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明日へ続く道

120401 いつも考えていきたいたったひとつのこと

2012-04-03 | 教師力
6年前の卒業生たちが時間を作ってくれました。
このブログを書き始めたときに受け持った子どもたちです。
今と比べると、技術も考え方も人間としても未熟で、振り返ると、思い出したくない振る舞いがたくさん思い起こされます。
多分、今の自分なら、あの時のクラスはもっと楽しく、もっとまとまって、もっと力をつけてあげることができたんだろうな、そんなことが頭をよぎります。

当時のブログを改めて見てみたら、こんな言葉に行き当たりました。

1年間、クラスにいろいろとタネをまいてきたつもりだ。
でも、そのタネは、なかなか思うようには、花を咲かせない、実をつけない。
手をかけてきたところに花が咲かないなとへこんでいたら、
思わぬところに花を咲かせていることもある。
思ってもみなかった色の花だったりもする。
花は咲かないのに、大きな実を実らせていた子もいる。

クラス作りは難しい。
あと9日間。最後まであがき続けていこうと思う。
それが今年の目標。~KEEP ON FIGHTING~


ずいぶん恥ずかしいことを本気で語っています。
とにかくやり続ける、これをこの年の目標にしていました。
今よりも不細工で、今よりも無我夢中で、そして、今よりもずっと悩み続けていました。

こんな担任と1年間を過ごした子どもたちが、今、当時のどんなことを覚えて、どんなふうに思っているのか、ちょっと恐いけど、気になるところでした。
だから、そんなことも気にしながら昔話を交わしました。

その晩、帰宅した後、夜遅くに一人の子がこの日のお礼のメールをくれました。
そして、ちょっと長文のメールで当時のことを振り返ってくれました。
自分はあまり覚えていなかったのですが、特に印象に残っていることとして、友達関係で困っていたときの担任のかかわり方について、書かれていました。
そして、最後に残してくれた言葉を見たら、何だか涙が出てきました。

「必死に私達に向き合ってくれた先生の姿が今でも胸に刻まれています」

たくさん悩んで、たくさん苦しんで子どもたちとかかわっていたあの頃の担任の様子を、こんなふうに受け手止めてくれていた子もいたのかと思うと、胸にこみあがるものがありました。

もちろん、指導技術や理論、知識、哲学、教育観は、大事だし、必要なことです。でも、それが今よりももっと足りなかった当時の自分でも、必死に向き合うことで伝えられることがあったようです。6年前よりも経験値があがり、指導力も向上した自分は、以前よりもいくらかスマートに、落ち着いて子どもたちにかかわれるようになっているはずです。でも、もしかしたら、必死さは、以前よりもなくしているかもしれません。必死に向き合うことで子どもたちとつながることができていたならば、今の自分がどこまで子どもたちとつながっていられるのか、ちょっと自信がないところもあります。

先日の学級づくり改革セミナー全国大会のミニ講座で、山田将由さんは、「最高の教師がいつも考えているたった一つのことは何か」と問われました。最高の教師ではないけれど、今の自分は、その問いに「必死に向き合うこと」と答えようと思います。

そうは言っても「必死」とは何か?「向き合う」とは何か?まだ追い求めるものが尽きません。それをこれからの自分に問い続けていってみたいです。
コメント
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