6月3日の草加市議会9月定例会で国民健康保険について質問し、国保会計の黒字化により、国保税の値上げ計画(赤字削減・解消計画)が白紙・撤回されたことを確認しました!
■今後4回の値上げが全て白紙に
令和2年度の草加市国民健康保険は、コロナ禍にもかかわらず「赤字削減・解消計画」にもとづき約1億5千万円もの値上げが実施されました。ところが決算は約8億円の黒字。しかも、法定外繰入金はゼロ円です。あくまでも結果論ですが、値上げをする必要すらありませんでした。
私たち市民共同議員団は、法定外繰入金なしで黒字化した状況から、「赤字削減・解消計画は解消した段階にある」「必要な負担軽減策とあわせて、長期的な視点を持ちながらも状況を踏まえて計画を撤回・再検討せよ」と求めてきました。その後の動向について議会で質問しました。
草加市健康福祉部長によると、埼玉県と意見交換した結果、「草加市の国保は令和2年度決算で黒字となったことから、赤字削減・解消計画に基づく赤字も解消となっており、現段階で草加市の同計画は終了となっている」ことを県から確認したとのことです。
令和10年度までに値上げがあと4回(各1億4千万円規模)も繰り返される計画でしたが、すべて白紙になりました!
■市民生活への影響なども踏まえた慎重な対応を
ただし、埼玉県からは「今後、決算において赤字が生じ、赤字が生じた翌々年度までに予算ベースで赤字解消が見込まれない場合は、赤字削減・解消計画の作成が再度必要になる」との見解も示されたとのことです。この点、注視していきます。
今後、令和9年度に想定されている県の標準税率の統一などの動向も気がかりです。しかし、現段階では不透明なことが多く、国保の都道府県化の際もそうでしたが、制度設計の議論が二転三転していくことも想定されます。拙速に値上げなどを判断するのではなく、国保が黒字化している現状や、物価高騰や新型コロナによる市民生活への影響なども踏まえて慎重に対応していくよう浅井市長に求めました。
質問に対し浅井市長は、「保険税の見直しは被保険者のみなさまの生活にも大きな影響を及ぼすことが想定されます」との認識を示したうえで、「国保制度の財政状況や新型コロナウイルス感染症の拡大などの社会状況、さらには埼玉県や他自治体の動向なども十分に勘案しながら、検討しなければならないと考えている」と答弁しました。