
「ピピちゃん。」ぴょんたがものかげでそっと呼びかけた。
「だれだね、なつかしい名前を呼ぶのは。不思議だね、もうすっかり忘れていたけれど、私にもそう呼ばれていたころがあったわね。だれだか分からないけれど、もう一度私の名を呼んでおくれ。」
「ピピちゃん。」ぴょんたがもう一度呼んで、おばあさんの前に顔を出した。
「あら、あなただったの。なんだかなつかしい気がするわ。昔どこかで会ったかしら。」おばあさんは、ほうきの手を止めて言った。
「そう、遊園地でね、ほら、みんなと。」ぴょんたが言うと、もこりんもぐうすかも、艦長も出て来た。
「おやまあ、今日はまた、たくさんのお友達が来るんだこと。そうだ、おやつがあるからみんなで食べていらっしゃい。」おばあさんは手作りのケーキをみんなに分けてくれた。それはそれはほっぺたが落ちそうなほどおいしいケーキだった。


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