infinity

やはり中田について

2006-06-30 01:08:22 | Sports
ようやく仕事に一段落したかな。今回は色々収穫があったので、もう少ししたら反省してみたいと思う。その間、ワールドカップがあって、日本代表はすっかり負けてしまったけど、皆様いかがお過ごしでしたか?(爆)。

もうとっくに議論されつくされてしまったであろう、日本サッカーについて、いまさらながらの感想を。いや、中田についてだな。

何で日本代表は崩壊してしまったんだろう?とずっと思っていた。それは、ブラジル戦で中田だけがもう走れないとピッチに倒れこんでしまった時に決定的だったと思う。中田がロングシュートばかり練習しだしたのも、自分で決めるしかないと思い込んだ結果の行動だったと思うし、この時点でチームへの信頼感がなくなっていた感もあった。だから、僕は中田を一人にしないでほしい。と書いた。

僕は中田が大好きだが、同時にもう傑出した才能ではないとも思っている。昔のようなパスは出せてなかったし、今回の大会でもそれほど調子がいいとは思わなかった。でも、中田はひたすら走ったし、声を出したし、ゲームで王であり続けた。普段より運動量の少なかった中村をカバーし、DFにも献身的にまわり、体を張り続けた。昔の中田が今の中田をみたらどう思うんだろう?と思ったりもする。でも、ドイツ戦では昔を彷彿とさせるスルーパスを大黒に出したので、ひょっとしたら復活するのかも?とも思っていた。(これは10番の中田として復活するということである。)

今回の大会については、中田は復活は出来なかったと思う。けど、最大限にひたすら努力して、走りつくしたのも中田だけだったし、間違いなくプレーの上ではチームの中心あり続けた。何かは欠けてしまったが、間違いなく世界レベルのプレイヤーであり、一人諦めていなかった。

この中田と周りとの距離が理解できないのだ。そこに寂しさを感じるのだ。戦いの舞台で、一人だけ本気になって戦っている。回りはその激しさについていけない。触れないようにしていた。当然、中田の性格的な問題もあるのだと思う。だが、チームは同じベクトルに向かって、相乗効果を発揮できたときにのみ、道は開ける。一人だけでは勝てない。中村だけでも勝てないし、中田だけでも勝てない。まして、日本のように弱いチームでは、その効果が絶対に必要だ。前回は自国開催という大きなアドバンテージがあった。今回は何もなかった。それどころか、まとまってすらいなかった。

中田とカズの対談で、カズが中田に対して、ヒデがみんなのところに降りていくしかないじゃん。と言っていた。ドイツ戦の後、中田はチームを褒め、みんなのパスの輪に加わったりしていた。それがマルタ戦で一気に崩壊してしまう。中田が激怒してしまったからだ。走れないとサッカーにすらならないと。もう後は自分のコンディションを高めるだけだと。ある意味、チームへの決別宣言だともとれる。

何で中田がそんなに怒ったのか?それは、中田はこのチームと選手を高く評価していたからだと思う。なのになんで、これだけしか出来ないのだ?と。普通の力を出せないのは、おかしいじゃないか。と。自分を信じる、ただそれだけでいいのに、何で慌てるんだ?何も出来なくなるんだ?と。戦いに来ているのに、仲良くしている場合じゃないだろう。勝つためにどうしなければいけないのか?そのために、自分は何をしなければいけないのか?もう分かるだろう?。それが何でこんな結果になるんだ?ドイツ戦で戦えて、なぜマルタ戦では出来ないんだ?と。

なぜ、みんな力があるのに、それが出せないんだ?と。何でもっと自分を信用しないんだ?チームを信用しないんだ?と。常々メンタリティーの問題だと言っていた。ひょっとしたら、俺より力のあるやつが、何で出来ないんだ?とすら思っていたかもしれない。そこが歯がゆくてしょうがなかったんだと思う。じゃあ、もう自分しかいない。自分がやるしかないと。それがチームとの距離を生んだのであれば、悲劇的だと思う。戦う前に負けてるではないか。

ブラジル戦の後、中田は泣いていた。俺の心を激しく打った。中田は何を闘っていたのだろう?それを思うと、俺もまた泣けてきた。

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