日本人は反省しない？

色んな現象を見ていると、日本人って結構反省しないのではないか？と思う。で、恐ろしく忘れやすい。

オシム監督、素晴らしいと思う。でもさ、ジーコジャパンはどうだったの？何がＯＫで、何がダメだったの？そして、オシムには何を期待するの？それが出来なかったら、どうするの？

僕は何で中田に申し訳ないと思っているんだろう？とずっと心にひっかかっていた。当然、僕はサッカー出来るわけじゃない。しかし、唯一闘っていたファイターを見殺しにしてしまった責任を何故か感じていた。

分かった。何でか。簡単だった。「ジーコじゃダメだ！」って叫ばなかったからだ。「ジーコは神様だから」みたいな雰囲気があった。また、微妙に勝負強かった。ここで負ければ「ジーコやめろ！」と大声で叫べる場面になると、いいゲームを不思議とした。だから、「ジーコね・・・、勝負強いよね・・・。何がいいのかわかんないけど。」と答えていた。

その後、噴出したようにジーコの無能力さを物語るエピソードがどんどん出てきた。そんな矢先に、チェアマンが口を滑らしてオシムと発言したことで（これも大嘘なんだけどさ）、すっかりジーコ体制の反省を忘れて、オシムブームで盛り上がりつつある。

おいおいおい、って感じ。だってさ、オシムはジーコがいるときから、いたんだよ！そんなにみんな期待してるんだったら、ジーコやめろ！オシムを監督に！ってもっと早く叫んでおけばよかったじゃん。そうすれば、少なくとも中田を見殺しにすることはなかった。

もちろん、オシム監督には大きく期待している。だが、この前の惨敗を徹底的に分析しないといけない。その上で、日本はどういうサッカーをしたいのか？方向性を示した上で、最適な監督を選ぶべきだったと思う。監督に方向性を委ねるのはどうなのだろう？と思う。もちろん、オシムは期待にこたえてくれるでしょう。けど、オシムがやめたら、どうなるの？次の監督は、オシムに匹敵するくらいの能力なの？監督だけに依存するのは、危険だよ。

その反省の機会を、チェアマンはきっと保身のために、潰してしまったんだな。中田は日本が抱えている問題が全てＷ杯で噴出した　と言った。ざっくり言えば、日本は実は全然強くないって事。たまたまうまくいってたけど、世界レベルでは全然通用してないって事。それをまざまざと見せ付けられたのに、オシムブームになりつつあるのが、不思議でしょうがない。徹底的に反省会しようよ。そうしないと、いつまでたっても、進歩しないよ。

ほんと、頭に来ることに小野や中村が、ヒデさんの後を継げるように頑張るみたいな事言ってたけど、だったら、Ｗ杯で中田を助けてあげてくれよ。引退してからじゃ、遅いじゃん。みたいに思った。まあ、中田のパーソナリティにも問題はあるけど、うざったい中田を無視したのも、他のみんなだしさ。でも、その根本はサッカーに対する姿勢と理解度の差なわけで。その辺をうやむやにしたまま、オシムジャパンに進んでいいのか？って思うわけで。まあ、もちろんオシムは上手にやると思う。だけど、人に与えてもらってやるのと、自分からCreateするのは、全然違う。日本はサッカー後進国、優秀な人から教えてもらって当然。だけど、ジーコジャパンの時、かすかに日本人による日本らしいサッカーをやる土壌と、才能があった。自分達がCreateする。まあ、その頭脳が中田で、方法論も知っていたのが中田だった。でも、宮本に潰されてしまったな（爆）。全く。

つくづく残念なんだけど、いくら優秀な才能があっても、使いこなせなかったら意味がないわけで。ビル・ゲイツが俺の部下になっても、当然俺がビルを使いこなせるわけないから（爆）、それは全く生産性の向上にも、世の中のためにもならないわけで（爆）。だけど、ビルにポジションと自由を与えたら、きっとその会社は飛躍的によくなるわけで。みんながビルをリスペクト、もしくは少なくとも無視しなければだけど。いくらビルがいい事言っても、みんなが無視したらどうにもならないわけで。

サッカーが強くなろうと思ったら、やっぱり徹底的に議論すべきなんだと思う。厳しい目線に耐えて、選手も監督も成長するんだろう。明らかにジーコはみんなが甘やかしすぎだよ（爆）。どう考えても。マスコミはやっぱ、自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分の信念で記事を書くべきだ。ほんと。早くしないと。もうね～、情報操作されてるがごとくの記事ばっかよ（爆）。ちなみに、イタリアでは朝まで生テレビみたいな感じで、ずっとサッカーの試合について議論していた。このプレーはどうだ、ここではこうセンタリングをあげるべきだみたいな議論をずっとやってた。あれを毎試合やられたら、選手達も成長するやろうな～。と思う。

バカなマスコミは中田２世って早くも騒ぎ出すけど、いるわけねえじゃん・・・。あんなキャリアを実績を残した天才がそう簡単に現れますか？２３歳の時は、世界で大活躍してたんだよ。セリエＡで。もう、ほんと無駄にヒーロー作るなって！亀ちゃんだけで充分だよ。フェイクスターは。

反省を忘れたまま、先に進んで、物事誤魔化していくとどうなるんだろう？感覚としては、癌をモルヒネで痛みだけ消している状態。あ、小泉内閣に似てるね。「私が総理の間は、消費税は絶対あげない！」みたいな。後はしらねえぞ！みたいなこの無責任さ。後で気がつくんだろうな。もう癌は全身に転移しまくってます！！！って。な、あほな！そんなことにならないように、一つ一つのことについて、きっちり反省してから、進むべきだし、それが一番合理的だと思う。だって、同じ失敗を２度としなければ、経験すればするほど強くなるって事でしょう。勤勉な日本人は、反省をすれば、かなり頑張れそうじゃない？

マスコミもテレビも大嫌いで、何で大嫌いかっていうと、嘘ついて騙そうとしてるのが、ミエミエで。それが保身めいてると、ますます許せなくって。未だに俺は、ライブドアの野口さんの問題を許してないし、民主党の永田の問題も許してない。でも、マスコミは忘れてるでしょ？事件が多すぎて、継続して取材できないでしょ。新しい事件によって、古い事件はどんどん忘れ去られる。何にも解決していないのに。そうやって、臭いところに蓋しきれなくなったら、日本はどうなっちまうんだ？と思う。

ほんと、ある意味洗脳みたい。どんな洗脳かっていうと、人から考える能力を奪うってる。時間かな。テンポ早く、一方的に伝えるだけ伝えて、考えようとすると、また次の情報を与えて。何でかっていうと、考えられたら困るからじゃないか？と俺は勘ぐってしまう。恐ろしいね～。ほんと。

いま、色んな本を乱読しているので、整理がついてないけど、総じて日本人って実はあんまり反省しない、忘れやすいような気がしている。身近な例でサッカーがあったので、サッカーで話してみたけど。何で反省をしないのか？っていうと、非難に弱いんだろうな～って気がする。人から非難されたら、まるで全人格が破壊されたかのような感覚を受けてしまう。なので、反省したがらない。そもそも責任問題が常に曖昧でしょ（爆）。宮本よ。ゴール前はおめえが命かけて守るんだって。それがおめえの責任なんだって。　そういうのがないでしょ（爆）。この辺はみんなで囲んでまもってボールを奪うみたいな。ちゃう、おめえがとれ。命かけてとれ。１対１に負けるな。負けるなら代表に来るな！少なくともオールスターの中澤はファールなしでとめてくれ！宮本よ。命かけろや。誇りかけろや。おっと、話は相変わらずそれるんだけど、整理するつもりも一切ないし、書きなぐりのブログなんで、よしとしよう（爆）。読みたくなければ、読まなければいいだけだし。

真摯な姿勢で批判を受け止め、改善する。それが出来なければ、その場を去る。その覚悟がなければ、何やっても中途半端だと思う。

英雄の悲しき幕切れ

他に思い浮かぶ言葉がない。もちろん、ジダンの事である。

すべては順調だった。ひょっとしたら、３点くらい取られるのでは？との思いもあったが、フランスは何とかイタリアを押さえて、ひょっとしたら勝てるかも？と思っていた。

フランスはイタリアを追い詰めていたが、最後のピースが足りなかった。あと１点を取るためには、魔法が必要だった。それでなければ、青い壁は壊せないほど強固なものだった。その魔法をかけれる唯一の選手がジダンだった。

そのジダンが延長の後半、遂に壁を崩しにいった。実はジダンは強烈にヘディングが強い。完璧なパスに、完璧なヘディング、完全な魔法だった。あれ以上、何を望めばいいの？あれを止めたブッフォンに対して、ただひたすら敬意を払った。８年前なら、間違いなく入っていたシュートだ。８年後、時が残酷なのか、相手が悪かったのか、とにかく時は取り戻せなかった。だが、それでもよかった。ジダンが魅せてくれた魔法に、ずっと僕は酔っていたのだから。

いつもフランスでは勝てないと思っていた。スペインに勝てるなんて夢にも思っていなかった。だが、そこからジダンは突如、伝説を再開させた。神話をもう一度、奏で始めた。ジダンとともに、スペシャルな守備が機能しだした。マケレレ、ビィエラが芸術的な守備を見せだした。このジダンが魅せる、大人のチーム、インテリジェンス溢れるゲームに、ただただ酔っていた。ああ、サッカーて数学みたいにエレガントで、綺麗なんだ～って。

だが、これはギフトだった。だから、どっかで夢が終わると思ったし、このままジダンのＷ杯で終わってしまっては、美しいけど８年の時をどう説明したらいいのか？とも思った。ブッフォンの奇跡的なセーブは、ジダンのかけた最後の魔法以上に、現実とはリアルなんだと思わせるのに充分だった。だから、俺はブッフォンを心の底から讃えた。

そこで終わっていれば全てがハッピーだった。ＰＫでどちらが勝とうが、もう充分だった。だが、そこからが悪夢だった。マテラッツィとジダンの間に何が起こったかは、ジダンが真相を語るまでは分からないだろう。そして、僕は多分ジダンに同情する。だが、どんなに同情しても、真相が分かったとして、どんなにマテラッツィがひどい事を言っていたとしても、それで世界中のみんなが同情し、理解したとしても、もうジダンに名誉挽回する機会がないんだ。そして、ジダン自身の傷が癒える事はない。あんな形で自身のサッカー人生を終わらせなければいけなかった事に対して。

ジダンはきっとプレーに集中しすぎていたんだと思う。これが自身の最後の試合で、Ｗ杯の決勝だってのすら忘れていたのかもしれない。ただひたすら、目の前の敵を、壁を崩すのに、全身全霊かけて、それだけに集中していたのだと思う。だから、マテラッツィに過剰に反応してしまったんだろう。一瞬でもこれが最後のゲームだ、決勝だと頭によぎれば、あの行為はとめられたと思う。それすらないほど、集中してたのだ。そうだ、せめてそう思いたい。

やはり中田引退

全く持って考えるのは中田引退の事ばかりだ。

３４歳にして、ジダンが最後の復活をして、美しいラストダンスを最高の舞台で踊っている一方で、我が国の英雄はこんなに悲しい幕引きをしなければいけない。もちろん、俺に出来る事など何一つもないんだけど、ただただ申し訳ない気持ちで一杯だ。

悲しくないですか？僕は悲しい。こんなにサッカーを愛した男が、ファンには愛されながらも、チームメイトとぎくしゃくしたまま最後の試合を終えてしまったという事に対して、僕はただただ悲しい。

大事な大事な才能を上手に生かせない。そんな無駄をみる度に、いつも僕は悲しくなる。偉大な才能には、チャンスと場所を与えなければいけない。活躍できるように、舞台を整えてあげないといけない。環境を整えてあげないといけない。そうすれば、いくらでも活躍してくれるのだから。ジダンがそうなったように。

中田を生かせる日本じゃなかったという事なのか。。。

中田引退

世の中、中田引退に対するブログや意見で満ち溢れているんだろうな。と思う。そうと分かっていても、書かずにはいられない。

中田のＨＰを読んで、本当に美しい文章だと思った。惚れ惚れした。思わず引退という事すら忘れてしまったくらいだ。「旅先の路地で、草むらで、小さなグラウンドで、誰かと言葉を交わす代わりにボールを蹴るだろう。子供の頃の瑞々しい気持ちを持って――。」無駄な解説はいらないよね。

惜しむべきは、中田に楽しくゲームをさせてあげたかった。中田が楽しそうにプレーしていたのは、パスを出しているときで、ＦＷがそのパスをゴールした時、中田は本当に楽しそうだった。もう、何年もそんな姿を見ていない気がする。いまさら言ってもしょうがないけど、大黒はやっぱり中田のスルーパスを決めてほしかったよ（爆）。だってさ、あれが一番最後の、中田らしいスルーパス、キラーパスになっちゃったんだから（爆）。

いや、違うな。楽しそうにプレーする中田を見たかったんだな。俺が。力と経験とリーダーシップを兼ね備え、監督にも全権委任された中田が楽しそうにグランドを走り回る姿が見たかったんだ。こいつら、すげえじゃんと驚きながら、でも俺はこんなことも出来るんだぜと、対等に１対１の勝負を楽しんで攻撃する、そんなワクワクするサッカーを中田を中心としたチームで観たかったんだ。

もうそれを観ることが二度と出来ないと思うと、ただただ悲しい。もう一度だけでいいから、真剣勝負で、中田が楽しそうにプレーする姿を観てみたかった。そして、中田の意図を汲んだＦＷが、思いを込めたパスを受けて、ゴールするシーンを見てみたかった。美しいんだけど、でもちょっと悲しい引退だと思う。