天と人の間に情操的な交渉が始まり天文台は神々を祭る神殿に建てられた。

    古代日本でも、夜は神の祭りが行われるほど神聖視され、地方には生活風土に応じ愛着を持たれてきた星々がある。

牡牛座のプレアデス星団として光芒を放つ "すばる" は、明け前の西空に輝くころサンマが捕れることを示し、農耕の折り目を見定める重要な星とされた。

    今、見上げてみれば都会の星は、いつかの子どもたちの瞳のきらめきと共にその輝きを失った。

大気汚染と過剰な電気照明による光の洪水は、私たちから星空を奪うほか農作物が減収、生物生態系を狂わせ、ヒトに "睡眠覚醒リズム障害" を起こす。

「光害」はエネルギー資源浪費の象徴と言える。
    夜空の光害調査では、金沢市中心部は郊外の山間部に比べて二十倍も明るい。

    「星空の街」として知られる石川県の穴水町では、昨年八月十二日の「星の日」にペルセウス座からの流れ星が夜空のキャンバスに無数の輝線を描いた。

文字通り "星のふる里" の頭上に浮かび上がる銀色の天の川も、自然に育まれた質の高い文化生活を称えるように悠久の流れを誇っていた。

    百五年前、穴水まで足を運んだパーシバル・ローエルは日本の精神文化を世界に紹介、また、冥王星の存在を予知した天文学者である。

西欧文明の模倣に明け暮れる日本で、学生たちに「劣悪なる欧米人になるなかれ、優秀なる日本人たれ」と強調した。

    穴水星の会が主唱する星祭り ☆ローエルウイークリー1994☆ で注目されるのは五月三日の夜の "ライトダウン作戦" 。
    地球と宇宙の恵みに感謝し、星空の自然景観を満喫する。世界的な先進文化の街にふさわしい。

    ギリシャのピタゴラスいわく「星は音楽を奏でている。それが聞こえないとしたらあなたの耳が調節されていないだけである」

    私は一層グレードアップしたの星空の下、仲間と土で作った土笛 (オカリーナ)を手にし、星たちと合
奏してみるつもりだ。

【略歴】うえむら・あきら 石川県生まれ。長期洋上帆走生活や太平洋島嶼地域の住民とコンミューン生活を共にした。この後、自然塾での体験活動など自然との対話を基底とする社会福祉道場として「学修の広場」を主宰。
   (日曜エッセー「道標」北陸中日新聞1994.5.1)

 ☆冬の星座 A=432Hz オカリナ4C(ハ長調)
:https://youtu.be/9SCUy0MX4AQ

海と星の贈り物

2022-02-12 | 食と健康
あめつちの便り「土の音」🌺
《金沢アンダンテ》下【海と星の贈り物】(善き可能性を拓く)

    松葉づえをつき一段また一段と、吹雪が舞い込むプラットホームへの階段を上る人の「つめてえなあ」という溜息のようなつぶやきを耳にした。重苦しい気持ちになった。他日、障害のある人たちの詩集に見つけた一行の詩に救われる思いがした。

    「何にもない。でも、いっぱいの空がある」。この勇気に満ちた強さはどこから来るのか。生まれた時に手足があるならそれだけで奇跡かもしれない。 

無くて当たり前、無いから有るものへの感謝が増す。そして有っても無くても感謝できる....善く生きるために本当は何と何があればよいのか....きっとそんなことを求めて私は大海原への旅に出た。

    設計図を描き横須賀の空き地を借り、同志の協力で木製マストの小さな帆船をコツコツ製作。帆に受ける風の力で太平洋を南下。

無線機も備えつけのエンジンも発電機もなく、灯油ランプと灯油コンロのほかは五感を研ぎ澄ませ体調の維持に努めるばかり。限りある食糧と天からのもらい水が唯一の医薬品でもある。

星を見て地球上の自分の位置を求める天文航法だから、曇って星が見えない夜は恐怖だ。嵐の日はマストより高い波が美しいほど大きなリズムで逆まき崩れる。 

魚はいつもとれるものではない。波と共にデッキに上がったイカや不時着した飛び魚など思わぬ恵みはムダなく頂く。

    風に運ばれ日本を出て最初に着いたのはトンガタプ島(聖なる南の島の意)トンガ王国の主島だ。 住民と畑仕事や漁に出かけ、長寿者から子どもにまで伝統的な生活の知恵を教えて頂いた。

食事はイモが主体で、味覚などの感性が萎えた自称文明人には苦行だろう。
    「私たちは物もお金もないが、粗末でも食べ物はあり楽しく暮らすことができる」と誇らしげに語るのは、友人となった19歳の青年。粗食で頑健な心身だ。

この国に慢性病が少ない原因を知りたいと日本の医療調査団が来たこともある。

    帆を上げる時が来た私を村の人たちが心を込めた歌や踊りで見送り、祈ってくれた。

海と星と聖なる南の島の人が贈ってくれた星の数もあろう玉手箱。きっと地球が太陽を巡るごと、一つ一つ開けて分かち合うために。

    無人島での自然体験に来た子どもたちが海に潜り魚をとる。命がけで得た獲物は慣れないたき火で真っ黒になっても丁寧に食べ尽くす。炎天下の太陽の下の生ぬるい水が「とてもうまい」と満足げだ。

私は彼らの体験が、生物の系統発生35億年の智慧が詰まった自己の宇宙に善き可能性を拓くカギになると信じている。(ナチュラリスト)
    (題字は五木寛之氏、朝日新聞2003.8.29)