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明日へ続く道

070512 安心感を保障する規律と形式(佐藤暁先生の講演より2)

2007-05-22 | 特別支援教育
 コーディネーター研究会で、佐藤暁先生の話を聞いた感想の続きです。

 佐藤暁先生の言う指導上のセオリーのもう一つに
「子どもに安心感を保障するための規律と形式」というものがあった。
 規律は、子どもを縛るためのものでなく、子どもに安心感を与えるものだということだ。
 これもとてもうなづける内容だった。
 特に最近は強く思う。

 規律、形式がなく、自分たちで考えながら行動できるようになることが理想であろう。でも、そこを目指すばかりに、安心感が得られず、逆に不安を抱いてしまうようなクラスになってしまうこともあると思う。
 場合によっては、多少細かすぎるくらいの規律、形式がある方が、
逆に子どもたちが安心して過ごせることもあるのだということを、
強く感じている。
 
 例えば中学校で、規律や規則を重んじることに好意的でなかったのに、
いざ、選択制が導入されると、
規則が緩くて、やや締まりがなくなってしまっている学校より、規則に厳しい学校の方を望んでいることがある。

 教師から与える規律、形式は少ない方がいいと思う。
 でも、それは、少なくても大丈夫という状態であるときだけだ。
 その判断の要素を、自分は今、「教師の個性」「指導技術」「クラスの実態」の3つだととらえてる。
 実態が不安定であって、教師の個性も指導技術も未熟なのに、
理想ばかりを追ってしまっては、かえって子どもたちが落ち着かなくなる。
 それならば、規律、形式を重視したほうが、子ども達は安心し、かえって気持ちの自由がもてるようになると感じている。

 ちょっと長くなってしまったけど、日頃のこんなふうに感じていたことを、佐藤先生が認めてくれたように思えた。

 クラスの子どもたちの安心感があって、やっと特別支援教育が機能すると自分は思っている。
 だから、誤解をされそうな表現だけど、ある程度
 全体 > 個人 という考えでいかないと、学級での特別支援はうまくいかないだろう。

 佐藤先生の「まわりの子どもたちが満足していないときは、特別支援教育は絶対にうまくいかない」という言葉に、強く共感した。
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070519 生活のシナリオを作る(佐藤暁先生の講演より)

2007-05-19 | 特別支援教育
佐藤暁先生の講演の中で、指導上のセオリーを何点か示されていた。
そのうちの一つが「生活のシナリオを作る」というものだ。
これは、特に発達障害児などの「すき間のストレスを回避する」ために必要となる。

自分は、一日の予定、授業の予定と呼んでいるが、
「生活のシナリオ」という言葉で示された。
すき間のストレス、見通しの持てないストレスをできるだけ除こうと、
その日、その時間の流れを
事前に伝えたり、掲示したりしてきた。

そして、このシナリオは、一日の流れでなく、ピンポイントで示すことが大切だとも言われた。
これも全く同感で、一日の流れだけでは、あまり効果がない。

更に、シナリオを示された後は、
それに沿って練習することが必要だと主張された。
そのシナリオができるようになるまで、そのシナリオを繰り返すということだ。

ここが更に共感できた部分だった。
せっかくレールを敷いても、それに気づかなかったり、その上を走ろうとしなかったりする。
ここで、つい頭に来てしまうことが少なくない。

でも、こうした予定(シナリオ)の存在や意味に気がついてくれるのに、
数ヶ月かかる子もいる。
1学期全く意識していなかった子が、2学期にはそれを活用している場面もよく見る。
大切なのは、その子やそのクラスの実態に合わせて、できるようになるまでは、繰り返し練習させるということだ。

他のクラスや以前のクラスと比較して、ついイライラしてしまうが、
でるようになれば任せる、できなければ練習させるということを
もっと淡々とやっていけばいいのだと思う。
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070512 子どもの困り感に寄り添う指導の実際

2007-05-18 | 東京コーディネーター研究会
東京コーディネーター研究会の講演会があった。

岡山大学の佐藤暁先生の講演だった。

運営部の一員であり、今回も視聴覚の担当だったため、
会場後ろの照明の操作盤のある部屋で待機の役割だった。
でも、講演の内容についつい部屋からフロアに降りてきてしまい、
持ってきていたノートパソコンを用意して、
メモを取りながら聞いてしまった。

講演に惹かれた一番の要因は、
まず、個と集団との話をされたことだと思う。

「集団」への意識のない特別支援の話、
「集団」に触れない特別支援の話は、どうもうなづいて聞くことができない。

それを佐藤先生は、話の冒頭の方で、
「『個別的な指導』と『集団での指導』との両輪が必要だ」
と話されたことで、気持ちがぐっと引き込まれたように思う。

講演の内容や考えたことについて、後日、余裕があればブログにアップしてみたい。
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070501 久しぶりにコーディネーター研究会へ

2007-05-01 | 東京コーディネーター研究会
久しぶりにコーディネーター研究会に参加した。今日は、夏に発行予定の冊子の内容と原稿検討。
自分は、3本の原稿を持参した。
できるだけ見やすく、分かりやすいものになるよう、枠囲み、吹き出し、イラスト、余白の使い方について話題になった。
コメント (2)
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