infinity

Numberが2冊・・・

2008-09-05 00:07:11 | Book
既に買ってあったNumberをまた買ってしまった・・・。

最近たまに同じ本を2冊買う事がある。

かなりへこむ。

赤い指

2006-10-12 01:06:49 | Book
赤い指を読んだ。一気に読めた。ありそうでない話だと思う。自分の息子が犯した殺人の罪を、痴呆症の母に負わせる。全てが狂っている。何でそんなことになったのか?一番近くの人をちゃんと見ていなかったからだ。目をちゃんと見てなかったから。考えてなかったから。ちゃんと愛していなかったから。訴えを、叫びを聞いてなかったから。細かい部分はつっこみどころが満載だけど、こういうテーマを基に訴えたかった事は非常によくわかった。

数字は見るな!

2006-09-20 01:23:59 | Book
数字は見るな! 簿記があなたの会計力をダメにする

非常に面白かったです。細部・詳細から何でも入ろうとする、日本の教育に対しても一言物申すって感じ。全く同意。基本だけ知りたくて、後は自分の頭で考えたいという人にはいい1冊だと思う。何から何まで教えてもらって、全部暗記しようという強靭な頭脳の持ち主には、全く役に立たないかな。

損益計算書と貸借対照表を線と点でとらえるという考え方と、貸借対照表をイメージ化するというのには、ほんと目から鱗だった。特に貸借対照表をイメージ化すると、こんなに色々分かってくるのか!!!と驚き。いや~、基本の基本はすごい深いよね。

が、間違っても簿記の試験には役に立たないので。これ読んだから、簿記2級が合格できるわけじゃない。あくまで、魚の釣り方だけを教えてもらって、後は自分で色々試しながら釣ろうっていう人向け。

黒い太陽

2006-09-18 01:23:36 | Book
黒い太陽を読んだ。テレビでもやってるんですね。全然知らなかった。

途中までは面白かった。途中からは、全然面白くなかった。ってのが感想です。

もっとも知りたかった業界の裏側(キャバクラ)みたいな事を書いてありましたが、何故かほとんど知ってました。なので、キャバクラ関係の新しい発見は特にないかな。なので、何が驚きなのかさっぱり分からない。

あとは、人物像なんだけど、ちょっと後半が性急すぎたかな。「風俗王」の藤堂はもっと冷徹で強い人物にしたほうがいいと思うし、立花は途中から一気に魅力にかけちゃうんだ。恵美を磨き上げて、ナンバー1ホステスに育て、自分はできそこないのホール役に徹していた。その辺りまではOKだったんだけど、立花が自分のキャバクラを作ってからが、厳しいかな。なのに、藤堂とそこそこやりあえちゃう不思議さ。ちょっと無理がないかな?その辺が性急だと思った。とにかく、後半になればなるほど、拙速だったのが残念だ。

トーキョー・バビロン

2006-09-15 01:00:39 | Book
久々の馳ノアールの世界を堪能。舞台設定は経済ヤクザ、インチキITバブル、消費者金融などが盛り込まれていて、ちょっと現代っぽい。読んでいると、ああ、こんな風に闇の世界はつながってるのね?と思うかも。(事実かどうかは別として)

人物設定は、う~ん、イマイチかな。まあ、不夜城の『劉健一』を超える人物像はなかなか作れないでしょう。でも、魅力的な人が誰もいなかったのは、残念。

でも、舞台設定だけでここまで読ませる(ぶっつづけで4時間で読破!)のは、さすがは馳ノアールだと思います。あとは・・・、人物だな。

マネー・ボール

2006-03-12 22:35:28 | Book
マネー・ボールを読んだ。今までにこれ以上面白い野球の小説はなかったかもしれない。

<野球にとって最も肝心な数字は3だ。すなわちイニングを区切るアウト数である。スリーアウトになってしまえばもう何も起こらない。したがって、アウト数を増やす可能性が高い攻撃はどれも、賢明ではない。>
<出塁率とは、簡単に言えば、打者がアウトにならない確率である。よって、データの中で最も重視すべき数字は出塁率である。>

上記は一例にすぎないが、独自のコンセプトでビリー・ビーンはアスレチックスを作り上げていった。そのチームは、毎年プレーオフに進出するくらいの成績をコンスタントに出し続けている。

面白いと思うのは、選手の価値を、ビリー・ビーンという人は適切に評価している。その価値評価の算出方法にオリジナリティがあるので、安い価格で高い価値の選手を雇い、チームを運営していく事ができるのだ。そして、その選手が活躍し、貧乏球団のアスレチックスで雇えなくなると、価値以上の価格で売りにだす。

う~ん、何かの話に似ていませんか?(爆)。

ビリー・ビーンという人の凄さは、1シーズントータル的に勝てるチームには、何が必要であり、そのためにはどういう選手を評価すべきか?に対して新たな概念を提供(実践)したことだと思う。素晴らしい経営者ですね。

食品の裏側

2006-03-05 23:13:38 | Book
食品の裏側―みんな大好きな食品添加物を読みました。久々にショッキングな本だった。

例えばミートボールは、<「端肉」に安い廃鶏のミンチ肉を加え、さらに増量し、「組織状大豆たんぱく」を加える。このままでは味がないので、「ビーフエキス」「化学調味料」を大量に使用して、味をつける。歯ざわりを滑らかにするために、「ラード」「加工でんぷん」を投入。機械の作業性をよくするために、「結着剤」、「乳化剤」も入れる。色をよくするために「着色料」、保存性をあげるために「保存料」「PH調整剤」、色あせを防ぐために「酸化防止剤」を使用。ソース(ケチャップ)にも大量の食品添加物を使う>らしい。

ここまで来ると、完全に食べ物じゃないな。って思う。自分がよく使うコーヒーフレッシュは<植物油に水を混ぜ、添加物で白く濁らせ、ミルク風に仕立てたもの>らしい。コンビニのサラダは、「殺菌剤」のプールで何度も消毒されているという。

まあ、かなりショックを受ける本だと思う。完全に自分の体は食品添加物まみれな事は間違いない(爆)。この本は、食品添加物の光と影をちゃんと紹介している点がいい事かな。と思う。だって、もう食品添加物なしで、これからの食生活を維持するのは不可能なのだ。それには、莫大なコストと手間がかかる。どうやって、コントロールしていくか?それには、出来るだけ自分で、気をつけて料理するしかないんだろうね。そうすれば、何を作ったかは分かるから。

思い出したのは、コカコーラの作り方って、企業秘密も秘密で、世界に2人しか作り方を知らないって聞いたことがある。その2人は絶対に一緒の飛行機とかに乗ることはないらしい。でもさ、何飲まされているか分からないって怖いよね。あ、この本には、インスタントラーメンの作り方、ジュースの作り方(食品添加物の配合の仕方)みたいのもちょっとのってる。講演会で、実演してみると、怖くてそのジュースとかは誰も飲まないらしい。

食品業界はかなりクローズな世界だって紹介されてるけど、あまりにえぐすぎて、公開できないのかもな~って気がするわ。知らぬが仏って感じで。この本だけでも、かなりショッキングです。少なくとも、「練り物、たらこ、漬物」だけは絶対食べるのをやめようと思った。

おりおば

2006-02-17 22:11:27 | Book
おりこうさん おばかさんのお金の使い方を読んだ。正確には2回目だけど。

株式投資を開始するまえに、読もうかな~くらいの気持ちで読んでいた。大学時代、経済学を結構真剣に勉強したので、そんなに違和感なく理解できる。アマゾンの書評のように、そんなに簡単な話でみんなが理解できているとは、全然思えないけど、一度トレーニングされていれば、奥が深いなって分かると思う。

が、一番感動したのはあと書きなのだ。

・実体経済価値を社会に提供している人々に、「マネーの根本原理」を伝えることができたなら、その人達に、価値提供に見合ったマネーが配分される。
・その結果、マネーは実体経済価値に担保された通貨という状態を維持できるだろう。国民のファイナンシャルリテラシーの向上は、YENと実体経済価値の乖離に歯止めをかけることができる。

で、板倉氏はその一つの力になりたいと。

これはすごいな~と思った。上記の凄さが分かりますかね?マネー経済と、実体経済の乖離は、かなり深刻な問題だった。大学時代、ほとんどずっと悩んできた問題だった。キャピタルフライトが、実体経済に与える破壊的影響が、各国の通貨危機といった形で顕在化されてきた。それに対するスタビライザーが、私にはぜ~んぜん思い浮かばなくて、経済学の道を断念した。

しかし、板倉氏はものすごく真っ当で、果てしなき道を正々堂々と進んでいると感動した。株式投資をするには、企業価値評価を知る事が必要で、そのためには・・・くらいの本かな?と思っていたけど(それでさえも、今の多くの詐欺みたいな本に比べれば充分すごいと思いますが)、あとがきでここまで本質を突いてきたか~と感動してしまった。

実は明後日、板倉氏のセミナーに参加するので慌てて読み直したって感じですが、1回目ではあとがきまでちゃんと読んでなかった。失礼でした。すごく楽しみだ。

容疑者Xの献身

2006-02-11 00:27:49 | Book
遂に容疑者Xの献身を読みました。本屋さんなどでずっと気にはなっていたんですけどね。
これ以降はネタばれの可能性ありなので、これから読もうと思っている人は読まないでください。















■トリック
 これは完全に想定外でしたね。まじで!と思ってしまった。湯川が靖子に打ち明けるシーンは、かなり引き込まれます。予想外で面白かったです。

■石神
 天才数学者、彼に感情移入できるかどうか、結論的には、ちょっと厳しいかな。それは、石神は靖子を見て初めて恋愛的な感情を知った。今まで論理の世界で生きてきた男に、言葉にできない熱い思いが生まれてしまった。その石神が、何であんなに冷静に殺人を犯せるのか?論理の世界、合理性の扉に閉ざされた石神になら、アイスマンのように殺人を犯しても何の胸も痛まないかもしれない。だが、殺人を犯したのは靖子に対して淡い思いを目覚めさせた後なのだ。恋愛感情に目覚めた人間が、愛する人のためとはいえ、簡単に見知らぬ他人を殺せるのか?胸が痛まないのだろうか?愛する人のためには、犠牲を払っていい的にとられかねない。でも、それはおかしいよね。この矛盾が俺にはずっと残った。

■靖子
 何故こんなに愛されるのか?どこにそれだけの魅力があるのか?それが全く読み取れなかったので残念。もうちょっと魅力的な人物像にかいてもよかったのではないか?じゃないと、なぜ石神が命をかけてまで、靖子を守りたかったのかが分からなくなってしまう。どんな女性に魅力を感じるかは人それぞれだと思うが、私が靖子に何の魅力も感じなかったのは、彼女が自主的に動くシーンがあまりなかったのだ。自分の頭で考えて行動するってのがあまり見られなかった。言われるがまま、誘われるがまま みたいな感じがして、う・・・・ん・・・って感じだったかな。

■費用効果
 これはね、充分もとをとれると思います。一気に読めた。その間は全然退屈しなかった。石神にも、靖子にも感情移入をそれほどしていないだけに、逆にすごいと思う。リズムがいいんだよね。ただ、湯川が靖子に推理を打ち明けるシーンはちょっとテンポ速かったかな~。色々不満はあるけど、さくさく読めて、充分楽しい。

■総括
 直木賞受賞って言われると「え~!」って言いたくなりますが(爆)、普通に読めば充分面白い小説です。文章がうまいのはもちろんなんだけど、構成が非常に上手なんだね。ただ、キャストの描き方が僕にはあまり感情移入できなかったけど・・・。ただ、俳優は嫌いだけど、ドラマはよかったって感じの作品はいくらでもあると思います。そんな感じかな。星3.5つです!ってとこでしょうか。タイトルは抜群だと思います。○○の献身ってだけでも、充分魅力的なのに、○○が容疑者、しかもXとくる。これはかなり興味ひくでしょう。オペラ座の怪人のファントムを思い出してしまいましたから。わたくしは。



布袋寅泰 「秘密」

2006-02-10 00:46:55 | Book
久々に本の紹介。布袋寅泰の秘密を読んだ。偶然、本屋に行ったら置いてあったので、ちょっと迷ったが買ってみた。

布袋の今までの人生が、かなり詳細に描かれていると思う。韓国人の父親との関係、その父親がもう一つ韓国に家庭を持っていた事、イエス様も長髪だったじゃないか と高校を退学になり次の日に髪の毛をばっさり切った事、氷室京介との出会い、暴威時代、ロフト時代、BOOWY時代、そしてBOOWY解散、ギタリズム、吉川とのCOMPLEX、山下久美子との別れ、今井美樹との出会い、マイケル・ケイメンとの出会い、アトランタオリンピック閉会式、AONIYOSHIの後にYOSHIKIと殴り合いになった話、その後hideが謝りにきた事、そしてデビッド・ボウイとのセッションの話。布袋ファンにとっては、今まで断片的だったり、噂にしかなかった話が、これを読んでかなりつながってくるんじゃないかな。と思った。

かなりの布袋ファンだったけど、BOOWY解散の理由は知らない。布袋が先に解散について言い出したらしい。それはツアー先のホテルでの出来事だったとも書いてある。そして、布袋には布袋「絶対に解散せねばならない理由」があったという。しかし、その理由は墓まで持っていくつもりだと。

そこまで聞けば充分かな。誰にでも、人には言えない事はあるものだ。俺にはどうしても「別れないといけない理由」があった。だがそれは、人に言っても理解されない。だから、それは黙って生きていく。そんなものを、人はいくつも持っていると思う。それをいくら人が探ろうが無意味だと思う。

解散から14年後、布袋は87年12月24日の渋谷公会堂のライブ映像を松井常松とみたらしい。本音を言えば四人で観たかったが・・・。とも書いてある。ライブではヒムロックが泣いていた。解散を決めたのは自分達なのに、何故か泣いていた。布袋は心の中でつぶやいたという。「なんでこうなっちゃったんだよ・・・」14年前の映像に向かって、布袋は、自分で解散を提示したことすら忘れて懇願した。「解散なんかするな」と。

ものすごく分かる気がした。BOOWYは、一番聞いてみたいバンドだし、また一番復活してほしくないバンドでもある。青春は素晴らしかった。でも、あの頃は二度と取り戻せないから、より素晴らしい。僕にとって、BOOWYとはそんな感じなのだ。