のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

スケール号の冒険26

2008-06-18 | 童話 スケール号の冒険(第3話)

「スケール号のシールドが破られます。」ぴょんたが叫んだ。
「シールドのエネルギーを一杯に上げろ。」
「もうこれ以上無理でヤす!」もこりんが悲鳴を上げた。
バリバリバリと大きな音がしたかと思うと、艦内の至るところから爆発音と火花が発生した。もうもうと煙が立ち込めた。
「艦長、シールドが破られたでヤす。」もこりんがよろよろと立ち上がった。
「ばかやろう、何をしているんだ、エネルギーを上げろと言っただろう。こののろま。」艦長がどなった。
「何を言うんでヤすか。艦長の命令が遅すぎたんでヤすよ。」もこりんが言い返した。
「何だと。だれに向かって言ってるんだ。」艦長はかんかんになって怒った。
「おい、もこりん、艦長に向かってなんて口のきき方するんだス。お前はチンチクリンのバカやろうだスな。」
「お前の方こそ大バカやろうでヤす。この大ぐらいの居眠りちゃんちゃこ。」
「こらっ、こんな時にケンカをするばかがあるか。いいかげんにするんだ。このバカやろう、お前のかーちゃんでべそ。」博士はケンカを止めようとしたのに、余計にみんなの腹を立てさせた。
「ちくしょう、ちくしょう、みんなおおバカやろうだ。アホバカりんりん、アホバカりんりん、アホバカりんりん」ぴょんたはもう何を言っているのか分からないほど腹を立てている。
スケール号の中は大ゲンカになった。
スケール号を捕まえた黒い手はさらに大きなかたまりに成長して、巨大な黒ネズミに変身した。
「ワッハッハ、もっとケンカをするがいいチュウ。もっともっとお互いに憎しみをむき出しにするのだチュウ。」
巨大な黒ネズミはさらに強いエネルギーをスケール号に向かって発射した。
「みんなここで死ぬのだチュウ。」
スケール号の中では、お互いに怒りをぶつけあって、まさに取っ組み合いが始まった。もこりんはツルハシを振り上げ、ぐうすかはまくらを投げ付けた。
「やめなさい!」ムカエルが叫んだ。
「あなたがたは愛を忘れたのですか!」


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