おかるとのヲタク日記

咲 -saki-、ラブライカ、百合、true tears、かなふみ、ガルパン

10日(火)は、true tears blu-ray BOXの予定です

2009-11-09 | true tears
すでに各所で情報が漏洩していますが(笑)
10日(火)の情報正式公開日に、true tears blu-ray BOXの記事を立てます。

というわけで、比呂美さんのイメージ繋がりで、最近好みの蒼い瞳、ロングヘアのキャラ紹介です(笑)

「亡念のザムド」の、西村ハルは、先日紹介しましたので、今度は、「戦う司書」のノロティ=マルチェをば。



こちらも、比呂美さんと同じく、蒼い瞳にロングヘア。スタイル抜群、運動神経もよろしいです。
性格も大変良く、しかも、ポイントは、ポニーテール!

「戦う司書」自体は、ちょっと惰性で見ていたのですが、今回ノロティが主役の話になってきたので、非常にウキウキして見ております。


戦う司書 第1巻 初回限定版 Blu-ray (Amazon)

あなたがBlu-ray化して欲しいアニメ作品は?true tearsに投票だ!

2009-08-04 | true tears
Impress AV Watchの記事によると、Blu-ray Disc フォーマットの規格策定や普及活動を行っている企業団体Blu-ray Disc Association(BDA)のホームページで、「あなたの力でBD化プロジェクトランキング」という投票企画が8月1日からスタートしているそうですよ。

で、現状の1位は、そりゃもうBDじゃなきゃ意味がないといわれる、true tearsさね。

投票時にちゃんとまじめにコメントを入れると、考慮してもらえるらしい。


投票所


私も、投票しましたよ。ちゃんとコメントも入れました。

あと、やっぱりBlu-rayで出て欲しいのは、ストライク・ウィッチーズとか、咲 -saki- ですよねぇ。


夏コミは、流石堂さんで、true tearsの本も出るし、気合いいれていきましょう!!

【ITmedia】『らき☆すた』『true tears』に学ぶ、アニメツーリズムの可能性

2009-03-23 | true tears
久しぶりに、true tearsネタです。

【ITmedia】『らき☆すた』『true tears』に学ぶ、アニメツーリズムの可能性

ITmediaさんの、東京国際アニメフェア2009でのシンポジウム「アニメにおけるロケツーリズムの可能性~聖地巡礼と観光資源~」の記事です。

アニメにおける聖地巡礼を学術的に考察したものですね。以前、新聞の記事になったりしていましたが、シンポジウムという形で再度取り上げられています。

私的には、『らき☆すた』はスルーとして、ここで、『おねがいティーチャー』を差し置いて(失礼)、『true tears』がサンプルとして話題に取り上げられているのが、非常にうれしいですね。

思い返せば、1年前の今頃は、血を吐くような想いで最終回を迎えていたわけで、当時、仕事を何やってたか、思い出せないくらい、比呂美はどうなるんじゃぁぁぁと、気が気じゃなかったです(苦笑)

聖地巡礼ノートの話、地域とのタイアップの手法、それから、

>そしてピーエーワークスさんが泣けるアニメを作り、ビリッチが笑えるアニメを作ってオープンソースで流すというようなことを経済産業省さんの方にプレゼンして(以下省略)

という下りは、くすっと笑ってしまいました(笑)

内容的には、かなりしっかりまとまっていて、非常に良い感じに記事でしたので、リンク先を是非、読んでみてはいかがでしょうか?

追伸:まりあほりっくについては明日以降、更新します。

久々に比呂美さんネタ

2009-02-13 | true tears
久しぶりに、比呂美さんネタです。そう、季節はもう、バレンタイン。
そして、流石堂さんですから、

今年も比呂美さんでバレンタイン

いやー、比呂美ファンなら、是非アクセスしてくださいませませ。
放映当時は、いろいろな要因で、地味に地味にと向かっていた比呂美さんですが、今なら、もうその過剰なまでの色気を解放して問題なし(笑)

春色で、なおかつ、比呂美の幸せのシンボルカラーであるピンクをベースにした、まさにバレンタインCGですね。
しかも、ミニスカ&ニーソで、エロさがまたまた倍増してしまうという(笑)

こんな格好で、街中を歩かれたら、ちょっと理性が抑えきれませんねぇ(笑)



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true tears 最終回まで視聴した後で見直す 第13話「君の涙を」Bパート

2008-10-30 | true tears
いよいよ、このシリーズもラストになりました。思い返せば、半年余り。長かったような短かったような。




さて、乃絵に絵本を見てもらいたい眞一郎。でも、乃絵はつれない返事をするばかり。
ここの病院の椅子に座ってのやり取り、放映当時、乃絵らしくないなぁって思って見てました。
何か、子供が駄々をこねているような、そんな感じがして。
でも、それは、乃絵が、「眞一郎は私のところに来ちゃいけない、湯浅比呂美のところにいるべき」的な考えで、無理矢理に自分の気持ちを押し殺しているんだろうなぁって。そんな気持ちの裏返しの行動。
「眞一郎は、私が居なくても大丈夫」とかね。

でも、端々に、彼女の本心が滲み出ていて、眞一郎が言い方変えるって言った時の「え?」とか。
そして、絵本を本当に捨てに行ってしまいそうになる眞一郎に、「どこに捨てるの?」
本気でどうでもいいと思っているなら、どこに捨てるかなんて訊かないですよね。

そして、また、眞一郎がカッコイイ台詞を言うわけですよ。
「じべたが、飛ばないことを選らんだ海に」

「見てたの?」「見てた…」



これは、乃絵にしたら、まさか!って感じですよね。
眞一郎は私のことを気にして(心配して)防波堤のところに来てくれていた…。
そんな眞一郎の気持ちを、頭でっかちに考えて、突き返すのってどうなの…?そして、本当の自分の気持ちに嘘をつきたくないから。



海岸で、仕方なく絵本を紙飛行機にして飛ばしている眞一郎。
何気に気配を感じて、そちらを見れば、松葉杖で乃絵が歩いてきて、絵本を拾おうとしている。



絵本の内容を知りたくないなんてことが、あるわけがない。




一方の待っている比呂美さんのアパートを訪ねる眞ママ。
この時の比呂美さんの声は、「眞一郎が来た!」って早とちりしている感じで、テンションが非常に高いですよね。
でも、ドアを開けたら、そこには眞ママが。でも、もの凄く柔和な表情をしている。
この優しい表情からして、比呂美にとって何か不吉な用件ってことではないにしろ、何だろう?って感じでしょうね。



部屋に招き入れる時の、比呂美さんの動きは、やはり眞一郎を心待ちにしているからか、楽しそうにバック・スキップするような動き。

眞ママ、ブリ大根を持ってきてくれました。そして眞ママもまた、カッコイイ台詞を。



待つのって、体力いるのよね…

この一言で、比呂美さん、すべてを理解したわけですね。



「ありがとう…ございます…」

眞ママはすべてお見通しで、そして、それを受け入れていますよ、と。
それに比呂美さんのまさに今現在の状況は、過去に眞ママが体験しただろう状況と同じなのでしょうから、比呂美の気持ちも分かりますし。
ここの窓から見える空が、どんよりとした日本海の雲ではなく、穏やかな柔らかい感じなのも今の二人の関係を暗示していますね。

富山には、「嫁入りの年の暮れに、嫁ぎ先にブリを贈る風習」というのがあるらしいので、わざわざブリ大根という料理を持ってきた眞ママには、そういう意図が明確にあるってことですよね。


眞ママが帰ったあと、なぜか開脚の練習をして時間を潰している比呂美さん。
ちゃんとブリ大根も食べてますね。

そして
「できた…」



180度開脚ができるようになるって、最終回でもまだステータスを増やす比呂美さん(笑)
それはともかく、ここで180度開脚ができたことが意味することは、障害になるものがなくなったことの暗喩でしょうね。
にしても、Aパートでエロ全開にも関わらず、Bパートでもエロいことをしてくれる比呂美さんってば(笑)




バス停で休んでいる乃絵と眞一郎。
眞一郎が、ストーブの火を入れた時の、乃絵の笑顔や表情が、いつもの乃絵に戻っていて良い感じです。
紙飛行機になった絵本を1枚1枚、開いて読んでいく乃絵。
でも、最後の1枚が無い…。すぐに探そうとする眞一郎だったけれど、「いいの。自分で考えてみる」

今の乃絵にとって、直感により感じ取ることも大切だけれど、自分で考えるってことも大切ですよね。



そして、いよいよ、本題を切り出す眞一郎。
「俺、比呂美が好きだ」
「わかってるわ…」
乃絵は、ずっとそれを知っていた。眞一郎からそれを言われても、すっと受け止められる。

「絵本が描けたのは、乃絵が居たからだ。踊ることができたのは、乃絵が居たから…」

眞一郎はもう1度繰り返す。
「俺は比呂美が好きだ…でも、お前を見てると、心が震える…」

比呂美に対する好意と、乃絵に対する好意の違いを、眞パパから授かった言葉で表現。
対する乃絵は、眞一郎が(乃絵を)信じていてくれることが、心の支えになると。

ここで、二人は、相互の好意が、恋愛のそれというよりも、相互理解のような、強い心の結びつきであることを実感したんでしょうね。



病院まで送るよという眞一郎の申し出を、自分の力で歩いていくと断る乃絵。眞一郎が信じていてくれるからこそ、自分で歩いていく。
それを見つめながら、アブラムシの唄を口ずさみながら、泣き崩れる眞一郎は、かっこ悪いけど、でも、カッコイイです。
乃絵と比呂美、どちらかを選ばなくてはならない。でも、どちらにも(少しタイプが異なるけれども)好意を持っていて。
さらに一度は、乃絵に付き合おうと自分から言って、短い間だったけれど、付き合った。



ここで、泣き崩れるのは、これまでの自分の情けなさもあるような感じです。でも、それは眞一郎が成長したからこそであって。
今の成長した自分からみたとき、過去の自分の不甲斐なさ、未熟さがより明確に分かるんでしょうね。
乃絵が振り返って、手を振ってる演出も細かいです。

この後、比呂美のところへ行くのに、少し間があるのは、バス停のところで、しばらく気持ちの整理をしていたんでしょうね。
人間の気持ちはデジタルじゃないので、乃絵に言ったから、今度は比呂美って、すぐには切り替えられないでしょう。
が、その結果、比呂美さんは待ちきれずに、部屋に居ないのですが(苦笑)

ドアをノックしても、比呂美は居ない。
もう心当たりは1つ。想い出の竹林。そこにはやはり比呂美さんが。



何もしないで待っていると、また不安な気持ちが生まれてしまうからか、竹林のところに散歩?に。
そして、今回も、眞一郎くんは、私を見つけてくれた!



そんな「あっ」っていう感じの表情がいいですよね。そして、結論を聞くのは、やっぱりドキドキしてしまうからか、
例によって、話をはぐらかす比呂美さん。
180度開脚の話をします。



そして、「(絵本を)私も見たかったなぁ…」
これは半分くらい本気かも。やっぱり、何が描かれているのか、気にならないと言えば嘘になりますよね。

しかーし。昔だったらそんな話題に流されていただろう眞一郎は、いきなり本題に入ります。



「付き合おう!」

ここで少しはっとした表情になったあと、視線を逸らして



「…ぃゃ…」

「付き合おう!!」

今度は、まっすぐ眞一郎を見て、



「いや!」

普通のヒロインと何が違うって、クライマックスでこの台詞ですから(笑)
この一連の「NOと言える比呂美さん」の解釈は、そりゃもう、その人の感性や人生経験とかによって、千差万別でしょうね。

普通に「いや」をNOとした場合、それは「付き合おう」という表現に対してってのがありますね。
第1話からずっと、「付き合おう」「付き合うんだ」とずっと出てきた表現ですが、色々あってここまで待ち続けた比呂美さんからしたら、「付き合う」程度じゃないんですよと。

次にあり得るのが、少しはっとした表情の後に、眼を逸らして「ぃゃ」と言ってることから、ここで「はい」と即答しちゃったら、それっきりなわけで、やはり色々あってここまで待ち続けた比呂美さんからしたら、そんな簡単に、この濃密な時間が終わっちゃうのが嫌だったのかも。もう少し、楽しませてと。

さらには、眞一郎の気持ちは実は第1話から、比呂美のことが好きだったし、障害がなければ「付き合おう」なわけでしたから、それがここまで色々あったのも、1つには、比呂美の言葉をそのまま鵜呑みにしちゃって、自分(=眞一郎)の気持ちを押し出して来なかったからってのがあるので、最終試験という色合いもありそう。
「いや」って言われて引き下がるような、軽い気持ちじゃぁ許さないんだからという。
私を奪って欲しいんだから、くらいな感じ?

もっと単純に、我が侭言ってみたいというのもあるかも。これまでずっと我慢したり抑え込んできたんだから、絶対に答えが変わらない今ならば、我が侭を言っても大丈夫という安心感もあって。これが比呂美さんの甘え方?(笑)

放映当時は、天の邪鬼な比呂美さんっていう感じの受け止められ方も多かったけれども、それはあるとして、その裏には、こういう感情が混ざり合っての「いや!」だったような気がしますね。


で、眞一郎は、がっちり、比呂美さんの気持ちを分かっていたわけで。
もはや人生の伴侶としてのプロポーズです。このあたりも、そこら辺のアニメには無い重みがありますね。



「ずっと隣にって…、何それ…、プロポーズみたい。まだ、付き合うの、OKしたわけでもないのに…」

ちゃんと応えてくれた眞一郎に、うれし涙を流す比呂美さん。

君の涙を拭いたいと想う…今の僕にはそれができる。



ここまで言えるからこそのプロポーズだし、そこまで成長したわけですね。
ここの抱擁も、普通に抱きしめるんじゃなくて、ぐぐっと力が入ってる感じも良いです。

「あ…雪…」
「ぅん…」
「ぅぅん…」

ここはもうDVD版のリテイクは最高でしたね。
腕の上げ下げをほんの少し加えるだけで、こんなにも印象が変わるとは。放映版でもぐぐっと来ちゃうのに、DVD版ではなおさら、ぐぐっと来ますね。素晴らしい!
大切なシーンに、比呂美が本来好きな「雪」が降ってくるという演出も良いですね。

========

春になって、それぞれに新しい道を歩み始める。



乃絵には、友人が二人できた。ここは、ドラマCDでの補完がかなり良い感じですよね。
そんな乃絵をわだかまりなく見つめる眞一郎。



バスケットの練習にいそしむ比呂美さん。腋のアップのシーンでは、相変わらずアンダーが見えない、エロさを醸し出してますね(笑)



純は東京へ出てきた。彼の決意は、後ろの子供が代弁してくれてる。
眞一郎は内職(笑)。丁稚どんは、酒蔵を継ぐ感じ?



愛ちゃんと三代吉もうまくいっているみたいで、ここも最終回に入りきらないシーンが、ドラマCDで良い味出してますよね。
ここの下からのアングルで、しかも駆け出す瞬間に、ひらっとなる愛ちゃんのミニスカートもエロさを感じます。




そしてラスト。
眞一郎が作ってくれた石文字は、雪解けとともに壊れてしまっていた。
しかし、物理的な想い出は壊れてしまったかもしれないけれど、心の中での想い出はずっとそのまま、大切な想い出。

乃絵の瞳から自然とこぼれた涙は、風に舞って。
この時の乃絵の表情って、私は、素敵な笑顔なんだと想います。だけど、涙が自然とこぼれちゃうような。
この微妙なニュアンスって、言葉にすると、ちゃちな感じになってしまうので、難しいですね。
最後に後ろ手に組んで、膝をちょっと曲げるところも可愛いです。


true tearsは、全編通して、自分自身の青春時代とかの、甘酸っぱい想い出を思い出させてくれる、そんな作品でした。
そこに気持ちが入り込んだり、思い入れができるのも、この作品には、色々な人の実体験が反映されているが故に、どこかに自分の体験と被る、そんな部分があるからかもしれませんね。
だからこそ、逆に青春まっただ中の、中学生や高校生がこの作品を視たら、どう感じるのかは気になります(笑)



足かけ半年。ずっと、うちのblogを読んでくださった皆様、ありがとうございました。
引き続き、他の作品などの感想なども、ぜひお読みいただければ(笑)

P.A.Worksさん初め、制作者の皆様にも本当に感謝したいです。ここまで素晴らしい作品を創ってくださったことに。
P.A.Worksさんの次回作は、来年みたいなので、今から期待しております。

あと、バンダイビジュアルさんは、BD-BOXを出す時に、ドラマCDを映像化してください(いや、まじで)



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true tears 最終回まで視聴した後で見直す 第13話「君の涙を」Aパート

2008-10-20 | true tears
とうとう来ましたね、最終回です。
今、思い返せば、この最終回放映当日は、まさに手に汗握って見てました。
眞一郎は、比呂美をどうするのかって……。でね、見終わった後、泣けました。嬉しい意味で。
で、それまで、1週間ろくに寝られなかったのに、今度はテンション上がりまくって1週間よく眠れなかった(笑)
ここまで生活に支障をきたしてくれたヒロインは、後にも先にも、比呂美さんだけですよ、はい………


この最終回、尺が足りなくて、コンテでカットした部分がかなりあるみたいで、BD-Boxが出るときには

ディレクターズカット版の制作も希望

とか言ってみる。
まあ、映像化されなくてもいいので、絵コンテは「私も見たかったなぁ」(By比呂美さん)

それでは、true tears 最終回まで視聴した後で見直す 第13話「君の涙を」Aパートです。



冒頭、眞一郎と純。未明の屋上で。
眞一郎は、冷静に考えると、謝る必要もないのですが、もうちょっと早く発見していればってのもありますか…。
純に謝ります。
純にしてみれば、可愛い妹かつ、最愛の妹なので、怒り心頭でもありつつ、でも、ちょっと悔しい気持ちもあるのかなぁと。


純の言う「綺麗なんだ」は、その前の雪への言及からして、無垢な天使の乃絵を指している感じがします。
しかし、今の乃絵は、無垢な天使から、色々なことに苦悩する女の子になってしまった。
その要因は、明らかに眞一郎にあるわけで、だからこそ、



「俺は、お前を許せないんだ…」

になるのかなぁと。半分言いがかりですけどね。
と同時に、この「許せない」は、自分自身に対しての言動でもあるのではと。
眞一郎に乃絵と付き合えと言ったのは純自身。
これまでの人生の色々な場面で、守ってきたであろう乃絵を、このタイミングで守れなかったこと。
そんな感覚が自分自身に対して許せないって言ってる気がします。

それと純が言う「乃絵が泣けない理由」。
論理的には、自己暗示。しかし、それだけではないわけですが、それは?
未だにここ、私はうまい解答を文字で表現できないです。Endingの乃絵の涙は共感するのですが、逆に、これまで泣けなかった理由は、うーん。ギブアップです。
で、純はその理由が(合ってるか間違ってるかは別にして)分かっていて、眞一郎は分かってない。
その分かってない眞一郎のことを乃絵が好きであるっていうことが、純にしたら悔しい部分もあるのかなぁと。

あと、もの凄い遠い隠喩で、「雪ってのも悪いもんじゃないな…」の「雪」
「雪」=比呂美の暗示ですから、比呂美にズバっと「貴方が好きなのはあの娘(乃絵)なのよ」って言われたことに、ちょっと感謝している比喩も含まれていそうです。深読み過ぎ?



病室に戻ると乃絵は起きてました。
ここでは、乃絵は眞一郎が付き合えと言わざるを得なかった理由(=純の策略)をおおよそ理解していますね。
でも、それよりも、「知らないこと」への罪の意識を感じている。
これは12話での、比呂美の涙、純の涙を受けての気持ちですね。




純はたぶん、比呂美に逢いに来た。
ここの横断歩道のシーン。true tears得意の、モブキャラに、けっこうグサっと刺さる台詞を言わせる。
「昨日のアレ見た?」
比呂美にしたら、眞一郎の踊りの途中から乃絵が気になって見ていなかったわけで、グサっときますよね。はう。



比呂美は乃絵が怪我をしたということを知っていて、それは自分のせいだと謝る。
思い当たる節があるからですね(12話での乃絵とのやりとり)。
それは関係ないよという純。そして「不服か?」と。
今の状況の比呂美さんとしては、「関係ない」と言われるのは、眞一郎=乃絵ラインから自分が外れてしまうことを意味しそうで、ちょっとブルーになりますよね。



で、ここからが純の目的。
「あんたに言われた通り、あんたのこと、好きじゃなかった」
「これっぽっちも」

これは素直じゃない表現ですが、裏を返すと、
「比呂美に言われた通り、乃絵のことが、恋愛感情として好きだった」
と言ってるわけで、ある種の感謝の表現でもあり、比呂美を契約から解放してやる表現でもあります。

ただ、ここには色々あって、比呂美に言われて、自分の気持ちを隠せなくなってしまったが故に、乃絵の元から離れることになってしまった残念な気持ちもあるかもしれません。
曖昧なままの状態がもう少し保てたかもしれないのにという。



ここで少し比呂美が考えるふうなカットがちらっと入ってます。
これは、純は純なりにケジメを付けたことが分かった故に、自分はどうしようかと少し逡巡している感じもありますね。




さて、皆さんお楽しみのカットその1。
学校では、花形を見事に踊った眞一郎、モテモテですよ。
あさみ?に、キャイキャイ言われてるその場所に、つかつかとやってきた比呂美さん。
いきなり、



今日、うちに来て…

もう、ある意味なりふり構わないというか、世間の眼も全く気にしませんよ!
まあ、比呂美さん的には、まずはクラスメートを眞一郎から排除でしょうか(苦笑)
それくらい、余裕のなさが感じられます。切羽詰まってますね。
表情も硬くて、何か決意している雰囲気。

三代吉はさすがで、そんな空気を察知しますよね。愛ちゃんのことをよく見てるからこそ、比呂美のこともよく見える。
この辺りは、まだ眞一郎は、すこし呆然って感じで事態の重要度が分かってない?かも。




放課後、比呂美のアパートに来る眞一郎。
階段のところでネコと戯れるのは、比呂美の様子がおかしかったので、やや比呂美の部屋を訪れることに、ためらいというか、「何が待ってるんだろう」的な不安がありそうです。
しかーし、そんな眞一郎を、早く来てと誘導する比呂美さん。
もう、ずっと窓かどこかで、来るのをチェックしていたとしか。

ここの比呂美さんの履いている靴。放映版と、DVD収録版ではリテイクされていますよね?
ドアから部屋に入っていくシーンが少しスローモーションで、髪の毛がふわっとなびく感じ。
すでにこの辺から、エロスというか、比呂美が考えていることが雰囲気に出てきてますね。



そして皆さんお楽しみのカットその2。
眞一郎は、やはり何となく漠然とした不安があって、コーヒーを飲んでも「あちっ!」
で、比呂美さん、準備万端でミニケーキを用意してあって、さらに、自分のカップを割ったと嘘を言い…

眞一郎のカップからコーヒーを飲む。しかも眞一郎の手を包むように持って。



ここの比呂美さんのエロスは凄まじく、単にコーヒーを飲むだけで、こんなにエロいヒロインは見たことが無いです。
当然、眞一郎も頬を染める。

そして、少し決心する間があって、



いいよ…

ぐはぁ。
一度で良いから言われてみたいなぁ…。
そりゃ、眞一郎も動揺しますよね。ここまでエロス全開な比呂美さん相手に、よく我慢したなぁ……。
このシーン、良く冗談でヘタレとか言われてますが、眞一郎からすると、比呂美とそういうことをするのは、やっぱり双方の気持ちとタイミングが重要だって考えているはずなので、こういう一種異様な状況では、ちょっとパスでしょう。

※私は個人的に、二人の初めては、竹林のプロポーズの後、アパートに戻って、その夜……って考えてます(笑)



ここで、比呂美さんを胸元からだんだんパン・アップする絵コンテ。
眞一郎視線だとすると、セーター越しにもわかる柔らかそうな胸のふくらみ、長い髪、夕日に映える憂いを含んだ表情、これを我慢しましたか!

「お前、少しへんだぞ…」



変って言われちゃって、ドキっとする比呂美さん。変な子だと思われちゃった、それはマズイ……
「嫌いにならないで…」
それはもう切実。

「なってないよ!」
「嘘…」
「比呂美…?」

たぶん、眞一郎が比呂美に対して、初めて語気を強めたシーンじゃないでしょうか?
放映されていない期間も含めて。
だから、はっと我に返れば、それが決して嘘じゃないとわかる。眞一郎くんは私のことを嫌いになってなかった……。

冷静になって初めて、自分の暴走っぷりが客観視できて、とても恥ずかしかったんでしょうね。
眞一郎を帰して、また自己嫌悪…

「どんどん…、どんどん…嫌な子になっていく……」

でも、私は、

そんな生々しい比呂美さんが大好きです




(たぶん翌日)、やっぱり悩んでクサクサしているときは、躰を動かして気分をリフレッシュしたい。
体育館で、制服姿でシュートする比呂美さん。
朋与から「見えてますよ」って言われても、まったく動じないのは、集中しているからですね。
※まさか、true tearsでパンチラが見られるとは思わなかったので、スタッフに感謝(笑)

躰はある種勝手に動いていて、頭の中では、眞一郎に対して、どうするか、きっとそれを考えてる。

そしてシュートが決まったことは、考えがまとまったことと、それがうまくいくことの暗示。




帰宅した眞一郎には、出版社から電話。また(絵本を)送ってこいと。
踊りは”ちゃんと”できた。次は、絵本について、”ちゃんと”できたことの1つの証が欲しいわけで、それが明確に示されたわけですね。踊りは、観客やクラスメートの評価で結果が分かりましたから。
そして、もう1つ、ちゃんとしたいこと。眞パパへのコンプレックス。
でも、それはもう克服できていた。「親父ってどんな時に泣く?」
眞パパに素直に訊けるようになったのは、コンプレックス解消の証ですね。
むしろ眞パパの方が、ちょっと驚いている。

「心が震えた時、かな…?」

この後、ちょっと新聞で顔を隠すのが、「しまった…(息子の前で)臭い台詞を言ってしまった」って感じが(笑)



皆さんお楽しみのカットその3。



そして、比呂美が訪ねてきた。
眞ママ、比呂美から訪ねてきてくれたのが嬉しそうな感じ。「冷蔵庫にチーズケーキがあるわよ」
私は邪魔しないから、二人で仲良くねってことですね。



で、眞一郎、比呂美と二人だけになると、比呂美とどう応対していいか、ちょっと悩んでる(笑)
でも比呂美はストレートに、用件を話す。



「みっともないなって」
この台詞は、まんま眞ママが比呂美に対して言った台詞。やはり眞ママと比呂美は色んな意味で似ているわけですね。
たぶん、この現在の比呂美のシチュエーションと似たような状況を眞ママも若かりし頃、経験している。



「こんな自分、嫌なの。だから…」
「ずっと貴方が好きだったから…諦めたりしたくないから…」

これを聞いて、また眞一郎は顔に出るんだな、これが。嬉しそうに。くそう。ほんとに羨ましい。

そして、もし眞一郎が乃絵を選択したのなら、私はそれを受け入れる…。
それが比呂美が出した答えだったんですね。
でも、眞一郎の中では、実は(非常にわかりにくかったけど)ずっと答えは決まっていた。

「比呂美はカッコイイよ」
「スポーツマンですから」

軽くギャグが言えるような心境になっているなら、これは大丈夫。



で、乃絵に絵本を渡しに行く眞一郎。でも、すぐに戻ってきて、比呂美に言う。
「今夜の夕飯、おまえんとこ、何だ?」
「シ、シチュー…」
「やった!ご馳走になりに行く」

ようやく、比呂美の心の負担を減らせるように、気が回せるようになったんだな、眞一郎くん(笑)
って、もう13話も半分くらいになってだけど。
これを聞いて、もう不安になることもないでしょう、比呂美さん!



「うん…待ってる」

待つ女、比呂美さん。小さい頃からずっとずっと…。
そして、元祖待つ女の、眞ママの訪問は後半で。



眞一郎と比呂美のやり取りを聞いていて、もうピン!っと来たわけですね、これは。
そして自分の若かりし頃と比呂美が被ったんでしょうね。ここで、お嫁さん決定です(笑)





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true tears 最終回まで視聴した後で見直す 第12話「何も見てない私の瞳から…」Bパート

2008-10-14 | true tears
true tears 最終回まで視聴した後で見直す 第12話「何も見てない私の瞳から…」Bパートでございます。
Aパートで、比呂美の懇願と涙を受け止めた乃絵。Bパートは、そのシーンからですね。



「綺麗よ、貴方の涙…」
と言われて、初めて自分が涙を流していたことを知る比呂美。
ここで乃絵は一旦自宅に帰るわけですね。比呂美も詰所?に戻る。



眞一郎は、まずは一役こなして休憩……なんですが、ここで一人、みなから離れて、三代吉のところへ。
ここの眞一郎の行動って何だろう?って未だに良く分からない部分です。
単純に、小腹が空いた?……とも思えない。
まだ、ラストの踊りをしっかり踊れる自信が無いので、何となく知り合いのところに来たかった?
自分での「ほんとだ、なにやってんだろ?」って言ってるくらいなので、無意識の行動ですよね。



乃絵は、もうダブルバインド状態。比呂美に言われて、やっぱり見に行ってはいけないんだと思いつつ、心の底では、見たい!という欲求が強くて、それを何とか打ち消そうとしてる。



そんな時に電話が。
それは東京の印刷会社から。純に知らせに行く乃絵。乃絵に知られたくなかったという表情ですね。
知られてしまったから、たぶん、ここで覚悟を決めたんでしょうね。



乃絵に「お前のことが好きだった」と言う。乃絵も普通に「純が好きよ」。乃絵は普通に兄として。
でも純は、「もう少し好きだったんだ」乃絵はまだ、良く分かっていない。
「キスしていいか?」と訊かれて、良く分からないけれどもOKする乃絵。
おでこ、頬、そして……、はっと気づく。微かな息を感じたか、微妙な体温を感じたか。
乃絵の特徴的なコマ落とし的な動きで後方に避ける。
「お兄ちゃん?」



ここで初めて純の本当の気持ちに気づく乃絵。
「もう一緒に居るのが辛いから、東京に就職することに決めた」と言って立ち去る純。



比呂美の涙に続いて、純の涙も。
ここにきて、乃絵には試練の連続になります。それまでの価値観が全部変わるくらいの。比呂美の本当の気持ち、純がずっと秘めていた気持ち、眞一郎の気持ち、それらを今まで気づかなかった自分は、(比呂美や純のように)涙を流せるのかと。




いよいよ眞一郎はラストの舞台。
観客も一杯です。観客、野郎は適当なのが多いけど、女の子は可愛い娘が多いのは何故だ(笑)
そして、真由に美紀子に、あさみも居るってどういうことよ?(笑)
全部眞一郎のクラスメートなんですが……、モテモテ?(笑)

踊りながら眞一郎のモノローグが。雷轟丸のこと。
「飛びたい。あの赤い実を食べたせいでしょうか?それとも、この白い雪のせいでしょうか?」
これはもう乃絵と比呂美の暗喩で、しかも、「(どちらのせいなのか)わかりません」と。



放映当時、ここでも不安になりましたねぇ。
だって、ここで比呂美を下からパンした後、眞一郎のハーモニー処理が来て、
そして、



どーんと、眞一郎の瞳に映るのは、「乃絵」なんですから。

でも、今なら、なぜここで乃絵を見たのかわかります。
眞一郎が”ちゃんと”できたのは、乃絵が居たから、それに対するお礼というかケジメというか、感謝の気持ちがあるからですよね。



しかし、それは、比呂美さんからしたら、ショックなこと極まりないというか。
不安の極限に達してしまいますね。



そっとしておいてって言ったのに、乃絵が見に来ていて、眞一郎の視線が乃絵に向いていて。



そして、そんな乃絵が途中からずっと気になってしまって、はっと気がつけば、踊りが終わっている。
眞一郎の晴れ舞台を途中から見ていなかった自分に気づいて、それもまた自己嫌悪で。
乃絵はずっと眞一郎を見ていたから、余計に対比してしまう。



踊りが終わった後、眞一郎が乃絵を探しているのが分かってしまうのが、また切ない比呂美さん。
「石動さんに、私たちのことは、そっとしておいてって…」そう言ったと話す比呂美。
これは、眞一郎の反応を探るためでしょうか?
で、眞一郎の反応は、素直に顔に出てたんだよねぇ……
「…怒った?」
「いや、別に…」

放映当時、私もこの表情はスルーしちゃいましたよ。この後の展開がね…。
それは、きっと比呂美さんもそうでしょう。



祭の打ち上げがあるからと、比呂美のもとを去る眞一郎。
比呂美さんからしたら、この態度はよそよそしいわけで、もう限界に近いでしょうね。



「置いてかないで……」
この声が、普段の声じゃなくて、幼い頃に戻っている感じ。
そして、小さい頃と同じように、片方の下駄を外して、眞一郎を見つめる。
それは、昔のように、眞一郎が迎えに来てくれることの再現を望むから……

もうラスト1話で、この展開でしょ……、もう比呂美ファンとしては、絶望的な状況ですよ(苦笑)
このあと1週間って、ほとんどろくに眠れなかったですね。

それにしても、ここで比呂美が眞一郎にすがりつくとか、泣き叫ぶとかじゃなくて、片方の下駄を脱いで、哀しげに眞一郎を見つめ、「置いてかないで……」、この演出。そこら辺のアニメじゃ、なかなか見られない、もの凄く、じわぁっと来る演出ですよね。

今なら眞一郎の気持ち、というか状況も分からなくはないんですよね。
眞一郎の気持ちの中では、比呂美を選んでいて、たぶん、それは1つタスク終了になっていたんでしょう。
で、シングルタスクの眞一郎は、踊りと絵本をきちんと完成させないといけない。
もうそれでタスク率100%なんでしょうね。
だから、比呂美さんに対する気持ちの配慮とか、逆にむしろ正直に言うってことができなくて、もうある種、いっぱいいっぱいだったんですよね。
それに、「きっと比呂美なら大丈夫」的な、余り根拠のない、買いかぶりみたいなのもあるかも。
比呂美さんは、大人びているようでいて、やっぱり普通の女の子なんだから……。





さて、もう一方の当事者の乃絵はというと、眞一郎の踊りを見届けて、いきなり木に登り始める。
第1話から木に登るのは得意だったので、こういうシーンも違和感ないのが、うまい伏線なんですが。
この乃絵の行動の起点は何でしょうか?
ここは、やっぱり脚本の岡田さんじゃないと良く分からない世界?
自分自身は、比呂美の気持ち、純の気持ち、眞一郎の気持ちそれぞれに気づかなかったことで、凹んでる状況、そんなときに、眞一郎は踊りを見事に踊りきった、それを見た乃絵は、意識の高揚がありますよね。
じゃあ、私も何とかして飛びたい!
ここで、物理的な飛翔に行ってしまったのは、やっぱり気持ちの高揚感からでしょうか。
何とかしなくちゃっていう焦りのようなもの?何とかして自分を変えたい?そんな欲求の発露でしょうか………


次回はいよいよ13話。
皆さん、言いたいこと満載の13話ですよ(笑)



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true tears 最終回まで視聴した後で見直す 第12話「何も見てない私の瞳から…」Aパート

2008-10-06 | true tears
「第12回 文化庁メディア芸術祭」ですが、もしかすれば、もしかして、true tears、アニメーション部門で、もしかするかもしれません。ちょっと、今、ここで根拠を書くわけにもいかないし、当然ハズレることもあるでしょうから、何とも言いかねますが。
(だったら書くなよって言われそうだけど(苦笑))
まあ、何にせよ、世間的にも評価されるといいなぁと思います。はい。

さて、第12話です。
何度も繰り返し見たのですが、以前よりも冷静に見ることができました。
これは、自分自身で、見返すシリーズで第1話からずっと見てきたのが大きいかもしれませんね。ちょっと不思議な感覚でした。
なので、あまり動揺しないで、レビューできそうです。

冒頭は、第11話のラストのリピートです。
ここは絶対必要ですね。「眞一郎の心の底に…湯浅比呂美」からの続きになります。



乃絵はじべたを防波堤に降ろして、「飛びなさい」と言う。
でも、じべたは普通に歩くだけ。なので、無理矢理持ち上げて、飛ばそうとします。
それを見た眞一郎は、



「やめろ!」と切羽詰まった声で。
このシーンでは、眞一郎は完全に、じべたに自分を重ねていて、外圧によって無理矢理に飛ばされることに、拒否反応を示してますよね。乃絵に「貴方は飛べるわ」と言われ、比呂美に楽しみにしているって言われ、眞パパや眞ママ、色んな人から期待されている自分、でも、自信がなくて、本当は飛びたくない自分。でも状況に流されてしまっている。



乃絵は、それこそ無理矢理に飛ばすのか、と思いきや、実は、じべたを持ち上げても、飛ばないことを知っていて、わざとこの行為をした感じですね。
「自分で決めなきゃ楽しくないの…嬉しくないの…笑えないのね」
そして、泣けないのね、と。

「飛ばないことを”選んでいた”」

この12話で示される大切なことは、「選択すること」「自分で決断すること」なんですね。

このシーンで、眞一郎はじべたに自分を重ね合わせているわけですが、それ以外にも比喩がいっぱいありそうですね。

乃絵はこの段階では、比呂美に架せられていた枷のことを知らないわけですが、それでも、じべたを通して、比呂美を投影しているような感じがします。
比呂美は、その枷によって、飛びたくても飛べない状況に居たわけで、それによって「あなた、秘密ばっかり!」って反感を持っていた乃絵ですが、どうして比呂美がそんな態度を取っていたのか、薄々理解したのではないかと。

また、乃絵は今の自分自身を、じべたに投影しているんでしょうね。
理性では、「眞一郎の心の底に湯浅比呂美」とわかっているから、眞一郎を好きになっていてはいけない、感性では、でもやっぱり眞一郎の事が好き。どうしていいか分からない=決められない、そんな自分に自己嫌悪なのでしょうか…。

結局、眞一郎は、乃絵に直接会わずに(たぶん、遠巻きに様子を伺いながら、大丈夫そうだというあたりまで確認した上で)、自宅に戻ってきました。
電話で、比呂美経由で純に「乃絵は大丈夫だ」と連絡を入れる。

眞一郎がこの時、比呂美が居た部屋に居るんですよね。自分の部屋じゃなくて。
これは、自分の部屋=それまでの流されてた自分の象徴で、比呂美が居た部屋=比呂美は自分で決断し、いろいろ決めているから、自分もそうありたいっていう願望なのでしょうか?



で、押し入れに入って、自分の気持ちを吐露するわけですが、これは、やっぱり、眞パパや眞ママに聞かれたくないってのもあるでしょうね。冷静に考えて。夜中だし。しかし、眞パパ&眞ママ、夫婦仲良しだなー。時々、頑張ってるんだろうなぁ(笑)

絵本のこと、踊りのこと。自信がないこと、眞パパ・コンプレックス。
ここで押し入れから出て、「おぎゃぁ」は新生、眞一郎っていう表現なんですが、こういうドリームなことをできるのは、絵本作家として向いているのかもですね。
普通、こういうちょっと気恥ずかしい行為ってできないですからね。気持ちが入り込むってことでしょうね。

で、自室に戻って、この後、たぶん貫徹で、絵本を完成させたんでしょう。気分が高揚しているので、そのテンションで突っ走ったんでしょうね。普通に考えたら明日は、花形で踊らなきゃいけないんだから、寝なくちゃって考えそうですが。



ここで、3人のそれぞれに自分の気持ちを表現しているヒロインのイメージがフラッシュバックされます。
比呂美は、眞一郎が好きという表現としてKissしたこと。
愛ちゃんも、眞一郎が好きという表現としてKissしたこと。
乃絵は自分の気持ちに向き合って、悩んでいる姿。
3人とも自分の気持ちと向き合っているからこそ、自分も”ちゃんと”しないといけないわけですね。

で、放映当時、ここがもの凄い気になったわけですよね。
愛ちゃんも比呂美もKissしているのに、乃絵だけがしていない、そしてラスト1話。
こういう状況証拠が、比呂美ファンを不安にさせるわけで(苦笑)
今から見れば、乃絵の場合はKissではなくて、眞一郎をペロッと舐めたシーンがKissに該当しそうですね。




夜更けに帰ってきた乃絵を、料理を作って迎えている純。
比呂美経由で、乃絵は無事と知っていたから、先に料理を作って待っていたわけですね。
何も聞かず、「腹減っただろ?」という純の優しさが分かるから、「ありがと」と抱きついて言うわけですが、それがまた、純に過剰な負担をかけていたってことは、まだこのタイミングでは知らないわけですね。


さて、麦端祭当日。



眞ママにお酒をついでもらっている人達は、羨ましいのう(笑)
そして、比呂美にお酒をついでもらっている人達には、ちょっと殺意を覚える(笑)
世間的には、絶対にもう、比呂美はお嫁さんって思われてるでしょうね。
着物だと、ヒップラインがけっこうしっかり分かるんですよね。これ(笑)



まだ用意ができていなさそうな眞一郎を呼びに行くのに、自分では行かずに、比呂美に行かせる眞ママ。
この辺りも策士ですよねぇ(笑)
「用意はあなたの部屋で…」
という眞ママに
「はい…」
この答えの「はい」が、無性に可愛いのですよ。なんつーか、こう、良い感じなんですよね。
ちょっと冷やかされるのも、嬉しいものですよね。



三和土から廊下に上がるとき、ちらっと見える脹ら脛や、踵が色っぽいですよねぇ、相変わらず。

で、当の眞一郎はというと、うつらうつらしている。



そこへやってきた比呂美を見て、「似合ってるよ」と。
いろいろ考えないで、すっと出た言葉だから、これが眞一郎の気持ちなんですよねぇ。
眞一郎は、比呂美を見ると、本当に顔に出るんだよね。まったく、羨ましいです。

寝不足な眞一郎の本当の理由は絵本を完成させるために頑張っちゃったことなんですが、比呂美はたぶんそれを知らないので、乃絵を探させたことがその理由だと思っている。
だから、「連絡しちゃって…ごめん…」って謝る。比呂美の特性の、自分に非がないのに謝ってしまう。
でも、この場合は、それだけじゃなくて、そのことを足がかりにして、眞一郎が乃絵をどう思っているのかを知りたいから、ちょっと鎌をかける、ではないですが、そういう想いもありそうですね。



眞一郎は、そのことに全く気がついていないというか、単に比呂美が何で謝るんだろうっていう「え?」ですね。

で、寝不足の理由を、絵本を完成させるために徹夜した…とは言えないので、途中で返事を変えますね。
「眠れなかったのは…あ、いや、寝不足ぐらいがいいんだよ」と誤魔化す。

眞一郎なりの、真心の想像力で、乃絵に関することは、比呂美には言わない方が良い、って思ったんでしょうね。
今となれば、その気持ちは分かります。でも、それが、逆に比呂美にとっては、心配の度合いが深まっていくという。



奉納踊りを一番良い処で見たいっていう比呂美に、乃絵が見に来るだろうことを思い出して、
「無理に見に来ること無いよ」
と言ってしまう眞一郎。

これも、乃絵に逢わせないようにしようという眞一郎の心配りなんだけど、比呂美からしたら、疎外感で、切なくなりますよね。
でも、眞一郎としては、はっきりさせてないけど、比呂美を好きだって自分では決めていたから、比呂美が、どんどん追い込まれているとは、つゆ知らず、なんですよね。
また、ここのカット割り、比呂美の表情を見せないで、背中で哀しみを語らせるのが、上手くて、それがまた、比呂美ファンには相当に切ないものがあったわけですね。



そのもう一方の当事者の乃絵は、眞一郎が作ってくれたティッシュ箱の鶏を抱いて「お祭りを見に行かない、自分で決めたこと」と、まさに自分の暗示をかけるようにしているわけですね。
つまり、暗示にかけなくてはならないほど、眞一郎の晴れ姿を見たい。理屈じゃないんですよね。

でも祭の音楽が聞こえてきたら、そんな暗示では、自分の気持ちを抑えきれなくなってしまいました。



お祭りが始まって、待機所の片付けをしている比呂美のところへ、愛ちゃん到着。
愛ちゃんが、比呂美に向かって言う「比呂美ちゃん、着物似合う~」は、本心ですね。
愛ちゃんは、たぶん、比呂美のことを、一目置いているというか、特別な娘って思っていそうです。

そして、シリーズ唯一だと思われる、3ヒロインが逢うシーン。



乃絵も眞一郎を捜しに、待機所へ来たんでしょうね。愛ちゃんが気がつき、そして、比呂美と眼が合う。
比呂美と眼が合ってしまうと、何となく、いたたまれないのは、乃絵の方で、乃絵は走って逃げていく。
愛ちゃんは、乃絵が彼女だと思っているので、
「彼女かぁ…」
と、ちょっと未練っぽく言うわけですが(そうそう、いきなり眞一郎が好きって気持ちが消滅するわけではないですからね)、比呂美が

「彼女は私です!」

と一言残して、乃絵を追いかけていく。
ここはもう、情念の女、比呂美さんの面目躍如の一言でしょうね。

愛ちゃんとしたら、ビックリでしょうね。比呂美が彼女だと思っていたから自分の気持ちを隠していたのに、乃絵が現れて、でも、どうやら比呂美が彼女らしい、自分が知らないところで、眞一郎を巡るいろいろな出来事があったんだなぁと。
これで眞一郎を卒業するということが、決定的というか、本当にそういうことになったんだなぁって感じるものがあったのでしょうね。

そして、Aパートのクライマックス。乃絵に追いついた比呂美。



「石動さん!」
と呼び止める比呂美の声には、力がこもっている。
立ち止まって、また一瞬、逃げようとするのは、それまでの乃絵には無い行動ですよね。

夕べ、眞一郎と何を話したのかを知りたいという比呂美。
それまでの眞一郎の行為で、逆にもの凄い不安の渦に取り込まれてしまった比呂美さん。



「眞一郎君、(私に)言ってくれたの。全部…全部ちゃんとするからって」

これを聞いた乃絵は、ピンと来ました。
ちゃんとする=比呂美が好き。



そして、「あなたって秘密ばっかり」だった比呂美が、自分の気持ちを乃絵にぶつけてきます。
「私はずっと、眞一郎くんのことが好きだった。きっと眞一郎くんも私のこと…(はっ)ごめんなさい…」

※ここのシーン、是非、コマ送りかスローモーションで再生してください。何でこんなに艶っぽいのか…。

実は、ちゃんとするって言っているけど、比呂美を好きって比呂美に言ってないんですよね。だから、比呂美にとって、ちゃんとするの意味が不安になっていて。
でも不安になっているけれども、バイク事故での抱擁と、10話での追いかけてきてくれたことの事実もあるわけで、もう気持ちがものすごく不安定になっています。
「私たち、やっとわかり合えたの、やっと素直になれたの、もう…ごめんなさい…そっとしておいて」

「ごめんなさい」って2回も言っているところに、眞一郎の心に乃絵が居るってことを知っているからこそ、って感じがしますね。

「本当は私に対する愛情が”兄妹”のそれであって、眞一郎くんの恋愛としての愛情は乃絵に」という不安。



なので、心の底からの訴えだからこそ、涙も溢れてくる。



その気持ちは、今の乃絵には、痛いほど分かるので、「綺麗よ…貴方の涙」と言えるわけですね。
ここで、乃絵が凄いのは、眞一郎の本当の気持ちを知っていればこそ、比呂美からそう言われたら、逆ギレしてもいいくらいなものですが、純粋に、比呂美の気持ちを受け止めていることですよね。
本当は、ここで、泣きたいのは私の方ってなってもいいのですが、そうはならない。


さて、次回は、いよいよキツイ12話Bパートです。どーん。


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true tears DVD Vol.7 .ANIME版

2008-09-27 | true tears
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ちょっと古い話題ですが、「あきたこまち」のラベルの絵柄が、萌え絵になったらしいですね。
と、この話題を聞いたとき、思ったことが。
JA富山、やることがあるでしょう。それは、コシヒカリでもササニシキでもいいので、ラベルの絵柄を、是非、仲上家の若奥様にしてください!
P.A.Worksか、原案の夢人さんか、もういっそのこと、流石堂の流さんにお願いしてですね、比呂美さんで。
麦わら帽子とか似合いそうですよ。
まだ間に合うぞ、ガンバレ、JA富山!

さて、ついにラストDVDが来ました。
この後は、BD-Boxに想いをはせるわけですが。

.ANIME版を購入しましたので、特典ディスクも。



ラストなので、ヒロイン3人ですね。

さて、今回のDVD、最初の視聴の注意が、ヒロイン3人で分担してますよ。
特典映像のtrue tears ふぉ~えう゛ぁ~(仮)もヒロイン3人です。オチは愛ちゃん担当(笑)

で、ですね。今回の一番の収穫は、ブックレットの中のアフレコ台本表紙イラストギャラリーでしょう。
アフレコ台本表紙は、毎回ヒロインの誰かになっているようで、

・乃絵…6回
・比呂美…4回
・愛ちゃん…3回

となってます。
愛ちゃんは基本的に、「恥じらい」の表情になってますね。
乃絵は意外と、思い詰めた感じのものは少なく(12話のだけ?)、笑顔にふくれっ面(笑)、吹っ切れた感じの表情などですね。
で、我らが比呂美さんは、愛ちゃんや乃絵が担当しない感情を重点的に担当しています(苦笑)

・第2話…困惑
・第5話…哀しみ



これだけは、確実に服を着ていません(笑)

・第8話…諦め
・第11話…これが難しいのですが、眞一郎のターゲット・ロックオンした時でしょうか?

そういうわけで、比呂美さんの笑顔の表紙が無いのですよ(苦笑)

本編の12話、13話は、じっくり見て、見直すシリーズで、レビューしたいと思います。




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true tears 第11話「あなたが好きなのは私じゃない」Bパート act.2

2008-09-22 | true tears
今週末には、DVD最終巻が来ますね。
この後すぐってわけにはいかないでしょうが、BD-boxとか、ドラマCDを映像化してくれるだけでもいいのですが、理想的には、true tears Next Generation希望…(以下省略)

あと、流さんのblogで、乃絵役の高垣さんもまた、聖地巡礼されたという情報が。
比呂美(名塚さん)に続いて、乃絵(高垣さん)もまた。
うーん、何てスタッフ(キャスト)に愛されている作品なのか。だから、バンダイさん、なんとかしてくださいよ。


では、true tears 最終回まで視聴した後で見直す 第11話「あなたが好きなのは私じゃない」Bパート act.2です。



比呂美の居た部屋に入る眞一郎。
最初、これ、凹んでる自分を比呂美に慰めて欲しいというか、すがりたいというような甘えてる状態が、こういう行動を取らせたのかなぁって思ってました。
でも、凹んでるのは同じですが、ちゃんとした比呂美の行動の結果としての、空き部屋に来て、比呂美はちゃんとしてるけど、自分はどうなんだ、乃絵に「貴方は飛べる」って言われても、飛べそうもない自信喪失の自分、そんな本当に凹んでる状況なんですね。



で、true tearsは、こういう凹み状態の時にさらに、追い打ちをかけてきます。4話の比呂美さん(眞一郎でダメージ、眞ママで追い打ち)とかね。
眞パパ、麦端踊りのこと、そして、絵本のことも楽しみにしていると言う。
実際、眞パパにしてみると、素直に自分が楽しみにしてることを言っただけなんでしょうが、今の凹んでる眞一郎には、さらにダメージ。それも、眞パパというコンプレックスの対象から言われると二重にダメージ。
ここの眞パパ、歩き方が自信満々なんですよね。まあ、眞ママと比呂美の件が落ち着いたので、不安要素が無くなってるってのもあるでしょうが。
もう1つ、ここで、別に眞パパひとりで登場しても良かったんですよね。対眞一郎ダメージという意味では。
でも、眞ママと仲良く登場しているところが、ちゃんとしていない眞一郎には、さらにダメージになるようになってます。

で、丁稚どんも楽しみにしてるって言う。凹み状態の眞一郎にはきつい一言なんだけど、スルーしそうでいて、ちゃんと「がんばるよ!」とヤケクソ気味に言うところが、眞一郎が優しいところですよね。
凹んでいるけど、相手の好意もわかってるから、無下にしない。

この後の絵本で、失速するじべたと、それを見つめている雷轟丸は、両方とも眞一郎なんじゃないかと思います。
飛ぼうとして飛べない自分と、もう一人そんな自分を客観視している自分。



さて、みなさんお楽しみの、比呂美さんお風呂タイムです(笑)
存在自体がエロいと言われる比呂美さんですが、やはりそのエロさは、作画の丁寧さからも醸し出されてます。
お風呂から出て、背中のアップが見えてるものの、お尻とかは見えてないのですが、その細い腰からのヒップラインが、ちゃんと1歩1歩歩く毎の動きがあるんですよね。
だから、見えないけど、そこにヒップラインを想像できるわけで、そのあたり、エロさの根源かと思います。



で、彼女の可愛いところは、プラを見て、「!」と思い立った感じが表情に出てますよね。
お茶目な感じがします。



ここも、足のみ見えてるから、全身は想像しないよって感じですよね。ええ、想像しますとも!(笑)
さらに名塚さんの声が、エロ可愛いので、さらに相乗効果です。はい。

冷凍庫には、各種アイスが常備されているのも、アイス大好きな比呂美さんらしい。
さすがに高校生なので、ハーゲンダッツとかよりも、量優先かな。何個か入りパックが多いですね。



比呂美さん、携帯もピンクなのは、やはり自分のイメージカラーがピンクって決めてるんでしょうね。
携帯の送信者表示が朋与なので、表情も、ぱっと明るくなるのも細かい作画です。



朋与の電話は、バスケの試合の件。
比呂美さんの癖、何か間が空いた時に、何かを廻す。缶コーヒー、今回はアイス。何気に可愛いですね。

「男も引っ張り込み放題だしね?」
「うん!!!」
「えぇっ???」

これ、朋与は冗談のつもりで言ったら、「うん!!!」って、もの凄い強い肯定が返ってきてビックリって感じですね(笑)
まあ、実際引っ張り込んでるわけじゃないけど、眞一郎を部屋に入れてますからね。
それに、眞一郎とうまくいってるって、嬉しくて誰かに言いたい気分なんでしょうね。あからさまには言わないけど、こういう何気ない会話とかで、つい、ね。

朋与がお母さんに呼ばれて電話終了。お母さんって単語に、ちょっと比呂美は自分のお母さんを思い出したかな。
一人暮らしは自由でもあり、ちょっと寂しくもありますからね。

するとまた電話が。今度は送信者表示を見て眉をひそめる比呂美さん。
純からの電話。やはりバスケの試合の件。でも、なぜか謝る比呂美さん。これ、事の発端が自分が4番を好きって言ってしまったことが原因だから、やっぱりそこが起点ってのが負い目なんでしょうかね。
しかし、純としては、乃絵のためにも何とかして比呂美をつなぎ止めておかないといけない。むりやり逢う約束を取り付けます。
切羽詰まってますね。




翌日、仲上家の手伝いをしている比呂美さん。
眞ママから、「眞一郎の部屋に洗濯物持っていってくれ」と言われて、ちょっとビックリ。
いくら和解したとはいえ、部屋に行っていいって言われるのは、意外だったのかな?
眞ママからすると、もう比呂美を眞一郎のお嫁さんに、くらいの勢いですからね(笑)
それは推測なんですが、比呂美の家に眞一郎を迎えにやらせてるのって、眞ママじゃないかと思うんですよね。
きっとそういう口実でもないと、奥手な眞一郎は比呂美の処に行かないだろうと予想しているんじゃないかと。
で、無理矢理な口実として、迎えに行ってこい!と眞一郎に言っている感じ。
眞一郎も比呂美のところに行くのに、口実がある方が行きやすいですからね。



階段を上がって2階に行くシーンも相変わらずエロいですよね。

眞一郎の部屋の前で、「あのっ」って言う比呂美さん。なんだか緊張してる。
眞一郎の部屋には、すでに一度入っているから、そんなに緊張しなくてもって思うけど、このあたり、初初しいですよね。



洗濯物を置くだけで、なにか嬉しそうな比呂美さんですが、しかし、机の上に見付けた絵本は、
「雷轟丸とじべたの物語」
前に一度入った時には、私(がモデル)の絵本だったのに……。
これは、ちょっと不安になりますよね。鶏のモチーフは乃絵と直結しますからね。
「ちゃんとするから」と言ってくれたのに、乃絵の絵本を作ってる。まさか、ちゃんとするってそういうこと?
そんな不安がグルグルと廻りますよね。いや、当時視聴していた私も含めてですが。



そこへたぶんトイレに行っていた眞一郎が。
何かを手に取っていた比呂美さん、慌てて机に戻して、取り繕います。
絵本が気になる比呂美さんと同様、純のことが気になる眞一郎。
交流戦見てた、という眞一郎に、「眞一郎くんは、麦端踊り、頑張って」
とちょっとぶっきらぼうに言う比呂美さん。純のことを訊かれるのは、ちょっと嫌なんでしょうね。



ここ、ちょっと可愛いなと想います。眞一郎をわざと見ていない(笑)

でも眞一郎はそう言われても、きになるわけで。
「あいつ…」
「うん、…あの公園で…」

ここの後、公園のシーンになるわけですが、ここ、時系列が過去に戻ってるんですよね。
blogのコメント欄で教えてもらうまで、ずっと違和感だったんですよね。
true tearsお得意の、前振り無しに過去のシーンを挿入するという。



比呂美が「私のために、嬉しかったし」というのは、本当の気持ちでしょうね。
バスケット好きとして。

でも、それはそれ。今度は私の用を言うわね。

それでも何としても比呂美をつなぎ止めておきたい純に、遂に本当のことを言います。
「あなたには、あの子以外のことは、どうでもいいのよ」
核心ですね。そして、ここで言うどうでもいいの中には、純自身も含まれている。

「なぜ分からないの?」
本当は分かっていたけど、どうにもできないことだから、目を背けてきたんですよね。
でも、比呂美さんにズバリ指摘されてしまい、どうにも逃げ場を失ってしまいました。



それは、その後、呆然と立ちすくむ純の描写でわかりますね。

それをたぶん、比呂美を迎えに行ってこいって言われていただろう、眞一郎が目撃。
純と逢っていたってことが、ひっかかって、さっきの質問だったんでしょうね。
でもそれは、純との完全な決別のシーンだったのですが。
しかし、ホント、眞一郎は比呂美を見かけるだけで、愉しそうになる、なんて分かりやすいんだ。
それが分かっていればなぁ。この後の12話で動揺しなくて済んだのに。

夜。眞一郎の絵本は何というBad End。でも、現状の眞一郎をまさに反映した絵本になっちゃってます。



一方、もう眠りにつこうとしていた比呂美さんに電話が。
送信者表示をみれば、純から。「もう話すことは…」という比呂美さんに、なりふり構っていられない純の声が。
「乃絵が帰って来ないんだ…」



事態が事態なだけに、一通り話を聞き、そして、眞一郎にも探してもらうように連絡を頼まれる比呂美さん。
携帯のアドレス帳には、あの歯磨き事件の画像が。
この娘さんの眞一郎好きっぷりは、素晴らしいものがあります。
でも、この話の流れで、この映像を見せられると、視聴者心理として不安になりまくりです。



そして、携帯を閉じてしまう比呂美さん。この時、彼女の心の中の葛藤は、もの凄いものがあったんでしょうね。
どのくらい葛藤していたか、でも、比呂美さんは人としてまっとうな行動を取りました。
それはそれでちょっと切ないのですが。

眞一郎に電話すると、眞一郎は起きていて、しかも絵本を描いていた。
しばらく間があって、「雷轟丸とじべたの物語」とぽそっと言う比呂美の声に、「え?」と言う眞一郎。
これだけで、まさに比呂美の予想が正解だったわけで、またいっそうブルーな気持ちになってしまいます。




乃絵が帰宅していないことを知らされると、すぐに探しに出かけてしまう眞一郎。
「しんいちろ」で切れてしまって、トーン音のみになるのがさらに切ないですよね。
いや、冷静に考えれば、眞一郎の行動もまた、しごくまっとうなんですが、比呂美さんにも、視聴者心理にも、もの凄い不安が。

ここの髪を縛って、肩から降ろしている比呂美さんが、また可愛いだけに、一層切ないですよね。



純も眞一郎もあてどもなく探すわけですが、そうそう見つからず、そして、比呂美さんの心中には、爆発的な不安の渦が。



乃絵は鶏舎の中にいました。
「やっぱりお前(じべた)の気持ちはわからないわ」
中にいたのは、じべたの気持ちを知るためでしょうか。
じべたは飛ぼうとしないことの象徴ですが、乃絵がその気持ちを理解しようとしているのは、自分も飛んではいけないっていう心理でしょうか。
この場合の「飛ぶ」は、自分の気持ちに従って、眞一郎にもっと好きだと訴え、結果的にですが、眞一郎の中の比呂美への気持ちを、自分に向けさせたいってことかなーと思います。
でも、きっともう一人の理性的な自分が、「眞一郎の好きなのは比呂美」なのだから、諦めるのよって言っている、そんな葛藤状態なんだろうなぁと思います。
さらに単なる片想いではなく、乃絵と眞一郎はある種の好意を相互に持っていますから、話がややこしいというか、簡単じゃない。



そんな自分の気持ちの葛藤を、じべたに投射した行為が、「じべたを飛ばせてあげる」という行為ではないかなぁと。
それだけ眞一郎への気持ちが強いってことなんでしょうね。
乃絵は最終回で、知らないことは罪って言ってました。
眞一郎の比呂美への気持ちを知らなければ、純粋に自分の好きだって気持ちを眞一郎にぶつけられる。
でも、今は知ってしまった。でも、やっぱり好き。
このどうしようもない状態は、それまでの乃絵が経験したことの無い状況だったのではと思います。



眞一郎は、乃絵が居そうな場所=鶏舎にやってきました。予想通りでしたが、乃絵とじべたは居ない。
こと、ここに至って、乃絵の堤防での言葉の意味を理解した眞一郎。

ここも、放映当時、ここでそれを思い出すってことは、まさか、そういう結末へ向かってしまうの?って思いましたですよ。



そして、堤防で見付けた乃絵の口からは、



「眞一郎~の心の底に………湯浅比呂美………」

あぶらむしの唄は、眞一郎が好きっていう表現の1つだと思うのですが、その唄のラストに、「湯浅比呂美」って言う表現をする乃絵って凄いなぁと思います。
眞一郎のことが好きで、好きだからこそ、眞一郎の心の底も、分かってしまって、そこに居るのは湯浅比呂美。
ここのシーンの乃絵の表情が、もの凄く穏やかな表情のように見えるのは、やっぱり比呂美が眞一郎の心の底にいるのね、って自分で確信したからかなぁと思います。

ああ、でも乃絵の心理状態ってやっぱり難しいですね。
岡田さんじゃないと、完全には理解できないような気が(苦笑)


そして、いよいよ来ちゃいましたね、12話が。
実は、あまり再生していないので、じっくり見ないといけないですね。10話と13話はもう何度見たかわからないですが、12話は4回くらいしか見ていないような気が(苦笑)



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true tears 第11話「あなたが好きなのは私じゃない」Aパート act.2

2008-09-15 | true tears
もう、うちのサイトに来てくれている皆様なら、ご存じかと思いますが、流ひょうごさんのところに、麦端祭を踊る比呂美さんの素敵なCGがアップされていますよ。
とても、凛々しくて可愛らしい比呂美さんです。素敵です。


では、true tears 最終回まで視聴した後で見直す 第11話「あなたが好きなのは私じゃない」Aパート act.2です。



一人暮らしを始めた比呂美さん。停学処分が解けて最初の登校日なので、「行ってきます」にも情感が篭もってます。
登校シーンの表情がきりっとしているのは、気合いが入っているからかな?
眞一郎のナレーション「あれから乃絵とは逢ってない…」ちゃんとする為には、乃絵と逢うことは絶対条件ですからね。
でも、放映当時はいきなり不安にさせるモノローグでしたよ(苦笑)



鶏舎の前で佇み、はぁっとため息をこぼす乃絵は、眞一郎のことを諦め切れないっていう感じでしょうか…。




比呂美さん、早速眞一郎を招待しています。
眞一郎が靴を脱ぎ散らかしたままなのは、比呂美に心を許してることの描写にも見えますね。他人行儀なら、逆に靴を揃えそうですから。または、今まできっと比呂美が靴を揃えたりしてくれていたので、何の気無しに、そのまま、いつもの調子って感じ?(笑)



眞ママが入れておいた緑色のマグカップは眞一郎専用(笑)
ピンクは、比呂美のイメージカラーなので、比呂美専用ですね。
ここでプライベートモード専用、対眞一郎専用の眼鏡が登場でしたねー。普段はコンタクトだったのね。
螢川との練習試合、男子バスケ部も来るという。比呂美は全然気にしていないのに、眞一郎は、気になる。
そりゃまあ、やっぱり、ね。まだ純と付き合っていることになっているし。
それに、やっぱり、純と自分を比べてしまうでしょうからね。気になりますよ。



「私、雪の海って好き!海、行こう!」

本来の雪が好きな比呂美さんが戻ってきました。ここの仕草が可愛くてなぁ。
枷の外れた比呂美さんは、幼くなります。声も弾んでます。



で、いきなり部屋を飛び出して先に行ってしまう比呂美さん。
普通なら、手を繋いで、ラブラブな感じで行っても良さそうなのに、カギも眞一郎に閉めさせて、自分は先に行ってしまう。
眞一郎の表情が「?」ってなってますよね。
ここは、眞一郎がちゃんと追いかけてきてくれるってことを実感したいのかなぁと思います。
気持ちが幼くなっているから、自分の欲求をストレートに表現しちゃったのかも知れませんね。
あと、カギを眞一郎に閉めさせるというのは、この部屋が比呂美の部屋であると同時に、眞一郎の部屋でもあるよという比呂美さんの意思表示っぽい気もします。普通に考えれば、カギは自分でかけるものだし、そのカギを自分以外の誰かにかけてもらうなら、それはもう家族、眞一郎の場合は、夫ですね。



で、海岸デートなのに、眞一郎は乃絵のことを考えているのは、放映当時は、「何を考えとるんじゃぁ!」って思いましたが(笑)
それまでの枷が外れて、本来の明るい比呂美さんが寄せてくれる愛情や信頼に応えるには、「ちゃんと」しないといけないプレッシャーがかかっているのかなぁと。
眞一郎がちゃんとするためには、やはり乃絵がもっとも重要な要素ですからね。眞パパコンプレックスにしても絵本にしても、全部乃絵が関係している。そのちゃんとする関係のことには、実は比呂美さんは直接関係していないんですよね。



ここで比呂美さんが意図せずに、踊りのこと、眞パパのことを話すので、ちゃんとしていない眞一郎にはさらなるプレッシャーがかかり、そして、乃絵とのことも想い出される。



ちょっと考えていた比呂美さん、ターゲット・ロックオンして、眞一郎にキス。
ここで何を考えていたのかは、true tearsならではの、視聴者が考えてねっていうことだと思います。
第5話の海岸デートのリベンジをしたかったとも思われます。枷がはずれて今の幸せを実感したいということもありそう。踊りを頑張ってねという励ましの意味もありそう。10話で追いかけてきてくれてありがとうという感謝の気持ちもありそう。
それと、眞一郎の気持ちが心ここにあらずっぽいことを感じ取ったかも知れないので、私のことだけ考えて欲しいっていう独占欲かもしれませんね(笑)




携帯に公衆電話からの着信がある三代吉。思い切り不機嫌そうです。
が、声を聞いて表情が一変。それは、愛ちゃんからのもう一度やり直そうという電話でした。
実は三代吉は「あいちゃん」の近くで電話を取っていた、ということは、当てもなく「あいちゃん」のところへ足が向いていたのでしょうね。



「私も、それまでに編み物の腕、磨いとく」
ここで、直接三代吉に声が届かないように、電話口に囁くように話す愛ちゃんがいいですね。演出が細かいです。
ちょっと恥ずかしいんでしょうね。「準備中」の札が、今の二人の状態を表しています。



眞一郎と比呂美は仲上家に帰宅。入ってくる入り口は違っているけれども、眞一郎は相変わらず表情に出てますね。嬉しさが(笑)
そう、彼は、もの凄い分かりやすかったんですよね。12話もそれを踏まえてみていれば、動揺しなくて済んだのに(苦笑)


さて、学校では、螢川との対抗戦。



比呂美には、露骨なファールの嵐です。んー、キャプテンや朋与は、ちゃんとサポーターが見えるのに、比呂美にだけは、やっぱりサポーターが見えないですね(笑)



キャプテンが審判にアピールしようとした時、純、登場です。
純は自分がもてていることは理解しているので、サクッと釘を刺します。自分のキャラを分かってて、どうするのが効果的なのかも分かってる。純にしてみると、比呂美をつなぎ止めるためが半分、純粋にバスケット好きとして許せない行為だからが半分くらいかな。
で、それを見てしまった眞一郎。事情はどうあれ、比呂美に対して格好良くアピールできる純を見てしまうと、どうしても自分と比べちゃいますよね。ちょっと凹む。
「俺…」
比呂美の為に、自分ができることっていうのを考えてますかね?何ができるんだろうって。
いたたまれず体育館を後にする眞一郎に、三代吉が。乃絵に「呪いがかかってなかった」って伝えてくれと。
三代吉、幸せ満喫中なんでしょうね(笑)
しかし鶏舎のところには乃絵は居ない。



そして、夜、踊りの稽古場には、もう愛ちゃんは居ない。
男はね、バカですから、比呂美を選択したはずなのに、乃絵や愛ちゃんに逢えないと、ちょっと寂しいわけですよ(苦笑)

そして、帰宅した眞一郎は、比呂美の元居た部屋の前に。



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true tears 最終回まで視聴した後で見直す第10話「全部ちゃんとするから」Bパートact.2

2008-09-03 | true tears
true tears 最終回まで視聴した後で見直す 第10話「全部ちゃんとするから」Bパート act.2です。

「true tears memories」の第10話のあらすじによると、比呂美が一人暮らしを決意したのは、眞一郎は乃絵と付き合っているから、自分は身を引くというのが、最大理由みたいです。
しかし、そこはtrue tears。マークシートの試験のように答えが一つだけとは限らない。
比呂美は理系?っぽい思考をしがち(頭でっかち)ですが、深層意識としては、第9話の眞一郎の気持ちを受け止めているはずですから、単純に身を引きます、だから身辺整理して、チャンチャンっていうことではないだろうと。

なので、実は、「true tears memories」の第11話~第13話の部分は、封印していまして、見直すシリーズを書いてから見ることにします(笑)
答え、みちゃったら考えないでしょ?(笑)それにムック本といえども、答えは1つじゃない作品だし。バイアスがかかるのは良くないだろうと。書いてから、答え合わせ的に見てみようっていう感じです(笑)
だから、大嘘、書くかも知れませんね(苦笑)


純がバイトするバイク屋を尋ねた比呂美

さて、純がバイトするバイク屋を尋ねた比呂美。
この娘は、上を見上げるシーンが多いのですが、そんな仕草も可愛いですね。
「電話、出なかったろ?」
純の声には、焦りがありますね。
「謹慎中だから」
比呂美さん、理詰めで返すのね。



中からそんな二人を見てニヤける親父さん。会話を聞いていないから、この二人が普通のカップルだと思っているのでしょうね。

「今でも謹慎中なんだけどな」
「謹慎中にバイトしている人に言われたくないな」

比呂美さんに理屈で勝てる人はそうそう居ない感じですね、これは。
乃絵との思考の違いが、うまく描き分けられてますよね。乃絵は感性重視派ですから。

比呂美の本題は、かりそめの恋人ごっこは終わりにしましょうと。
比呂美の言う「あなたのこと、嫌いじゃないわ」は決して嘘ではないでしょう。立ち位置が同じ、少し前までは事情も同じ。
似たもの同士という意味で。(でも今は比呂美には枷はなく、純の枷は永遠に外れないのですが)



「一度全部から離れて、自分の気持ち、整理しようと思って」

意外と比呂美さんは純には本当のことを言うことが多いので、これも本当なんでしょうね。
ここで言う全部から離れてが、仲上家から出て、一人暮らしを意味しますが、じゃあ、今すぐ純に別れ話を持ち出さなくても良いような気がします。
純は確かに、今回の件に関わる人物ではあるのですが、一人暮らし初めてからでも、この話は構わないような気がします。

なので、一人暮らしの決意の理由が、身を引くことであっても、ここで純との関係を清算したいという気持ちは、眞一郎が比呂美を選らんでくれたときに、問題なく受け止められるような準備とも考えられます。そんな深層心理ではないでしょうか?
深層心理では、眞一郎は比呂美のことを好きだということを理解していますからね。
頭でっかちな比呂美さんは、そのことに自分で気がついていないのかもしれません。

しかし、純は眞一郎の気持ちが比呂美に向いていることを知ってますから、意地でも比呂美をこちら側につなぎ止めておかないといけないので、契約違反を持ち出して、別れないと。

「あの!私の話!」と言った直後のちょっと驚いた表情

※「あの!私の話!」と言った直後のちょっと驚いた表情も可愛いですね。


場面変わってバスケ部の練習シーンで、11話で練習試合があることが示されているのもうまいですね。




三代吉から、「愛ちゃんと別れた」と聞かされる眞一郎。そりゃ凹みます。
ドラマCDのタイミングならともかく、この時点では三代吉は知らないですが、愛ちゃんからキスされてますからね、眞一郎は。

「石動乃絵。良い奴な。」

三代吉のこの台詞は実体験からなので説得力がある。でも、それはまた、眞一郎の肩に重くのし掛かる。
乃絵と比呂美、どちらを選ぶのかと。

この背後で、「ホントよ~。三つ叉なんて初めて聞いちゃった~」という女生徒の噂話が、タイミング良く自分と合致するわけで、

「俺のせいか……」

ちゃんとしないことのツケが、重くのし掛かります。




そんな眞一郎は鶏舎のところへ、乃絵に逢いに。
乃絵は足音で眞一郎と気づくけれど、一瞬、そちらを見ないようにしますよね。
でも、結局振り返って見ちゃうのは、やっぱり眞一郎のことが好きだからでしょうね。



眞一郎は比呂美が好きと分かっているので、嬉しいのに、つい
「どうして私の処へ来るの?」
ってポツリと聞いてしまう。

乃絵を、踊りの稽古に誘う眞一郎の心境って、何でしょうね?

「今日は、私の為に踊ってくれる?」

この台詞の意味を、眞一郎はまだ理解していないのでした。理解できるのは11話ですね。
でも、乃絵は「おばあちゃん、これが最後にするから」
乃絵もまた、身を引く決意をしているんですよね。



で、結局連れ立って、踊りの稽古場に。
眞一郎を見付けて嬉しい表情の愛ちゃん、その後の乃絵を見て、ちょっとビックリ。

愛ちゃんと乃絵に、お互いを紹介する眞一郎だけど、それぞれに引っかかりがあって、ゲホゲホ(苦笑)
「石動乃絵ちゃん。眞一郎の初めての彼女」
そういう愛ちゃんに、乃絵は黙って、おにぎりを食べる。
確かに初めての彼女かもしれないけれど、今はもう身を引く決意でいるから。
瞳を入れないで、口やおにぎりだけのカットがうまいですね。



愛ちゃん、三代吉が乃絵の呪いのお陰で、解放してくれたと言いつつ、眞一郎が好き”だった”と過去形で言ってますよね。
乃絵が踊りの稽古場に来たからではなくて、少し前から、身を引くつもりだったんでしょうね。

つまり、この第10話は、ヒロイン3人が3人とも、身を引くつもりになっているのか……。

「呪いなんてあるわけないわ。そんなものがあったら、私が…」

私が呪いを使っているということですが、愛ちゃんからしたら、「なんで?」となりますよね。
眞一郎の彼女だって愛ちゃんは思ってますから。
第12話で、「知らないことばっかりだ」という愛ちゃんは、ここの乃絵の台詞と、12話の比呂美の台詞から、二人に何かがあったんだろうなぁって思ったんでしょうね。

乃絵が呪いをかける相手は自分でしょうね。自分自身に眞一郎を好きにならない呪いをかける?



眞一郎の踊りを拍手する乃絵。これが最後であるなら、拍手できるのも今だけだから。
先に帰る、と言って階段を駆け下りる乃絵、わざと明るく振る舞うものの、階段の踊り場で、ちょっと間があるのが、心情を上手く表現していて良い演出ですよね。

まだ、この段階でも、眞一郎は乃絵の気持ちに気がついていないのでした。



稽古の帰り、愛ちゃんと一緒の眞一郎。
愛ちゃんは三代吉と違って、真理をずばっと言う。「全部、眞一郎のせいなんだから」
逆に気を遣われるよりも、この方がいいかもしれませんね。
愛ちゃんの性格がうまく出ている。

「もう眞一郎の手は借りない。私、眞一郎を卒業する」

愛ちゃんは、スパっと自分の気持ちを表現する。サバサバした性格の愛ちゃんは、言ったことはそのまま本当のことですね。
また一人、ちゃんとした人がここにいて、そしてちゃんとしていない自分は?と、眞一郎は考えたかな?




帰宅した眞一郎の部屋を比呂美が訪れる。
扉を開けた眞一郎の表情が、一瞬驚いたような表情になるのは、比呂美が真剣な表情だから?
「お話があるの…」の後、ちらっと自分の部屋の中を見て、散らかっていないってことを確認してから、「中に入る?」って聞く眞一郎がいいですね。
まあ、眞一郎も男の子なので、エッチな本が出てないかっていうリスクも無くはない(笑)
あ、きっと眞ママが、本人不在の間に、片付けてるか(笑)

自分から身を引くから、一人暮らしをする、もしそれだけだとしたら、このピンクのセーターに白のスカートの勝負服は、あり得ないですね。やっぱり無意識にこの服を選んでいる?
そして、やはり身を引くなら、「でも、私、この家に来たかったから…」このことを言わなくてもいいはずで。
やっぱり比呂美さんの本心(無意識)は、眞一郎の気持ちを自分に向けさせたいわけですね。

対する眞一郎は、そんな比呂美さんの気持ちには気がつかないで、「一人暮らしは物騒だから」と体裁を繕った応え。



そんな応えでは、比呂美さんの気持ちは揺るがない。
だからその応えにはスルーして、眞一郎の絵を見付ける。そこには明らかに自分がモデルだとわかる少女の姿。
眞一郎がどんな絵を描いているのかを初めて知った。嬉しいけれども、ちょっと切ない気持ち。
相変わらず一般論で「一人暮らしは良くない」と言う眞一郎と。
「同じ家に居て、全然眞一郎君のこと、知らなかったのかも知れない」と言う比呂美と。

二人の気持ちは、ここでは、すれ違っていますね。
自分の本心を明かさないまま、比呂美を一般論で引き留めようとする眞一郎。
仲上家を出て行くと決めたものの、眞一郎に引き留めて欲しい、または、好きだと言って欲しい比呂美。
だから、ここでは会話が成立していないんですよね。

「考え直すことはできないのか?」
「決めたの、そうするって」
「そっか…」

「そっか」じゃないですよ、眞一郎君。
ここでは、比呂美の気持ちを、強引に押し切って、比呂美を引き留めるべきところなのですが…。
眞一郎の優しさは、時として、逆の効果にしかならないですね。
比呂美は、ここでは、本心(深層心理)としては、絶対に、引き留めて欲しい、もしくは、「もし眞一郎君が私を選んでくれるなら、私を引き留めてくれる”はず”」という気持ちがあるはずだから。

だから、「そっか…」で引き下がられてしまった後の比呂美さんの気持ちは、いかばかりか……。



翌朝、やはり雷轟丸(=眞一郎)は、お腹がぐ~っと鳴って、飛ぶのを止めてしまうわけです。
そして、比呂美だけではなく、愛ちゃんや乃絵にもちゃんとしていない自分に自己嫌悪しているわけですが、今は、自分に感情を向けている時ではないでしょう、眞一郎君!

日曜日引越だという比呂美に、「手伝うよ」という眞一郎。
やっぱり、その優しさは、真心の想像力を使っていない優しさです。
今、比呂美さんの本心(無意識)が望むのは違う優しさ、というよりも強引さ?です。
だからこそ、その直後の「うん…」という比呂美さんの声には、張りが無く、ちょっと切ない感じがします。



眞ママ、比呂美さんの引越のための食器類を用意している。ここにライトグリーンのマグカップがあるのがいいですね。
11話で比呂美がアパートで用意した眞一郎へのお茶は、このライトグリーンのマグカップ。眞ママ、ちゃんと用意していたわけですね。深慮遠謀?(笑)



引越荷物の積み込みがすべて済み、がらんとした部屋に佇む比呂美。
本心(無意識)では眞一郎と離れたくない比呂美。眞一郎に夏祭りの想い出を話す。1度は忘れたと嘘をついたけど、絶対に忘れることはない大切な想い出。
夏祭りの想い出と同じく、両親を亡くした比呂美を、眞一郎が明るい場所に連れて行ってくれる。そんな幻想にも似た想いで、この家に来たこと。
でも、今の眞一郎は乃絵と付き合っているなら、自分の居場所は無いから…。
こと、ここに至って、ようやく比呂美の本当の気持ちに気がつく眞一郎。でも、比呂美はもう決めたことだからと。



そんな事情は知らない眞ママ。もう仮想お嫁さん扱いですよ。丁稚どんも寂しいよね。
でもその場に眞一郎は居ない。なぜか机に座って、何かを考えているらしい。



軽トラに乗って出発した比呂美の瞳から涙が流れる。
やっぱり眞一郎くんは私を引き留めてくれなかった。だから自然と涙がこぼれる。
比呂美には、言葉だけではなくて、行為で、それも少し強引なくらいに示さないといけないのですが…。




そして、ようやく自分の本当の気持ちを、一般的な優しい言葉ではなくて、”躰を張って”表現する眞一郎。
純のようにバイクを持っているわけではないから、自転車で追いかけるしかない!



やはり後ろ髪を引かれている比呂美は、サイドミラーで今来た道を見ていると、そこに自転車に乗った眞一郎が!
8年以上待ち望んだシーンがそこにはありました。
ここの髪の流れも、素晴らしいですね。



そんな眞一郎も滑って転倒してしまう。
急いで軽トラから降りて駆け寄る比呂美さんは、それまでのしがらみが抜けた本来の少女の姿で少し幼く。
滑りやすい道を、脚を踏ん張って、駆け寄ります。
急に駆けだしたから、息が上がって、でも途中から、嬉しくて息が弾んで。



自然にこぼれ落ちる涙は、伝説のハート型の涙。流れる髪も綺麗です。
たぶん、これを超えるシーンはしばらく出てこないと思われる名シーンですね。



そして最初の10話振り返りシリーズでも書きましたが、
ここ、飛び込んでくる比呂美を受け止めきれない眞一郎というのが、現時点での眞一郎の立ち位置を暗示していますね。
まだ、ちゃんとするには、残り3話が必要なわけですね。





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true tears memoriesレビュー後編

2008-09-02 | true tears
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待ちに待った、公式ムック本。true tears memoriesのレビュー後編です。

●氷川竜介氏寄稿文
うまくまとまってますね。この方、しゃべりはイマイチですが、文章はうまいです(笑)
その中で印象的な表現をピックアップ。

・「作品」と呼ばれるにふさわしい風格 … まさしくそうですよね。記号を集めて作られた普通のアニメなら、一見すれば充分ですからね。
・「嬉し恥ずかし」 … うまいこと言いますね。「萌え」とは違う。この「恥ずかし」の部分が重要なんですよね。
・「一見では見落とすぐらいの芳醇な情報量」 … 繰り返しみると、また違った発見があるのがtrue tearsですからね。


●西村監督インタビュー
・美術が先行して作業が進んでいたとは知りませんでした。
でも、土台がしっかりしているからこそ、その美術の上でキャラクターがリアルに動けたんでしょうね。

・true tearsはベタな展開のオンパレードですが、分かっててやってるんだろうと思っていたら、実は不安だったんですね。でも、今の世の中、そのベタな展開を求められているのではないかと。世の中も、おかしな方向にばかり行きすぎると、揺り戻しで、ベタな展開に戻ってくるってことでしょうか。

・true tearsのリアルさは、いろいろなスタッフの実体験がベースになっている、これも重要ですよね。どんなに空想しても、実体験に勝るものなしですから。

・にしても、第1話の眞一郎のティッシュ箱で鶏は、最初はやっぱり、自家発電だったのか(笑)
まあ、それを第1話でやっちゃうと、やっぱり、ちょっと引きますよね(笑)でも、鶏を作るというアイディアを出す、岡田さん。発想が只者ではないですね。

・「頭からもう1回見直してみて」、なぁんだ、西村監督も、一人見返すシリーズやるんじゃん(笑)
で、ここからは可能性として、Blu-ray BOX用のエンコードやオーサリング作業とかとかとか???(深読みしすぎです)


●堀川プロデューサーインタビュー
・「またぜひ何かイベントを」、いや、その際には、描き下ろしキャラクターをお願いします。
やっぱり夏服とかもいいですよねぇ。さすがに水着は難しいでしょうけど(笑)

・「違うスタッフが同じフロアに居る」、これ普通の会社でも重要です。良いものを作るなら、縦割りは駄目なんですよね~。


●岡田麿里さんインタビュー
・富山が舞台になったことで、「雪」をストーリーに組み込めると言う点、なるほどですね。
こういう、意外なことから、逆にストーリーにフィードバックがかかるんですね。

・主題歌「リフレクティア」の引き金は、「カリメロ」だったのか(笑)

・「何も知らないことって、悪いこと」、13話の乃絵の台詞、そんな意味が込められていたのですか…。やっぱ、深いなぁ。そこまで思い至らずですよ、とほほ~。

・「愛子に関しては、愛子という女の子を書いてみたかった」、なるほど。愛ちゃんを只の恋愛ヒロインとしてみてはいかんということですね。

・「(比呂美が)どんどん濃くなっていってしまって(笑)」、いや良いんじゃないでしょうか(笑)。ありきたりな記号的なヒロインよりも、リアルで存在感があって良いです。魂奪われたし。

・「眞ママと比呂美」、うんうん、なるほどって感じですよね。特に、「比呂美を受け入れられない自分に対して自己嫌悪している」というあたり、なるほどなぁって思います。そういう感情が無ければ、只のイジメですからね。で、1つキッカケがあれば、ネガティブな感情が一気にポジティブに反転するんですよね。


●上田夢人さんインタビュー
blogで公開されている情報ですが、
「本編でカットされてしまった比呂美と慎一郎母との幻の**シーンについてもこっそりと」
が、まだ公開されてなくて、ず~~~~~~~っと、気になっているのですが(苦笑)


●関口可奈味さんインタビュー
・「(乃絵の)髪型が左右非対称でも、横顔の”イメージ”は変わらないようにしないといけない」、うーん、なるほどー。乃絵の髪型は、かなりアニメーター泣かせですよね。やっぱり苦労があったんですね。

・「(乃絵)脚本を読んだら「うわ、不思議ちゃんだ」」、やっぱりそう感じますよね(笑)

・「(比呂美)シナリオが進んで行くにつれ、結構凄い子になっていきました」、現場の人もそう感じていたのか(笑)

・「(10話のラストの比呂美)女の子走りはやめてください」、そうなんですよ、ここ、ちゃんと比呂美がガッツリ走ってるんですよね。これ、簡単なようですけど、やっぱり難しいですよ。ここの趣旨って、凍結道路の上を走るとか、地に足を付けてるんだよって意味とか、いろいろですけど、それを作画する、動画にするってのは、大変だと思います。


●高垣彩陽さんインタビュー
・「マイクの前で本当に眞一郎の恋をしてしまって」、声優さんといえども、そうそう、こうは成らないですよね。true tearsは、キャラクターがリアルなので、感情移入しやすいってのもあるでしょうし、シナリオも、青春の実体験みたいな感じですから、キャラクターと同化しやすいのでしょうが、一番は、高垣さんが乃絵を好きでいてくれるからなんですよね。

・CDドラマにも結構触れられてますね。やはり、CDドラマの補完はもの凄く重要なんですね。本編13話+ドラマCDは、必ず組み合わせろということでしょうね。


●我らが、名塚佳織さんインタビュー
・「比呂美のかわいい部分が出せたらいいな」、はうーん。すみません、魂奪われてしまっていますよ(笑)。もう可愛くて、困ってしまいますよ。

・「眞一郎は比呂美の元に帰ってくるから」、ここからも、眞一郎が比呂美を選択するんじゃなくて、比呂美が眞一郎を離さないって感じがしますね(笑)。もう、どう考えても、主導権を握っているのは、比呂美さんですね(笑)

・「言っちゃった…」、これもいいですねぇ。「ぃや」とか、「帰ろ」とか、比呂美さんは、一言ぽろっと言う台詞が、もの凄い深いものがありますね。


●井口裕香さんインタビュー
・「何かを覗き込むような感じ」、そう、愛ちゃんって身長が低い分、覗き見るような、上目遣いっぽい感じになるので、ポイントなんですが、さすが、演じている井口さんもそう感じてたんですね。

・「(眞ママと比呂美が口論するシーンで)鳥肌が立つくらい印象的」、これ、TVを通して見ても凄かったので、スタジオの収録現場だと、まさに鳥肌が立つでしょうね。


●竹田さん&篠原さんインタビュー
・いきなり試したい絵柄をtrue tearsにぶつけてきたんですね。チャレンジャーだなぁ(笑)。でも、芸術肌の人達ってこういう感じなんでしょうね。常に前進あるのみというか。

・夕景の描き分け。確かに、ture tearsって、背景の色で、そのキャラクターが今居る時間帯が想像できるんですよね。それも、ある意味、凄いことです。

・「言っちゃった…」のシーンに限っては、リアル美術ではなく、ファンタジーだったんですね。

・ハーモニー処理って、背景や美術さんが彩色していたのか…。知らなかった。9話で謹慎中で布団に入ったままの比呂美さんを彩色されたのはどなたなんでしょうね。気になります。


●設定資料集-乃絵
・ヘアピン左、瞳UPの上の、わぁーっていう感じの乃絵が好みです。ストライク・ウィッチーズって感じ?(笑)
・91p左下の髪が伸びた乃絵。ちゃんと髪が伸びている設定になっているんですね。気がつきませんでした。


●設定資料集-我らが比呂美さん
・92p携帯の横の、携帯見ながらフフって感じの比呂美さん。これが彼女の本来の姿なんでしょうね。
・92p寝間着。このパジャマの裾を両手で掴んでいるのが、もの凄く可愛くて、私、大好きなんですよ……。
・92pバスケユニフォーム。ここの注釈を書いた人も、比呂美がユニフォームの下にサポーターしていないことに着目している。エロ大魔王だね(笑)
・93p就寝時の髪型。髪を縛って、片方の肩から垂らすのって、エロスを感じます。
・にしても、93p左下、すでに八歳なのに、このエロスなのは、犯罪と言っても過言ではない(笑)


●true tears初期稿
・もし、このまま映像化されちゃってたら、私はちょっと引いていたかも。モチーフとしては、最終稿に生きてますね。すべてを明らかにしないで、ぼかした感じを残しておく演出法で良かったと思います。

・ガイドラインでは、眞パパ&ママ、比呂美パパ&ママの名前が書かれてますね。最終稿では、名前は使われていないので、仮称ですね。比呂美ママの「涼子」さんは、イメージ合ってる感じがします。眞ママは「しをり」さん、ちょっとおしゃれな感じがします。
4人の間柄として、ガイドラインなので、こんな経緯があって眞ママは比呂美さんに嫉妬心を持ってしまうってことですね。最終稿では、明かされないので、実際にこの通りであるとは限りませんが、眞ママが抱く嫉妬心には、やはり眞パパの比呂美ママへの恋心があったのでしょうね。
男って、こういう感情は消せないですよね…(苦笑)



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true tears memoriesレビュー前編

2008-09-01 | true tears
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待ちに待った、公式ムック本。true tears memoriesのレビューです。
Amazon組など、通販で注文されている方も、そろそろ手元に届かれたかと思います。

いきなり冒頭から、ヒロイン3人の、ストーリー中での重要な台詞がちりばめられたページですよ。
乃絵の「眞一郎~の心の底~に、…湯浅比呂美………」とか
愛ちゃんの「私には、知らないことばっかだ」とか。
そして、我らが比呂美さんの〆の台詞は



ですよ(笑)アクセントとしては、「ぃや」ですか(笑)
まずもって、こんなヒロインは、そうそういませんね(笑)

●ピンナップ集。
いくつか私が直接目にしていないものとかもありますね。キャラめるVol.3とか。
個人的に好きなのは、クリスマスのサンタ・コスチュームのですね。
脳内で、「ミニスカ・サンタ」に変換していますので、さらに破壊力抜群です(笑)
女の子がサンタのコスするときは、ミニスカ・サンタと相場が決まっています。
スカイガールズからの伝統です(笑)


●ストーリーダイジェスト
11話~13話は今現在封印中で、後で見るつもり(笑)

第1話
暗がりの中で、モニタの光で浮かび上がる比呂美の姿が、監督のエロスなんですね。なんか、わかる気がします。
対して、アブラムシの唄などで表現されるのが岡田さんの乃絵エロス。こちらは、女性の感性が入っているので、男の感性からすると、直感的ではないですよね(笑)

第2話
「あれだけ人の気持ちが分からなかったり、ウダウダしている割に、思っていることをズバズバ言っている」
ああ、確かに言われてみるとそうですよねぇ。ズバズバ言ってても、肝心の核心に触れる部分では、ズバズバ言っていないのでしょうかね?

第3話
比呂美が「四番が好き」を眞一郎に聞かれてしまうシーンは、本当にベタな展開なんですが、これを実際にリアルタイムで見た時に、うひゃーって叫んでしまったのは、キャラクターがリアルだからだと思うんですよね。
これが、普通の萌え系キャラでやった場合、そんなに動揺しないだろうと思うのですが、それはリアリティが感じられないからでしょうかね。

第4話
この第4話、愛ちゃんが異様に可愛いのは、コンテの安藤さんの力というのは、うむうむと納得ですね。
でも、コンテに命を吹き込むのは、作画と動画ですから、P.A.Worksのがんばりというのもあると思うのです。

第5話
眞一郎視点と比呂美視点の違いの演出。岡田さんが駄目出ししてたんですよね(笑)
演出として成功しているか失敗しているかは、微妙なところだと思いますが、実験的手法を試せるのもtrue tearsでしょう。

第6話
「比呂美をどこまでも美しく薄幸にしたくて肌色にこだわった」
これ、もの凄い効果的でした。月光ですから、只でさえ青白いわけですから、そこに比呂美の哀しみが加わって、限りなく青白い肌色というのは、かなりぐっと来ましたですよ。

第7話
乃絵が好きだを石で描くというアイディアは、やっぱり岡田さんだったのですね。
これ、ちょっと男性的感性では、思いつかないですよ。棒きれで、地面に字を文字通り書くっていう発想になりがちです。当初の眞一郎が乃絵を選択するシナリオだった場合には、雪解けとともに、この石文字が出てくる予定だったんですね-。

第8話
森田さん脚本では純がカッコイイ。なるほど、そういう気がしますね。純が饒舌だったり、陰を感じさせるような演出だったり。
いろんなblogを見ていた時も、数少ない女性の方のblogでは、純の評価が高かったのは、森田さんと感性が近いからでしょうか。

第9話
「9話を見逃すと分け分からなくなる」
その通りですね。兄妹疑惑の解消、眞ママと比呂美の和解、乃絵が眞一郎との別れを意識する、ストーリー上の転換点ですからね。

第10話
当初、「そのままの僕で」は入る予定が無かったのですね。やはり、ぐっと来るBGMや唄が入ると、盛り上がりが断然違いますからね。正直、この10話のテンションを超えるシーンって、色んなアニメを見ていても、そうそう無いですよね。
そして、10話の後、眞一郎がちゃんとするためのお話になるわけですよね。当初は、それがわからなくてなぁ(苦笑)


●美術集
やはり、true tearsといえば、白飛ばしの背景ですよね。
もう、この背景を見たら、それだけで、true tearsだとわかる背景ですよね。
少女革命ウテナの背景も独特でした。良い作品というのは、美術も凄いですね。
13話の竹林は少しファンタジックな色調…。うんうん、わかります。この時の竹林は、ちょっと違ってましたですよ。
やっぱり、ストーリーに合わせて、同じ場面、風景であっても、色々変えているのですね-。


●雷轟丸とじべたの物語
58page、ブランクの絵の横のストーリー部分。ここが眞一郎のちゃんとする部分の暗示のストーリーですね。
白い雪は比呂美のモチーフ。赤い実は乃絵のモチーフ。眞一郎がちゃんとするためには、乃絵が必要なんですね。


●キャラクター紹介
おばあちゃんが亡くなった時の乃絵は、中1だったのか…。てっきり、小学生だとばかり(苦笑)
そして、我らが比呂美さんは、2pageぶち抜きで紹介……って、いいのか?(笑)
下着3景。やっぱり比呂美さんはフロントホック派なのね(笑)
そして、「薄衣」。いいですねぇ。正当派ヒロインって感じですよ。それでいて、エロスもあるという。
純の中学生の説明文。中2ってあるけど、乃絵が中1なら、純は中3なのでは??
眞ママ。着物姿(12話)が、もの凄い柔和な表情で、別人ですね(笑)


なんか長くなったので、後半部分は、また後で(笑)




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true tears 最終回まで視聴した後で見直す第10話「全部ちゃんとするから」Aパートact.2

2008-08-25 | true tears
DVD Vol.6が発売されて、タイミングも良い、true tears 最終回まで視聴した後で見直す 第10話「全部ちゃんとするから」Aパート act.2です。




比呂美さん、謹慎くらってますので、学校はお休み。
でも、きっと嬉しくて、じっとして居られないのでしょうね。雪かきに精を出しています。
身体がなまるってのも、本当なんでしょうね。



枷が無くなった比呂美さんの声は、もう陰も棘もありません。
「おはよう!」も明るい声。
その後の、「兄妹じゃなかった……」も、明るいですよねー。
眞一郎も「兄妹じゃなかった……」と。ここで二人の間の物理的な障害は無くなっています。



丁稚どんも、比呂美と一緒に雪かきできて、嬉しそうだね(笑)
いや、そりゃやっぱり、美人さんと一緒ってのは、嬉しいものですよ。
雪かきの手が止まって、ぼーっとしている比呂美さん。
ここ、表情は見えないカット割りですが、きっと良い笑顔なんでしょうねぇ。
または、もしかすると、比呂美にとっての論理的障害の、純とのことを考えているかも知れないですね。
比呂美側に残されている最後の枷。




ちゃんと勉強している比呂美さん。偉いなぁ……。
まあ、確かに謹慎中って、あまりやることないですし。
そこに純からの電話かメールが。でも、出ない比呂美さん。やはり、ちゃんと合って話すつもりですね。



純の方は、バイク屋の親父さんに「お前、もてそうだしなぁ」と冷やかされるが…
「そんなことないですよ…」

純にとっては、乃絵からの愛情のみが必要なのですが、それは兄妹の壁があって不可能。
そして、比呂美とのことも、もててるわけじゃなくて、乃絵と眞一郎をくっつけるための作戦だから。



学校では、比呂美がお休みで、授業に身が入らない眞一郎。
しかし、何気に見た朋与は、なぜか爆睡中(笑)
真由も、気がついているなら、起こせばいいのに(笑)
こりゃヤバイと、慌ててノートを取る眞一郎がいいですね。ちゃんと朋与が比呂美のノート係ってわかってる。

三代吉、そんな眞一郎がちょっと羨ましい。
自分が愛ちゃんにできることって何だろう?そんなことを考えてるんでしょうね。



乃絵、防波堤のところで眞一郎を諦めるつもりだったけれど、でも、やっぱり逢いたい。
そんなとき、雪を踏む足音が。
眞一郎?
と、それは三代吉でした。訝しがる乃絵でしたが、三代吉の「誰も好きにならない呪いをかけてくれ」という言葉に、三代吉の気持ちを理解します。



三代吉、愛ちゃんから別れようって言われたけど、「やだ!」と明快に否定していました。
眞一郎が流れに流されてしまいがちなのに対して、三代吉は徹底的に流れに逆らう。



それでも愛ちゃんの気持ちも当然理解しているわけで、三代吉の心情はつらいですね。



乃絵もそんな三代吉の心情を慰めるように、手を取って。
別に呪いでも何でもない、同じような心境を持つ友達としてでしょうね。

眞一郎が乃絵を探しているのは、絵本のことか、それとも防波堤の乃絵の言葉の真意を知りたいからか?



すれ違いで眞一郎の方が少し早く下校していて、それを見付ける乃絵。
もの凄い嬉しそうな表情で駆けていきますが…、途中で止まってしまいます。
今、眞一郎に逢うと自分の決意が翻ってしまいそうだから?



愛ちゃんは、三代吉の帰りを待ち伏せ。
もう1度、三代吉に別れを言いたい愛ちゃんですが、三代吉はそれを聞きたくないのでしょうね。
愛ちゃんをずっと好きでいたいから、誰も好きにならない呪いをかけてもらって。



眞一郎が帰宅。
「おかえり」。はう~ん。可愛い声ですなぁ、何度聞いても。
その後、眞一郎がノートを取り出そうとしているところで「ん?」っていう小さい声もまた、可愛いのぉ。
「封印された妖怪みたいに爆睡してたから…」
に、くすくすっと笑う比呂美。



それを優しい眼差しで見る眞一郎。
眞一郎としては、比呂美が仲上家に来て、初めて?に近い、本当の笑顔で笑う比呂美を見ることが出来て、嬉しかったのでしょうね。



朋与と一緒にお礼をするということには答えないで、部屋に戻る眞一郎。
もう、比呂美の屈託のない笑顔を見ることができたから、お礼は特にいらなくなっています。



「汚い字…」
比呂美さんは、嬉しい気持ちを表現するのに、ネガティブな表現を使ってしまう癖がありますからね。
眞一郎が、比呂美が朋与にノートを頼んでいることも、そして朋与が爆睡していたから代わりにノートを撮ってくれたことが、嬉しかったんでしょうね。

そして、ふと何かに気がついたような仕草。
カットも少しずつ引いたカットに変わっていく。
その後の流れから、ここで一人暮らしを決意している感じです。でも何故?
眞ママとは前話で和解していますし、ノートを見ていて気がつくことでも無いでしょう。
すると、やはり眞一郎とのことで、一人暮らしを決意しているはずです。

現状を整理すれば、眞一郎は比呂美のことに好意を持ってくれていることは、9話での抱擁から、それに今回のノートのことからもわかっています。たぶん、比呂美のためにノートをとってくれたことなんて、今まで無かったでしょうし。
問題はその好意が、「疑似兄妹」としての愛情なのかも知れないということですね。9話での抱擁も家族としての愛情だったら?
今回のノートの事も、疑似兄妹としての愛情だったら?
さらには、実の兄妹ではなかったけれど、今の仲上家で同居している現状は、世間的に見ても、疑似兄妹。

比呂美さんが求めているのは、眞一郎に”女”として愛してもらうことだし、その先には結婚も見据えているわけで。

もう1つは、同居して、いつも近くにいるからこそ、気がつかないこともあるって気がついたから?
眞一郎がどんな字を書いていて、どんな絵を描いているか、比呂美は知らなかったんでしょうね。
絵本についても、Bパートで初見ですし。
「押して駄目なら、引いてみな」じゃないですが、一度、少し離れた目線で、眞一郎を見たかったのでしょうか。

どちらにしても、眞一郎の愛情が比呂美を”女”としてみている愛情かどうかを確かめるためには、一人暮らしをして離れてみるというのは、もっとも分かりやすい手段だと思います。




一方の眞一郎は、比呂美の笑顔を想い出しています。
もしかして、眞一郎はあのタイミングで、「比呂美が好きだ」と言いたかったのかもしれませんね。
でも、「さあ飛ぶぞ。…そのとき、お腹がぐ~っと鳴ります…」雷轟丸は、飛びませんでしたから、言えなかったんでしょうね。
そして、乃絵の防波堤での言葉を想い出す。まだ、乃絵の真意に気がついていない眞一郎。




さて、眞パパが疑似デートを体験するシーンですよ(笑)
比呂美と階段に腰掛けて。青春時代プレイバックです。

「思い込んでいてなぁ。私が比呂美の母さんの事…」
これだけ聞くと、眞パパが比呂美ママのことを何とも想っていないように聞こえますが…。

比呂美の一人暮らしを了解する眞パパ。
「比呂美はうちの娘だってな」
これ、暗に「うちの嫁」ってことですよね(笑)



そして、比呂美が
「本当に…?」
と聞き直します。



それに対して、ハッっとする眞パパ。
まあ、その、なんだ…というモヤっとした態度で、本当のことがバレバレですね(笑)
眞パパは、比呂美ママも好きだったんですね。眞ママも好き、比呂美ママも好き、そんな青春時代。
最後、「よろしくお願いします。」っていう比呂美に、頭を垂れる眞パパ。
これ、比呂美ママのことを好きだったっていうこと、比呂美に知られちゃったなぁって感じですよね。

ついでに、この「本当に…?」と、その後の眞パパのリアクションには、本当に眞一郎とは血がつながっていませんよ、というニュアンスや、本当に一人暮らしをしていいですよというニュアンスなどが、多重に含まれています。
恐ろしいですね、true tearsの演出は。

それにしても、このシーンの比呂美さんのスタイルの良いこと。
完璧超人ですね、本当に。でも、彼女は、このスタイルを維持するためにストレッチしたり、ちゃんと努力しているんですよね。
眞パパ、内心、抱きしめたい衝動を抑えるのに、必死だったのではないかと推測(笑)



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