アマルティア・センの話です。
今読んでるのは
「Development as freedom」著:Amartya Sen
です。
日本で出版されているこの本の訳本は誤訳が多い(という噂な)ので、
無駄に原著に挑戦しています。
まだ自分の意見を書くほどではないので、
今回は読んだ分の要約。
通読するのはきついので、適当につまんで読んでいます。
(social choiceの話にはまだたどり着いていません、、、。ううう、、、。)
-----
さて要約。
Chapter6:The Importance of Democracy
--「起」--
政治の民主化と経済成長の関係はどうなっているのか?
民主化は経済成長を抑制するのか、それとも、経済成長に対して良い効果を持つのか?
という問題提起。
結論は「政治の民主化は経済成長に良い影響を及ぼす」ということ。
おっと、そこで「当たり前じゃん」って思わないで♪
だって、一方で権威主義者の人はこういう主張をするんだよ。
「強い政治的統制によってのみ経済成長は達成される。
韓国やシンガポールなどの『東アジアの奇跡』の例を見よ。(この理論をLee仮説と名づけます)」
とか
「貧困に苦しんでいる人たちが求めているのは、食べ物とか生活に直に結びつくものがほしいのだ。
発言の自由、政治の民主化、選挙とかそんな生活に関係しないのは、後回しでいいんだ」
とか。
--「承」--
セン氏はこれに対して、
「Lee仮説は根拠薄弱。主張する人間にとって都合が良い事例のみを参照している。
アフリカで最高の経済成長を成し遂げているボツワナは、アフリカ大陸における民主化のオアシスじゃないか」
と一蹴。
--「転」--
そしてここがメイン。
しかも、民主化が経済に対して持つ素晴らしい影響は2つある。
1.instrumental importance(経済的目標を達成するための「手段」としての民主化)
民主化によって発言の自由などが保障され、選挙が実現すれば、
国民に対して不誠実な政府は打倒されるようになる。
政権を維持したい政党は国民のneedsに応えるようになる。
つまり、国民の経済的needsが政治に反映されるようになる。
民主化のおかげで、危機的状態になる前に政治が対策を打つことが出来るようになるのである。
歴史的に見て、現在でもそうだが、民主的な国家において大規模な飢饉は起こらないこと、
は証明されているのだ。
2.constructive role(needsを組み立てるための民主化)
さて経済的needsとは何か?
漠然とした思いを具体的な形に構築(conceptualization)するためにも
民主化とopen discussionとcommunicationは必要である、とセン氏は主張する。
国民が何を求めているのか、というのは実は簡単に分かるものではない。
国民同士がオープンな場所で議論して、初めてなにが必要であるか、
「なにがneedsなのか」が分かってくるのである。
--「結」--
でも政治化の民主化がそれ自体で、楽しい経済発展が達成されるわけではない。
民主化というのはチャンスである。それ自体が魔法の杖ではない。
そのチャンスをつかまなければいけない。
たとえばアメリカにおいて、African-Americanの投票率は低いが
それでは、困難に直面している人が多いそのグループの意思を表示できないのである。
政治的自由は行使されてこそ意味を持つのだ。
------
むずいね。要約するのって。
でまぁ、今、NHKの市民参加型の討論番組やってたけど、
まさにAmartyaSenさんが主張する
自由な発言とオープンディスカッションが持つ
instrumental importance
constructive role
がテレビを通じて行使されていたのではないですかね?
ごめん。うまくまとめられない。
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今読んでるのは
「Development as freedom」著:Amartya Sen
です。
日本で出版されているこの本の訳本は誤訳が多い(という噂な)ので、
無駄に原著に挑戦しています。
まだ自分の意見を書くほどではないので、
今回は読んだ分の要約。
通読するのはきついので、適当につまんで読んでいます。
(social choiceの話にはまだたどり着いていません、、、。ううう、、、。)
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さて要約。
Chapter6:The Importance of Democracy
--「起」--
政治の民主化と経済成長の関係はどうなっているのか?
民主化は経済成長を抑制するのか、それとも、経済成長に対して良い効果を持つのか?
という問題提起。
結論は「政治の民主化は経済成長に良い影響を及ぼす」ということ。
おっと、そこで「当たり前じゃん」って思わないで♪
だって、一方で権威主義者の人はこういう主張をするんだよ。
「強い政治的統制によってのみ経済成長は達成される。
韓国やシンガポールなどの『東アジアの奇跡』の例を見よ。(この理論をLee仮説と名づけます)」
とか
「貧困に苦しんでいる人たちが求めているのは、食べ物とか生活に直に結びつくものがほしいのだ。
発言の自由、政治の民主化、選挙とかそんな生活に関係しないのは、後回しでいいんだ」
とか。
--「承」--
セン氏はこれに対して、
「Lee仮説は根拠薄弱。主張する人間にとって都合が良い事例のみを参照している。
アフリカで最高の経済成長を成し遂げているボツワナは、アフリカ大陸における民主化のオアシスじゃないか」
と一蹴。
--「転」--
そしてここがメイン。
しかも、民主化が経済に対して持つ素晴らしい影響は2つある。
1.instrumental importance(経済的目標を達成するための「手段」としての民主化)
民主化によって発言の自由などが保障され、選挙が実現すれば、
国民に対して不誠実な政府は打倒されるようになる。
政権を維持したい政党は国民のneedsに応えるようになる。
つまり、国民の経済的needsが政治に反映されるようになる。
民主化のおかげで、危機的状態になる前に政治が対策を打つことが出来るようになるのである。
歴史的に見て、現在でもそうだが、民主的な国家において大規模な飢饉は起こらないこと、
は証明されているのだ。
2.constructive role(needsを組み立てるための民主化)
さて経済的needsとは何か?
漠然とした思いを具体的な形に構築(conceptualization)するためにも
民主化とopen discussionとcommunicationは必要である、とセン氏は主張する。
国民が何を求めているのか、というのは実は簡単に分かるものではない。
国民同士がオープンな場所で議論して、初めてなにが必要であるか、
「なにがneedsなのか」が分かってくるのである。
--「結」--
でも政治化の民主化がそれ自体で、楽しい経済発展が達成されるわけではない。
民主化というのはチャンスである。それ自体が魔法の杖ではない。
そのチャンスをつかまなければいけない。
たとえばアメリカにおいて、African-Americanの投票率は低いが
それでは、困難に直面している人が多いそのグループの意思を表示できないのである。
政治的自由は行使されてこそ意味を持つのだ。
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むずいね。要約するのって。
でまぁ、今、NHKの市民参加型の討論番組やってたけど、
まさにAmartyaSenさんが主張する
自由な発言とオープンディスカッションが持つ
instrumental importance
constructive role
がテレビを通じて行使されていたのではないですかね?
ごめん。うまくまとめられない。
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出てくる概念が日本語ですら分かりにくいのに、それを原著で読むとはすごいですね。
>国民が何を求めているのか、というのは実は簡単に分かるものではない。
これはセンの定理にもある社会的選好関係の弱順序性を満足する難しさを根拠とした考えだと思うのだけど、それに対するソリューションとしてセンがopen discussionを提示しているのが大変興味深いです。
sen先生の事知らないから、読んだ率直な感想です。
民主主義って権力主義より、確かに経済発展につながると思うよ。
それは権力主義に比べて、はるかに機会(チャンス)に自由と公平さがあるから。
いろんな行動できる範囲が広いはずだからね。
でもそれは、
民主主義→機会がある、機会がある→経済発展であって、
民主主義→経済発展にすぐ飛びつくのはどうなんですかね??
まぁ、「よい影響がある」って程度に本では書いてあったみたいだけど。
ってか、民主主義の定義が難しいよね。
民主主義の理想って「国民みんなで国を動かしてる」ってことなのかな。
でも現実の民主主義って、そんなことないよね。
強い力を持ってる企業や団体がほとんど影響力を持ってるんじゃないかな。
いっつも省庁、政治の話を見てると思うんだけどな。
しかも日本では、いろいろ文句は言っても、結局みんなそれでいいみたい。
投票率低いしねー。
でも投票する機会はあるんだから、それが民主主義なのかな。
みんなが何だかんだいって現状維持を望んでいるっていう結論なのかな。
今の日本は。
そうそう、NHKちょっと見たけど、いろんな人いて、皮肉な意味でおもしろかった。
基本的に言ってる事甘すぎだよね。
「これからの国に期待します」って発言多すぎな気がした。
自分と違うところに、国が存在していると思ってるんじゃないかな。
一応民主主義なんだから、自分⊂国だよ。
動かすのはそんな発言してる君だといいたい。
まぁ、↑で書いたけど、当然国は自分の思い通りには動かないんだけどね。
女性の雇用の問題も、ちょっと仕事をナメすぎじゃないとか思ったんですけど、ダメっすかね!?
いろいろ文句をいうのは民主主義だから自由なんですけど、自分勝手なのは嫌いです。
僕も、特に政策・政治の世界はおかしなこといっぱいだと思います。
でも、日本が好きだから許せちゃう。
今思うことは、だからこそ自分の事をまずしっかりやりたい。
もちろん金儲けも含む。
あ、じゃ、経済発展への貢献になるじゃん!
とおもて見たり。
あんま、自分のこと、日本の事、しゃべってばかりもいけないですね。
しかも書きなぐりですね。
お詫びします。
以上
経済専攻ではないのにAmartya Sen先生の本が読めてすごいですね!英語より日本語で読むほうが難しいですが、英語でも難しいです。
Sen先生の考えを知るに当たって大切なのは、entitlement and capabilityだと思います。
例えば、ODAなどの形で発展途上国に資金を援助してあっても、貧困は解決されていませんね。それには3つの理由が考えられます。
1つは、Utilityの問題です。彼らにとって何が大切なのかという優先順位は、文化の影響により、私達が考えるものとは異なる場合があります。つまり、受け取ったお金をどこに使うかという問題です。有力者が受け取ってしまえば、彼一人の優先順位に基づいた消費がなされてしまい、国民全体のneedsが解消されるわけではなくなってしまいますね。open discussionとcommunicationが必要になってきます。
2つめは、誰にお金を使う権原が与えられているかというentitlementの問題です。ODAの援助金が、貧しい一般市民に到達していなければ、市民の生活は改善されませんよね。
3つめは、仮にお金が分配されたとして、そのお金を行使して欲しいものを手に入れられるかどうかというCapabilityの問題です。
実際に貧しい人に$100手渡したとしても、近くにコンビニが存在するわけではないし、道路自体整備されていないかもしれませんね。
そこで必要になるのが政治(民主化)ですね。個人が自由に欲しいものを手に入れるためには、それが実行できるような環境整備が前提としてあるという訳ですね。ここで経済には限界があり、国際政治の知識が必要になってくることがわかります。
詳しくはPoverty and Famineを読むことをお勧めします。失礼しました。