第43代紫組要領次第

開成高校第43代紫組要領次第係のホームページ。

皆様ありがとうございます!

2005-06-27 22:42:56 | Weblog
大勢の方からコメントをいただき大変喜んでおります。
とても嬉しいです。

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まず、

センの定理にもある社会的選好関係の弱順序性を満足する難しさを根拠とした考えだと思うのだけど、それに対するソリューションとしてセンがopen discussionを提示しているのが大変興味深いです。>>

うーん。難しいです。
でもありがとう!
まだ、「センの定理」も「社会的選好関係」も「弱順序性」の定義すら知らないから、
そういうのを知らないとだめだね。
でも、そういう言葉がこのことに対する考えを深める、
鍵になると思うので、勉強しようと思います!

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本まで紹介してくださり、ありがとうございます!

utility、entitlment
お金を有力者が受け取ってしまって、その人が自由に使ってしまうような国が多いですよね。
そういう人が自由にお金を使えるようにしないためには、、、そうですね!経済の範囲を超えますね。政治がここで出てくるわけですね。

政治が充実していない国において、
経済的インセンティブだけでは
問題の改善が進まなさそうですね。

こうなってくると、いろんなことが絡んできて複雑です。
そういう特権階級の人を制限できるのは誰か?
援助国か?国際機関か?
内政干渉とのかかわりは?
こうした問題まで絡んできます。
でもその分、奥が深くて楽しいです。

capability
これは大きな問題ですね。
住民の人が元気でなかったり(健康問題)、
ものを買う場所がなかったり(インフラや、産業)、
知識・情報がなかったり
すると、せっかくのお金も無駄になってしまいます。
知識教育に関しては、
教育と情報メディアが主要な役割を果たすと思います。

ODA援助と一口で言っても、それを有効に活用するには、
かなり幅広い連携、
それも、どれが最初でどれが次か、といった直列の関係ではなく
同時進行的な、並列的なものになりますね。

奥が深くて面白いですね♪

entitlement and capabilityですね。
考えを深めるためにもpoverty and famineも読みたいです。

ありがとうございます!

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こうなってくると、
民主主義→経済発展は難しいみたいだね。

形だけ民主主義でも、国民一人一人にそれを活用する能力がないと、
政治家が自分の利益だけを追求することも出来ちゃう。
本当の民主主義は難しいそうです。

強い力を持ってる企業や団体がほとんど影響力を持ってるんじゃないかな。>

解決するには、市民一人一人がどれだけの力を持っているか・発言力を持っているか、だと思います。でもどうすりゃいいのかしら?
国民が日常的に議論をし合って、それが大きなうねりになって、
政治家に考えを伝えるようになるといい、と思う。

文句言うだけで、デモとかしてないから、
たぶん現状に対して、死ぬほどの不満は持ってないのじゃないかな?
どうなんだろ?
それとも、デモとかするほどの元気もないのかな?そうだとするとやばい。

要するに、あそこの出演してぶーたれた人は、何か動いてほしい。自戒を込めて。
雇用は難しいよね。大体の人は働きたくないからね。
外国の例とかも参考になると思う。
というか、外国に行って見てきたい。

ありがとう!がんばってください!

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やっぱり皆様すごいですね。
なるほどと感心するばかりで、
皆様の意見に対して、
「こういう場合はどうなのでしょうか?」
といった建設的質問が出来ないのが、
せっかくの機会なのに残念です。

自分の考えを書いたりするのはまだまだですが、
がんばってまいります。

これからもいろんな意見をお聞かせください。
よろしくお願いいたします♪

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松坂負けた。ショック。

怒涛のアマルティア・セン

2005-06-25 23:08:44 | Weblog
アマルティア・センの話です。

今読んでるのは
「Development as freedom」著:Amartya Sen
です。
日本で出版されているこの本の訳本は誤訳が多い(という噂な)ので、
無駄に原著に挑戦しています。

まだ自分の意見を書くほどではないので、
今回は読んだ分の要約。
通読するのはきついので、適当につまんで読んでいます。

(social choiceの話にはまだたどり着いていません、、、。ううう、、、。)

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さて要約。

Chapter6:The Importance of Democracy

--「起」--
政治の民主化と経済成長の関係はどうなっているのか?
民主化は経済成長を抑制するのか、それとも、経済成長に対して良い効果を持つのか?
という問題提起。
結論は「政治の民主化は経済成長に良い影響を及ぼす」ということ。

おっと、そこで「当たり前じゃん」って思わないで♪

だって、一方で権威主義者の人はこういう主張をするんだよ。

「強い政治的統制によってのみ経済成長は達成される。
韓国やシンガポールなどの『東アジアの奇跡』の例を見よ。(この理論をLee仮説と名づけます)」
とか
「貧困に苦しんでいる人たちが求めているのは、食べ物とか生活に直に結びつくものがほしいのだ。
発言の自由、政治の民主化、選挙とかそんな生活に関係しないのは、後回しでいいんだ」
とか。

--「承」--
セン氏はこれに対して、
「Lee仮説は根拠薄弱。主張する人間にとって都合が良い事例のみを参照している。
アフリカで最高の経済成長を成し遂げているボツワナは、アフリカ大陸における民主化のオアシスじゃないか」
と一蹴。

--「転」--
そしてここがメイン。
しかも、民主化が経済に対して持つ素晴らしい影響は2つある。

1.instrumental importance(経済的目標を達成するための「手段」としての民主化)
民主化によって発言の自由などが保障され、選挙が実現すれば、
国民に対して不誠実な政府は打倒されるようになる。
政権を維持したい政党は国民のneedsに応えるようになる。
つまり、国民の経済的needsが政治に反映されるようになる。

民主化のおかげで、危機的状態になる前に政治が対策を打つことが出来るようになるのである。
歴史的に見て、現在でもそうだが、民主的な国家において大規模な飢饉は起こらないこと、
は証明されているのだ。

2.constructive role(needsを組み立てるための民主化)
さて経済的needsとは何か?
漠然とした思いを具体的な形に構築(conceptualization)するためにも
民主化とopen discussionとcommunicationは必要である、とセン氏は主張する。
国民が何を求めているのか、というのは実は簡単に分かるものではない。

国民同士がオープンな場所で議論して、初めてなにが必要であるか、
「なにがneedsなのか」が分かってくるのである。

--「結」--
でも政治化の民主化がそれ自体で、楽しい経済発展が達成されるわけではない。
民主化というのはチャンスである。それ自体が魔法の杖ではない。
そのチャンスをつかまなければいけない。
たとえばアメリカにおいて、African-Americanの投票率は低いが
それでは、困難に直面している人が多いそのグループの意思を表示できないのである。

政治的自由は行使されてこそ意味を持つのだ。

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むずいね。要約するのって。

でまぁ、今、NHKの市民参加型の討論番組やってたけど、
まさにAmartyaSenさんが主張する
自由な発言とオープンディスカッションが持つ
instrumental importance
constructive role
がテレビを通じて行使されていたのではないですかね?

ごめん。うまくまとめられない。
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ありがとう!

2005-06-19 17:03:42 | Weblog
コメントありがとう!

なるほど!意思決定に関わることなのですね。
とても面白そうです。
外国と議論していくときには特に大事なのではないでしょうか、
などと素人ながら考えてしまいます。

勉強するとどんどん、勉強したいことが増えていきますね。
公共経済学ね。Thanks!

自分がやりたいことは、そういう分野とかだと思います(多分)。
外交(紛争解決、開発援助に関して)、開発援助関係、とかかなぁ。

なんていうか、政策的なことなんです。
具体的に何の政策かというと、、、

何だろう?

まだ良く分からないです。
とりあえず外国と関係がある分野で。
外交とか開発援助とか、なんか外国と丁々発止みたいな、
それでいて、うまくいったらみんなHappyみたいな。
とりあえずそれ系の就職が出来れば万歳です。

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経済学はそうした問題の分析&目標設定で非常に重要だと思っています。

「現代社会で何か問題があったとき、
大抵の場合、どういう経済構造&制度にすれば問題が解決されるか、
という目標を立てると思います。
そうしてその目標を達成するため、つまり手段・方法論として政治やら何やらいろいろある。はじめは経済学だ。」

ってこの前、学年一個下&年齢一個下の友達に諭されました。

そういう現代社会に自分がどういう方面から関わっていくか(分析し目標設定するのか、それとも、そういう目標を達成する上で必要なひとつの歯車になるのか)、
そうして、どう関われば自分の能力が最大限発揮できるのか、
そういう方針を今年中に決めたいと思っています。

で、今の学校とは何か関係あるの?
という突っ込みはやめてー。

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とにかく、自分でも何が分かっていないか、さっぱり分かっていないです。

でも、少しずつだけど、勉強が進んできているので、
まぁーなるでしょぉ、と思ってます。

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大学でどの学部に行けばいいのか悩む仮面neet学生です。
皆さんよろしく。

AmartyaSen(ノーベル経済学賞受賞者)

2005-06-18 14:05:49 | Weblog
彼の思想にひとまず簡単に触れようと

「貧困の克服ーアジア発展の鍵は何か」 著:アマルティア・セン 集英社新書

という本を読んだところであります。この本には彼が世界各地で行った講演の内4本が収めてあります。

各講演の内容はすばらしいものでしたが、ここではそれらに言及はしません。
巻末で、本書の翻訳者大石りらさんが書いた「アマルティア・セン 人と思想」
を読んで思ったことを書きます。

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大石りらさんは非常に分かりやすくセンの思想について教えてくれます。
センの発想が世に出る前の経済学のトレンドや、センの発想が呼び起こした議論についてなどが書いてあります。

ですがとても残念なことがあって、
自分の経済学的基礎知識があまりにもないので

「肝心要の部分がさっぱり分からない」

のです。

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特にこの前コメントいただいた(H君ありがとう!!)、

Social Choiceの話が、もう、さっぱり、わかりません。

本を読んでいるとSocial Choiceについて何度も言及されるのですが、、、。

たとえば、
「(センにおいて)経済学と哲学を橋渡しする最も重要な役割を果たしているのは、社会選択理論、ですが」とか
「センは・・・中略・・・社会選択理論をさらに発展させて、経済学に対するラディカルな批判を繰り広げました」

とか。
一番excitingなところがわからないんですよー。

いやー困った。

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ですが、

「新古典派経済学は事実を倫理的価値から切り離すために、人間の行動の動機というものをあまりにも狭く捉えている」とか
「(他人の権利が侵害されているときは)自己の置かれている状況にはなんら利益をもたらさないことだけれども・・・中略・・・侵害をやめさせるために何らかの行動に出る決心に出る」

という言葉から感じられるように、
センが持つ人間に対する優しさ(!。経済学のイメージが変わったよ!)はやはり素晴らしい、と感じました。

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今回は、あまりにも偉い人の名をそのまま題名にしたのに、
大したことが書けませんでした。
てゆーか本から抜書きした量が多すぎ。
訴えられたらどうしよう、、、。

これからがんばります。

ではまた。

素人国際関係論事始2

2005-06-17 22:13:23 | Weblog
遅れましたが、さてその、「安全保障の今日的課題」の話。
先日読み終えました。

かなり興味深い本ですね。
世界の識者と目される方々が集まった委員会の報告書だけあって、
深い洞察があちこちにちりばめられています。目からうろこ。

と、言うわけで
本日はその紹介。

国際紛争や貧困、などなどの地球規模の問題に関心がある人、には是非一読をお勧めします。
この本の主眼である、「人間の安全保障」という概念は、今世界で最も注目されている概念です。

しかしそういう、いかにもビッグな話題だけではありません。
市民一人一人が協力し合うことが、より良い世界の実現にきわめて重要な役割を果たす、ということも主張しています。
これを読んで、地球上のすべての人が、何かしらの形でよりよい地球の実現に関与することが出来るのだな、と感じました。
そういう関連性を理解しておくとどんな仕事も楽しい、、、、かも?

大分穿った言い方をしてしまうと、
「これからの時代は、ビッグな国家のビッグな人だけで世界を動かすことはできない。」
ということでしょう。

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さて、本書の一番の眼目、

「人間の安全保障」

について説明したいですが、
まだ自分で表現できるほど消化しきれていないので、
今度機会があるときにゆっくりします。

心暖まる概念、というか発想ですよ。

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国際関係論シリーズ。
何を書いたらよく分からないまま書いていますが、
とりあえず人間の安全保障について理解を深めたので、
次は開発経済学の話です。

今読んでるのは、

「開発の政治経済学」著:絵所秀紀 日本評論社

経済学のど素人ですが、苦労しながらとはいえ一応読み進めることが出来ます。
なのでこれは、入門教科書と言えるでしょう。
読み終わったら報告します。
人間の安全保障についても多分そのときに書きます。

それではまた。