岐阜県高山市国府町宇津江に宇津江四十八滝があります。
宇津江四十八滝は宮川(神通川)の支流・宇津江川にあり、複数の滝が存在する渓谷です。岐阜県の天然記念物、全国自然百選、飛騨・美濃紅葉33選、県名水50選などに指定されている県立自然公園です。最上部の滝まで880m、ゆっくり歩いて1時間のハイキングコースで散策できます。
江戸時代、美濃国の白心(はくしん)法師がこの地で修行して以来、霊場として知られるようになりました。安永8年(1779)に出された赤田臥牛の「打江観瀑記」以降この滝を訪れる人が多くなったそうです。宇津江四十八滝には大蛇と「よそ八」の伝説が残されています。
孝行息子「よそ八」は川の奥の沼で大蛇に出会い妖気で寝込んでしまいました。大蛇は娘に身を変え、自分の血を使って看護し全快させましたが、そのために力がなくなり天に昇ることができなくなりました。「よそ八」は旅の行者に相談しました。
行者は不動明王に断食願掛けを行い、21日間の祈祷の末、雷雨をさそい、大蛇は龍になって天に昇っていきました。後にこの話を聞いた弘法大師は、「行者は不動明王の化身。よそ八は四十八、つまり仏法四十八願である」とし、四十八滝と呼ばれるようになったそうです。
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