第43代紫組要領次第

開成高校第43代紫組要領次第係のホームページ。

オセロー読んでます

2007-08-29 22:19:21 | 演劇
オセローを読んでる。面白い。面白い。面白い。

10月に高橋洋先生がイアゴーを演じるのが楽しみ。
しかも千秋楽なのよ。
人生初千秋楽。
何が起こるんだろうか。意外と普通なのだろうか?

なんかで読んだが、
イアゴー役は、シェイクスピア劇のなかでは
「ハムレット」のハムレット役に次いで二番目に台詞が多いらしい。

一層 高橋先生の演技が楽しみになる。

来月は忙しいから、当分日記は書かないだろう。

ではまた。

「温暖化」という言葉について

2007-08-23 22:07:13 | Weblog
温暖化と言うが、自分としては「温室効果ガスによると思われる世界的異常気象」のほうがよい気がする。長いから以下「異常気象」と書く。

ニューヨークで8月の後半のある日の最高気温が15℃だったそうで、それは100年ぶりぐらいの、なんだか新記録みたいな低さだったそうだ。温度が低くなったんだから、これは温暖化ではない。異常気象である。洪水とかも世界中で昔より頻発しているらしい。ギリシャの山火事の原因は不明だが、もしかするとあれも異常気象による影響での乾燥が原因の一つかもしれない。
だから、「温暖化」ではなく、冒頭のように「異常気象」であると私は言いたいのよ。

そいでもってなんでこれが問題なのかといえば、今まで適応してきた環境が急激に変化した場合、生き延びるためには新しい環境に適応しないといけない。しかし、適応と言っても、環境の変化が早かったらそうは適応できない。現在の環境の変化の速度は、生態系が適応していくには、早すぎる変化である。だから適応できない。
適応できないととりあえず破滅するわけで、それが問題なのである。 人間も破滅するかもしれない。よく、社会の変化に適応できない会社は淘汰されるみたいな、ことが言われていますが、それと同様のことが人間社会や生態系に起こってしまうと、いわゆるカタストロフィ。

温度が上がったせいでこんな悪いことがあったよ、とか、温度が上がったおかげで寒い土地は住みやすくなったよ、とかそういう個別の事象を持ち出して、「温暖化反対!」とか「温暖化問題ないよ」とか議論するのは、私は好きではない。と今思いついた。環境とそれに適応しなければいけない生態系&人間という発想が大切なんじゃないかな。(でも、今後の日記で、私が「温暖化で暑くて疲れるよ。ホント温暖化いやだよな。」と、個別事象について記載いたとしても突っ込まないでね。)

Erendira感想

2007-08-22 12:44:31 | 演劇
昨日エレンディラという劇を見てきた。演出は蜷川幸雄さんです。僕が演劇を見に行くのは8割がた蜷川幸雄さん演出モノです。原作はノーベル文学賞のガルシア-マルケスという人らしい。知らないけど。

よかったぁだのつまらなかったよぉだの、そうゆう単純な感想を書いてもあまり読者の興味を引かないだろうから、幻想的な本作品を見て膨らんだ連想とかそういうことを書いてみよう。

話の概要を書かないと良く分からないだろうからまずそれから書こう。

1.概要
純真無垢な美しい年頃のエレンディラ(役者:美波)は、非道で白鯨の如く肥えたおばあちゃん(役者:嵯川哲郎)と一緒に暮らしている。健気におばあちゃんの世話をしていたエレンディラであるが、ある日火の不始末から家を燃やしてしまう。火事のせいで全財産を失ったおばあちゃんはエレンディラを娼婦にし、失った金を取り戻そうとする。エレンディラはたちまち砂漠の男たちを虜にする。エレンディラが春を提供するテントには男たちの長蛇の列が出来る。エレンディラ一行は砂漠をめぐり、人が集まるところを見つけてはテントを張ってサービスを提供する。こうした苦行が続く。

なんかめんどくさいな。ま、続ける。

いろいろあって、ウリセス(役者:中川、へただった)という男が出てきて、そいつとエレンディラが恋に落ちて、で、非道なおばあちゃんを殺して、逃げようとしたんだけど、なんだかよく分からないけど、エレンディラは一人で逃げてしまい、ウリセスは取り残される。

見たいなありがちな話ですよ。

ウリセスは年をとる。ぼろぼろの爺になっている。死にかけてはいたが、いろいろあって、エレンディラと再会する。再会したエレンディラも年をとっており、死にかけている。ちなみに、非道なおばあちゃんと同じ姿になっていた。

ラストのシーンで、エレンディラが言ったこと。年をとったエレンディラは娼婦館を経営していたそうだ。その娼婦館では歴代のナンバーワンの女はエレンディラという源氏名を名乗っていたらしい。

2.思ったこと
そんな話を聞いたら、あの非道なおばあちゃんも実は若いときはエレンディラという名前であったのではないかとか、エレンディラも年をとってからは、非道のおばあちゃんのようなことをやっていたのではないか、とか思った。作品の登場人物は、お互いがお互いにつながり続ける、輪廻的な背景を持っているのではないか。

おばあちゃんのせいでエレンディラの悲劇が生まれる。そのエレンディラも年をとったら「非道なおばあちゃん」になっていた。そして、、、とひたすら連続する、フラクタル構造。終わることのない無限の時間軸。過去と現在が共存する世界。

【結論のようなもの】
フラクタル構造を時間的に持っている劇。(なお省略したが、舞台装置の工夫がありまして、空間的にもフラクタル構造を感じました。)時間が無限にループしているという感覚も得た。時間が単純にまっすぐ進んでいるという常識から離れた、なにかこう浮遊した感覚を私は感じた。

(フラクタル、という言葉は最近知人のブログを通じて知った言葉だが、同じ構造が連続するもののことらしい。三角形iの各辺からニョキッと小さめの三角形iiが飛び出ていて、その三角形iiの各辺からまたさらに小さい三角形がiiiが飛び出していて、という風なそういう連続構造のこと。)

【他。思ったことなどの箇条書き】
ちなみに「非道なおばあちゃんの名前も実はエレンディラだったのではないか」という発想は、僕のものではありません。美波さんが稽古初日の前日に戯曲を書いた坂出氏にぶつけた質問だそうです。美波さんが舞台に真摯に取り組む姿勢をうかがい知れて嬉しかったです。余談ですが露わな裸体も見れて(>.<)ファンになってしまいました。美しかったです。

それに引き換え、主演の中川氏ははっきり言ってイマイチだった。若くて人気でキャーキャー言われているらしいが、演技力不足はいかんともしがたい。子役俳優がちょっとがんばってみた、みたいな演技力だったぞ。高橋洋さんが演じたらきっともっとずっといい作品に仕上がったに違いない。

なお、僕の中のMVPは圧倒的な存在感で舞台を引っ張ってくれた嵯川哲郎さんです。

それから國村隼さんの登場が短いだろぉ。語り手として登場するなら、はじめから登場してもらっても良かったのではないか。格好いいし、今年話題になった役者さんなのにもったいないなと思った。

エレンディラの日程は、当初の予定より延期されているし、おばあちゃん役が当初の予定の白石加代子さんから変更されたらしいし、結構ごたごたしているから、練習期間が短かったのかもしれないけど、全体的にちぐはぐな印象が否めなかった。第3幕が面白かったから不満は残らなかったけど、ちょっとがっかりでした。まぁ演出家が意図した「見世物的なごちゃごちゃ感」を、自分が「ちぐはぐな印象」と思っているだけかもしれませんが。

【細かいこと】
台詞で印象に残ったもの(正確に記憶しているかどうかは心許ないが):
「特別な人間がいるところに人が集まる。そして街が出来る。」
「海の上を歩く方法?信じることよ。鳥だって、自分が飛べることを疑い始めたら、飛べなくなるものよ。」
「絶望とはすべてを失うこと。ただの諦めとは違う。欲望の頂点に達したとき絶望は訪れる。」
「永遠なんてない。一瞬だけよ。」

演出で美しいと思ったもの:
エレンディラが修道院に保護されるとき、上から降ってきた布が大変美しくふわりと舞っていて、それに包まれていくエレンディラが絵的に最高の一瞬!!でした。

以上。

あーあ

2007-08-10 12:54:21 | Weblog
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京大報告。

京大の教授に話をしてきたのですが、
情報としては新しいものは無かったです。

「医学部を卒業して、医学部以外のことやりますってのは、
ものすごい説明を要するし、君の信頼にもかかわる問題になると思う。
ていうか信頼されにくいし、扱いにくいし、医学をしない医学部卒は使えない。

あまり確立されていない、進路を選んでもうまくいかないと思う。
外務省が採用しないのも、あまり先例がない経歴を持つ人を採用したくなかったからだろう。

医学部卒業は一生ついてまわるよ。」

という趣旨のことをオブラートに包んでおっしゃっていました。

今までの経験から、
自分の進路については
二通りの意見があって
「やりたいならやればいいじゃん」派

「何言ってんのかね、君は」派があって、
先生は後者に属するようです。

ただ、その先生は、自分の大学で僕が唯一信頼する先生が紹介してくれた先生なので、
そういう、信頼のおける人から、後者の意見が聞けたというのは、新しい経験で、
世の中の大半は自分に対して、厳しい見方をするんだろうなぁ、という実感を強く再認識できたので、
意見自体は新しくないけど、
ためになりました。

でもへこんだわー。

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先生の意見だと、
就職活動しても採用されなさそうですが、
でも一応NHK秋採用だけ受けてみます。

書く気がのりませんが、
エントリーシートの作文に落ち込んだ雰囲気が出ないようにがんばろうと思います。

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あ゛ー医学部卒業したらとりあえず自由になれる、みたいに思っていたけど、
卒業することによって、一層の縛りがきつくなるんですかねぇ。

医学部卒をどういかすか?

これについては考えてはいるんだけど、
なかなか結びつかない。

Letheの水の件

2007-08-05 16:29:04 | 演劇
(推敲途中だが、たぶん書き直さないだろうから、そのまま載せる。別の日記で書いたものの移植です。)

シェイクスピアの十二夜の戯曲を読んでいたら、
訳注の、豆知識的なところで、Letheという川の水についての知見を得た。カタカナならレーテーと読む感じ。

人は死ぬと、または、生まれ変わるとき、その川の水を飲まされるらしい。
すると、それまでの記憶が一切なくなるらしい。
そうすると、生まれ変わってもそれまでの記憶をまったく持たないまっさらな人間として、
生きられるわけだ。究極のやり直し。

これは興味深い説である。
物理的な肉体は死ぬと、
土の中で朽ちたり、儀式で燃やされたりするけど、
仮に精神とか魂とかが物理的身体とは別に存在するとすると、
ええと、、、ようは面白い。

今僕が持っている精神or魂は
実は昔っからある魂の、上書き上書きみたいな感じになるから。

こうした説は否定できない気がする。
それは人知を超えた領域の話だから。

でも開成の頭のいい人なら、
見事に論破してくれるかもしれないけど。

ちなみ
魂の上書き、という表現は
最近はまっている涼宮ハルヒシリーズの小説から
着想を得た。
というか、ぱくった。

でも、シェイクスピアとハルヒを組み合わせて日記を書いたオリジナルな点は評価できる。自画自賛。

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ついでに思い付きを書いておくと、
デジャヴも
Letheの水によって消しきれなかった、前世の記憶なんじゃないですかね。

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Letheについては下にあるので興味がある人はどうぞ。

http://en.wikipedia.org/wiki/Lethe