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第43代紫組要領次第

開成高校第43代紫組要領次第係のホームページ。

げげっ

2008-02-06 15:02:38 | 演劇
「わが魂は輝く水なり」

の発売日は3月2日なのね。日本にいない。チケット入手不可か。。。

ペリクリーズから始まった、
蜷川さん演出劇全観覧記録もここまで?
大した長さではないけど。

しかーしっ!!
清水邦夫先生の作品といえば
タンゴ冬の終わりに
とか
われら将門
という狂気劇。かなり印象深い最高の狂気劇ですよっ!!
きっと今回も素晴らしい劇に違いない!
だから絶対見たい。

うーーーむ。

高橋さんは出演なさらないようで。

リア王 VS 高橋洋さん

2008-02-06 14:44:28 | 演劇
見てきました
「リア王」。
昨日はさいたまの千秋楽
高橋洋さん
眼鏡!眼鏡!!ワイシャツ!!!
かっこいい!!!!
数年前から注目させていただいておりますが、
どんどんすごくなってるような気がする。


一杯感想を書きたいが、
試験勉強で死にかけているから以上。

と終わりにしたいが、自然と(じねん、と読んで。意味は無いけど)キーを叩く指が動く。筆が動く、という表現はいづれすたれるのか。

将来は世界史ロマンを感じながら人生を送るか、
それが出来ない場合は
与野本町にマンションを買って
芸術を身近に感じる人生を送りたいものです。
これは余談



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以下リア王の感想。

素晴らしかった。冒頭の辺りは、城の中での家族劇。なのに、エネルギーはものすごい。さすがの役者様たち!

後半から一気に昇華!

特に印象的なのは(以下、台詞の記憶は正確ではありませんが)
「哀れなトムが連れてってあげるよ」と高橋洋さん扮するエドガーが
吉田鋼太郎さん演じるグロスター伯爵を導いていくシーン。
ここはすごかった!
語彙に乏しいので、その感動を表現できないが

神秘的な何か。

今書きながら思いついたが、なにか絶対的な存在に従わなければならない人間の姿をそこに感じたのである。

王家の話だから小さい話とはいえないが、それでも始めは言ってしまえば「家族喧嘩」という ちまちましたものから始まって、
神秘の境地まで持っていく、リア王演じる平さん、グロスター伯爵の吉田さん、高橋さんの、3者三様の落ちぶれた姿は圧巻。


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以下印象に残った台詞(記憶は不正確かも知れんがご容赦)

「どん底だから希望しか見えない」(ほんといい加減な記憶でごめんなさいです。このような趣旨の台詞よ。あったはず。エドガーの台詞で)
「わがままな人間につける薬は自ら招いた苦しみのみ。」(リーガン)
リーガンこえー。ゴネリルもこえー。でもどっちもかっこよくて魅力的。さすが とよたさまと銀粉蝶さま。



観劇前、戯曲を読んでいる時はイメージが掴めず理解が難しかったが、
観劇を終えた今、読みたい気持ちがふつ湧いてきた

気分が向けば続編を書く

やっとわかった

2008-01-11 16:50:09 | 演劇

血の付いた手を見て狂ってしまい、
「あぁ、アラビア中の香水を振り掛けても匂いが消えない、」
と のたうちまわったのは、マクベス夫人であると今日知った。

マクベスがのたうち回った時の台詞は、
これも同じく、手に付いた血を見ての台詞だが、
「大海原の水をすべて使えばこの手がきれいになるか。いや、むしろ大海原が朱に染まるだろう」
であった。

前者が第5幕、第1場
後者は第2場、第2場

マクベス→血のついた手を見て狂う→アラビアの香水

という大雑把な理解であったが、今日やっとすっきりした。

井上ひさしさんが書いた天保十二年のシェイクスピアでは
尾瀬の幕兵衛(おぜのまくべえ)が
「水戸の海の水、すべてを持ってしてもこの血の臭いは消えないっ あわあわわっわ」
みたいな台詞だった。


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先日ぼんやりと点けていたNHKでこんな番組を見かけた。
5分間にわたり、水平線に沈む夕日を映し続けるのである。

波の動き、それから、太陽がじわりじわり沈んでいくという地味な動き、がある以外は、
まったく動きが無い。カメラの視点も一度も変わらなかったと記憶している。

画面の左上(かどっかはじっこ)に、「ナミビア」と書いてあったから、あーこれはナミビアの海に沈む夕日だなと分かったが、それがなければ、日本海なのだかまったく分からない、地味な番組であった。なかなか斬新で大変好感が持てた。

今日調べたら、どうやら「山川草木」という帯番組だそうだ。その日は「ナミビア・落日」というタイトルだった模様。


予告

2007-10-28 14:11:15 | 演劇
1.同じ台詞でも、演技が違うとぜんぜんストーリーが違ってくるんだよ、
という話を昨日しましたが、具体的な例を出せませんでした。
悔しいので、近日中に具体的な例を書きたいと思います。

場面としては、エミリアが取ってきたハンカチをイアーゴーに渡すシーンについて書く予定。
これ演技次第で、イアーゴー夫妻の関係性が変わるんじゃないかな。

2.観劇直後に電車の中で書いたメモを書こうと思います。

3.本劇で一番最初に台詞を放つのはロダリーゴーなんですが、このロダリーゴーの役割について簡単に述べたいと思います。

あと、
日付は戻りますが、下書きにしておいた、オセローの講義詳細をupしたので、
興味がある方は10月半ばら辺の日記をご覧ください。
左の段のカテゴリーの演劇からだとすぐ見つかるかもしれません。

今回初めて、筋を追うだけでなく、
劇の役の背景までを想像するという新しい楽しみ方を見つけた気がする。

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のどが痛くて死にそうです。つばすら飲み込めず。

善意のエミリア

2007-10-21 22:37:19 | 演劇
オセロー観てきました。二回目。同じ舞台を二回観るのは初めて。そして当分無いだろう。

今日はエミリアが良かった。
優しい人。
デズデモーナ(以下Dと略する)が死んで以降の正義感あふれる演技が最高。
エミリアってこういう人だったのね、という理解が得られた。
イアーゴーはエミリアの不貞を嘆くが、たぶんそれは噂に惑わされているだけだ、と自分は解釈した。

●良かったシーンは具体的にはこのシーン↓
Dのベッドのカーテンを開けながらエミリアが「誰か誰かっ!」と叫ぶシーン。
思いがけず泣いてしまった。
Dの悲しみとオセロの憎しみが満ち満ちているあの暗いシーンで、
エミリアから迸り出る優しい気持ちに救われたのかもしれない。
とにかく思いがけない自分の感情の発露に驚いた。

その次、
●BGMで銃撃の音が流れている時の
オセローの台詞にも泣いてしまった。
オセローが抱えてきた悲しい人生がそこに広がっていた。アフリカの貧困。
あの演技は凄すぎる。

●最後には無言のイアーゴーから涙。
右眼の鼻側端から太い筋の涙。
きっとイアーゴーはほんっとに悔しかったんだろう。

今日印象に残ったのは以上の3シーン。

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今日思ったことは、いつか細かく書きたいが、それを簡単にまとめると、
「オセロー」とは

みんないい奴で一生懸命生きていたのに、
ふとしたきっかけから、全員が悲劇のどん底に落ちてしまったという、
ホント悲しい話。

なんじゃないかなと思った。まぁ「悲劇」だから当たり前田の缶コーヒー。

とりあえず思いつくまま書いてみた。
ちゃんとした感想を後日整理して書きたいと思う。が---いつものことだが---書かないかもしれない。

備忘録

2007-10-20 13:39:22 | 演劇
以下、常時携帯メモより

全体的に
・鳥肌→祈り→泣きそう

台詞について
・最初のwhisperの最後の台詞が印象的。
・天秤で理性と肉欲を比べる台詞。
・前半最後に「黒い復讐を」とオセロー。(言ってたっけか?) やっぱ黒と白なんですね。
・デズデ「そんな悪党がいたらそのかたにも神の恵みを」といった趣旨の台詞。イアーゴーとエミリアの3人のシーン。→このときのイアーゴーの表情を今度じっくり見たい。
・エミリア「私の夫が」繰り返す。あそこ大勢の観客笑ったが、自分には深刻に思えた。

俳優の方々について
・高橋さんの絶叫に鳥肌→既述
・馬渕さん自然。まさに侍女の雰囲気。あわててる時の走り方とか特に。
・酒盛りの席。ライトが当たらない階段を下りてくるイアーゴーに恐怖。
・エミリアにキャシオー挨拶するシーンでのイアーゴーの表情の変化。苦々しい顔から、冗談を言う表情に。
・ビアンカ「私はまじめに生きている。あんたと一緒だ。」ビアンカ最大の見せ場に心動く。

衣装について
・稽古の時オセローは黒いマントだったが、本番は白いマント。
・オセロー始めの登場は全身白。
・嫉妬に狂うと白いマントがはだける。すると、全身が黒になる。これ象徴的。
・オセロが落とした白い布マントをイアーゴーが渡すシーンがある。ここ、ものすごい意味を持っているシーン。
・イアーゴー&エミリアは地味。


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生は違う。きっとDVDでは以上の感動はないだろう。でも買う。買う。今回は相当すごい。

イアーゴーになりたい

2007-10-20 13:16:12 | 演劇
詳しい感想はいづれ書くとして、
先日急遽オセロのチケットが手に入ったため観てきた。

千秋楽も見に行くので同じ劇を同じ公演中に二回見ることになる。人生初。

しかしまぁ高橋さんはすごかった。
イアーゴーが乗り移っているのではないかと思えるくらいの熱演。

○始めのほうの独白では高橋さん絶叫した。そのほとばしる狂気に鳥肌が立った。恐ろしすぎて台詞は忘れた。

○全体を通じて暗転が何度かあったが、そのたびについつい手を組んで祈ってしまうような、恐怖を味わった。

○ふしぎなもので、最後のほうはなぜかイアーゴーの気持ちをすこしわかった気がする。同情。

きっと社会全体(←うまい表現ではないが、他に浮かばないのでこれで。)に対する恨みが鬱積していたんだろう。
彼は、自分の能力に自信がある分、出世しないのを社会のせいだと思っているのだろう。
ただ、その恨みは妥当な恨みだと自分は感じた。
きっと身分不相応な願いではなかったはず。十分優秀な軍人だったのだと思う。それを正当に評価してほしかったんだろう。
しかし(地味な衣装が象徴しているように)彼は身分が低い人で、そのせいで出世できなかった。
個人に対する恨みではなく、もっと大きなものに対する怒り。それがオセローに対する復讐という形で出てきたのではないか。

優れている人材だからこそ、彼はまわりから信頼されている。
でもその副作用として、彼の復讐心はより根深いものになった。

そう解釈しなければこの劇は悲劇たりえない。
でなければ、「ただの一悪党が、全軍の大将オセローをだます。」という劇になってしまう。
そうなったら悲劇ではなくて、おろかな黒人オセローを描く、ただの喜劇になってしまうと思う。


今までで一番感動した舞台。オセロー。一生忘れない。
(生まれ変わったら舞台俳優になろうと思ってしまった一日だったかな。)

オセロの講義

2007-10-12 16:56:29 | 演劇
10月11日 (2007年、彩の国芸術劇場)
「オセローを観る」イベント。観劇後のアフタートーク記録。
司会:河合先生(東大)
ゲスト:吉田鋼太郎様

【オセロー全般、蜷川さんのオセロの演技指導について】
・吉田さんは以前子供のためのシェイクスピアでイアーゴーを演じたことがある。
・蜷川さんは「オセローは、アフリカの乾燥したひび割れた大地で、すべてを失ってぶるぶる震えていて、家族もいない、そういう少年時代を過ごしたイメージなんだよ。そういうのが伝わるような演技。」を求めたそうだ。これは吉田さん自身今まで考えたことがないオセロ像だった。
・美しいオセロを演じることを要求された。痙攣の演技も美しさを要求された。蜷川さんは、痙攣を自分でやって見せて演出指導をした。吉田さんいわく「あのひと上手いんだよ。」
(美しさに関して)「スター性、とか、情緒なんだよ。暴力親父はもういいんだよ。」これはオセロのイメージについての注文でもあり、またスターである吉田さん自身に対しての注文でもあった。
(痙攣に関して)首が痛くなった。蜷川さんとやるといつもどこかに後遺症が残る(笑)。タイタスの時は、麻美レイさんを抱っこしていたら腰痛めたし。床をダンダン叩いて指の骨折ったこともある。
・全編を通して、今回はテキストを細かく解釈したらしい。テキストはほとんどそのままで切った部分はほとんどない。

【イアーゴー・高橋洋さんについて】
・蜷川さんはイアーゴーについてはかなり沢山の指示をした。
・逐一、蜷川さんが演技をして見せた。例えば、笑ったすぐ後に別の表情に変わるとか。結果として、本公演のイアーゴーは蜷川さんのイメージを忠実に具現化したものといえるそうだ。
・このような、狂人イアーゴー。「悪いことしてやるぞぉ」みたいな単純な悪役ではない、わけの分からない「狂人」としてのイアーゴーは今まで無かった。

【蒼井優さんについて】
・吉田さんいわく「演技経験は、蜷川さん演出の『渋谷~~』以来の2度目なんじゃないかな。始めはテレビスケールの演技で大丈夫かなって思ったけど、稽古の間に一気に変わった。大竹しのぶさんのような天才だね。他の人に対しての指導も全部吸収していく。海綿だよ(笑)」
・柳の歌のシーンについての最初の稽古で、まぁ少し泣きながら演じてください、という指示があったのだけど、優ちゃんと馬渕はぼろぼろ泣き出しちゃって、すごい女優だと思った。

【質問タイム】
自分がしたQuestion:吉田さんは演出もなさるということですけれども、蜷川さんのオセロー解釈と吉田さんの解釈で違った箇所ってありましたが?具体的にお聞かせください。
Answer:たくさんあったなぁ。たくさんあった。
例えば、ヴェニス本国から帰還命令の手紙が来るシーンがあるよね。あのとき、俺の解釈だと、手紙を読むときは冷静に、デズデモーナに非難を浴びせるときは怒りを、という風だと思っていた。というのも、オセロにとっては帰還命令は仕事のことであり、仕事は冷静にこなすものだと思っていたから。しかし、蜷川さんはどっちも怒るように解釈していた。どのような解釈というと、「俺(オセロー)は本国からいいように使われている。行ってこいと言われたり、帰れといわれたり、黒人がゆえに軽くあしらわれている、という風にオセロは思っている。だから、ここでも出自に対する劣等感から怒るところなんだ。」その結果、どちらも怒る演技になった。途中からデズデモーナに対する嫉妬だけに注意が行っちゃうんだけど、オセローの持つ劣等感を常に意識して演技させる蜷川さんの視点に、と気づいた。

もう一つはロダリーゴーに鈴木豊さんというイケメンを使ったことかな。普通、ロダリーゴーはどうしようもないようなやつが演じるんだけど、あえて鈴木さんを使うことで、絶倫な雰囲気が出て、ロダリーゴーのデズデモーナに対する恋が、無理な妄想ではなくて実現可能なレアリティを持ってくる。山口マキヤと張り合える見た目。

Q:ハンカチをもってこいとデズデモーナを叱責するシーンで、「あのハンカチは魔法のハンカチなんだ」と「魔法」を持ち出したのはなぜか。というのも、劇の冒頭で、魔法について言及される箇所があり(ブラバンショーが「魔法を使ったのか」と問いをオセロに投げかけた際「オセロはいいえと答える」)、その段階ではシェイクスピアはオセローに魔術的なイメージを持たせていない。しかし、このハンカチシーンでは魔法について言っている。(なお河合先生が披露した解釈では、ここは、オセローが理知の世界から狂気/魔術の世界に入り込んでしまった箇所となっている。)
A:吉田さんは、ここは、親の形見であるハンカチに、一層の付加価値を持たせて、それで脅しをかけているだけ。と思っている。

Q:演技が真に迫るのはなぜか?
Answer:
・具体的になってしまうけど、今回で言うなら、髪をそる、全身を黒く焼く、体を鍛える、こういう具体的なことで異人種になることが出来る。衣装を着ることもそう。勿論、稽古初日から衣装が揃ってしまうことで、「モノは揃っているのに自分は準備できてるのかなぁ」と不安になることも(笑)
・台詞の言い方を探すということ。これも大事。(役に入りきれば自然と台詞が出るのかと思っていた。けど、同じ台詞を色んな言い方で言ってみて、最も良い言い方を探している、という点は初めて知って驚いた。逆に言えば、神がかったセンスで演技しているわけではないのかもしれない。とにかく努力なんだな。努力が感じ取れるコメントで感動した。)
例えば、として、オセローの一番初めの台詞「何もしなくていい」の言い方について3通りほどおっしゃってくれた。

Q:翻訳劇なのからかもしれないが、観客として台詞がすっと頭に入ってこないことがある。吉田さんは演技していて、そういう経験はありますか?
A:しょっちゅうある。すんなり出来ないことと闘う。(確かにおっしゃるとおりだな。常に完璧に役になりきってすんなり台詞を喋れたら凄いけど、それが出来ないからこそ、苦労するんだろうな。凄い人に見えるけど、こうした困難とも向き合って、こつこつ練習しているんだろうな。その努力を感じ取れるコメントで、さすが!と感動した。)

Q:戯曲の解釈に関して
演技している本公演の間は、一応戯曲に対して疑問は無いということにして演技している。そうでないと、お客さんに失礼だから。でも終わった後に、「あの台詞はもっと弱く言うべきだったんではないか」とかいろいろ考えが出てくる。(解釈が変わる理由は)自分が成長しているからなのか衰えているからなのか分からないが。

Q:なぜシェイクスピアかなのか?(吉田さんは昔からシェイクスピア劇をやっている)
A:いつも聞かれる質問なのに、そのたびにいつも詰まってしまう。
・世界が大きい。役者としての自分が試される作品だと思える。というのも、例えばオセローで言うと、オセローがデズデモーナを怒るまでは分かる。しかし、ここからデズデモーナを殺すというところまで行くのは、日常ではありえない。ここを自然に演技しないと不自然。自然に演じられるかどうか試されている。
・やるたびに微妙に変わる。ぜんぜん変わるというわけではないけど。(解釈が変わる理由は)自分が成長しているからなのか衰えているからなのか分からないが。(それが面白いというようなことをおっしゃっていた。)

【他】
・4時間もやるのは大変。しかも今度の土曜日には初めて一日二公演がある。8時間だよ。最後のほうは台詞が出なくて「ごめんなさい」といいながらやることになるかも(笑)
・階段のエピソード。(稽古初日に階段が登場したときには)あー(また)階段か。という風に驚かなくはなったけど。コリオレイナスのときもずっと階段の演技だったし。鍛えられる。
階段について。初めの内は服が階段に引っかかって、びりびり引っ張ったりしながらやっていた。今はもう大丈夫。
・オセローは前回のコリオレイナスのような群集劇ではない。コリオレイナスのときは群集が右から左へ左から右へという勢いの劇だった。
・体力は衰えてきている。声も出なくなっている。だから技術的な面でカバーする演技に切り替えたりする必要も感じる。
・暗い劇なんだけど、笑えるシーンもあって、そういう時にちゃんと笑ってくれる今日のお客さんは大人だったのではないかな。

自分の感想
閉幕直後で疲れているところなのにしっかりトークしてくださった。知的なイメージを感じた。自分の質問の際は、目をずっとそらさず答えてくれて感激。

オセロー稽古見学

2007-09-22 22:31:48 | 演劇
【導入】
本日、オセローの稽古見学に行ってきました。
稽古というのは、俳優にとっては産みの苦しみの場であり、
また失敗の場でもあり、
要するに恥ずかしいわけで、
イギリスなどでは外部に晒すことはないそうです。ありえないことだそうです。

しかし、我らが蜷川様とさいたま芸術劇場は寛大かつ先鋭的なので、
今までに、その稽古見学を9回もやっているようです。

で、今回わたくしめが行ってきたわけです。30人ぐらいしか参加できない貴重なイベントで、権利が当選したときは嬉しかったのです。
そして、今日行ってきて、ものすごく感動しました!一生の思い出です。

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【レポ】
一番印象に残った稽古のシーンとしては、
イアーゴーがオセロを焚きつけるために言う以下の台詞。
「貞操なんて目に見えないものです。失くした女に限って持ってるような振りをする。しかしハンカチとなると、、、」

ここですよここ。

(書いていて今思ったが、これは見学した自分が感動しただけでそれをいかに熱心に書いてもきっとつまらない自己満的なブログなんだろうなと思うけど、それでも書き続ける)

はじめ高橋さんは、将軍に忠実な旗手の役を演じたんだと思います。
丁寧に、諭すように、「貞操なんて」の部分を演じた。

しかし、蜷川さんは違う解釈を持っていた。
「そこはオセロを挑発する部分なんだから、もっと挑発的に言ってよ」

そこで、高橋さんは
ハッと鼻で笑うような調子で「貞操なんて」と演じなおした。

ちょっと早口すぎる、と蜷川さんの指示で、
次はすこしタメを置いてから「貞操なんて」を演じた。
その後も細かい修正が加わり、一つの演技が完成した。

こういう過程を間近で見れて感動したのよ!!
いつも見ている演劇はいわば完成品。
今日見れたのは、その製造工程。
今後舞台を見るときには、
舞台の製造工程まで想像しようと思う。
いやー今後の楽しみ方が増えた!!!!

ただ、稽古見学という銘ではありますが、稽古しているところを、邪魔しないように、こっそり見るのではなくて、
劇場の運営者から
「今日はこれから稽古見学です。蜷川さん、俳優の皆さん、スタッフの皆さん、よろしくお願いします」みたいな話があったりして、お客様扱いだったです。
十分すぎるほど楽しかったけど、あえて言うならその点がほんの少し残念だった。すずめの涙ほどの残念さですが 笑
実際蜷川さんも、「今日は少し手加減するよ。難しいダメ出しはしない」と宣言していたし。

それにしても俳優さんから蜷川さんに対する反対の意見表明とかがまったくなかったな。
演出家と俳優の関係ってそういう感じなのかな。
それとも、俳優さんたちが、蜷川さんの顔を立てるように、今日はおとなしかったのかな。もっと喧々諤々の、バトル稽古も見てみたかったかも。

【おまけ】
自分は高橋さんの熱烈なファンを自認していますが、なんとその高橋洋さんに会いました!!!
トイレに入って手をじゃぼじゃぼ洗っていたら、用を済ませた男性が隣の蛇口にやってきた。
なんと!高橋様ではないですか!
声にならぬ声を上げてぽかんとした自分に、高橋様は「ウース」と言ってくれました。有名人なので、素人に見つかった時の対応に慣れているんでしょうね。

自分は、何を言っていいか分からなかったので、とりあえず、「こんにちわ」とゴニョゴニョ言いましたが、
「ファンです!」とか「握手してください!」とか「サインください」とか言えませんでした。
だってさ、向こうにとって、自分は超赤の他人なわけで、自分としてはいきなり話しかけるのは不自然だと思ったんですよ。

あーでもせめて握手だけでもしておけばよかったなぁ。

なお、この手洗いは持っていったサンドイッチを食べる前に手を洗いに行ったときのエピソードですが、
食べ終わった後、口をゆすぎに同じトイレに行ったら、トイレのドアを開けた瞬間にまた高橋さんがいまして、驚きました。汗が一気に吹き出まして、とりあえず、そのままドアを閉めて退散しました。
少し時間を置いてから、再び入りましたら、ワイシャツ着たリーマン風の男がいました。

2度も会うなんて、嬉しいけど、なんか待ち伏せしていたストーカーっぽかったかなぁ。悪い印象とともに覚えられていたら嫌だなぁ、とウジウジ考えています。

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さぁ!次は千秋楽だ!前から3列目という素晴らしい席で観劇します。
興奮冷めやらないですが、とりあえず今日の書き込みはこれまで!

オセロー読んでます

2007-08-29 22:19:21 | 演劇
オセローを読んでる。面白い。面白い。面白い。

10月に高橋洋先生がイアゴーを演じるのが楽しみ。
しかも千秋楽なのよ。
人生初千秋楽。
何が起こるんだろうか。意外と普通なのだろうか?

なんかで読んだが、
イアゴー役は、シェイクスピア劇のなかでは
「ハムレット」のハムレット役に次いで二番目に台詞が多いらしい。

一層 高橋先生の演技が楽しみになる。

来月は忙しいから、当分日記は書かないだろう。

ではまた。