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複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

般若心経を読み解く?(五次元的解釈)13 私の体験

2020-08-29 | 般若心経を読み解く(五次元)

今回の旅の入り口となった風景(再び)

 

なぜプラス思考が素晴らしいのか。

今回、般若心経を巡った心の旅で私が得た最大のことは人生においてプラス思考がなぜいいのかということと、プラス思考とは何なのかということが分かったことです。あくまで私レベルでありますが、この理解はおそらく自分を苦悩から解放する力となるだろうと思えるのです。

出来ればご自分の心を

意識しながら読んでみてください。

苦悩とは、心の中に起こってくる解決不能の感情です。それをあげつらえれば千差万別きりがありませんが、様々な条件の中で思いが遂げられないで抱えてしまう辛い感情だと思います。

ではなぜ苦悩が生まれるのかといえば、心に解決不能の想いを抱くからでしょう。

しかしその想いは本当に必要なものなのか。立ち止まって考えてみることも大事ですね。

般若心経は、それは欲から生まれたこだわりだと言います。

たとえば「人から良く思われたい」という欲を例にとりましょう。

するとこの欲は、常に自分自身を観察しはじめます。

「お前は人から良く思われているのか」と、真面目な人ほど考えてしまいますね。

しかしそんな想いは量子力学が実証した通り、まさにその自問自体が、素直な自分の心の流れを変えてしまっているのです。つまり欲が苦に変るのはこの時点であったということなのです。ここに、苦の生まれる原因、あるいは苦の生まれる構造があったのです。

でもここで「反省はいけないのか」とは考えないでください。それはレベルの違う話になります。

般若心経では、それを罣礙(けいげ)と呼び、それが恐怖を煽り立て、本末転倒した幻想を生み出す。すなわち苦の根本原因だというのです。

この二つの考え方が交差する地点に意識を向けると、面白いことが分かります。

まず「苦とは欲から始まる」ということは誰でもなんとなく分かっていることですが、

「欲」が生まれると、自分は欲を満たしているか否かを問い始めます。否応なく「自分を観察」しなければならなくなるのです。ところが自分を観察するということは、心という素粒子レベルのエネルギーを使う訳ですから、その観察自体が自然な心の流れを変えてしまうのです。その時点で心は歪みます。

これがスケート選手だったらよく分かるでしょう。己を観察しながら演技をすることは最悪ですね。ベストの演技は自分を忘れたときに実現する。スケートに限らず、この原理はすべてに当てはまるのです。

自分観察の結果、「良し」「悪し」が分かりますね。

苦はこの時の「悪い」という判断で生まれるのですが、それがマイナス思考となるわけです。

マイナス思考とは、自分を否定する思考です。なぜなら今見てきたとおり、自分はダメだという観察結果から生まれた思考だからです。自己否定が思考の原動力となったものがマイナス思考なのですね。

プラス思考というのはその真逆にあるのですが、このプラス思考の意味するものは何なのかを理解することで、私達は自分の心のレベルを上げることが出来るのです。

それはプラス思考を言葉としてとらえているレベルから、プラス思考そのものになり切るレベルへ昇華してい行く境地です。

つまり般若心経で語られる菩薩から仏に至るようなものです。

まず低いレベルでのプラス思考は、マイナス思考と表裏一体となった思考です。つまり自分観察の結果の「良し」をベースにした思考に他なりません。

このプラス思考は、自己観察の結果得られたものですから、先に触れたように、その観察自体が自分の心を歪めている。その歪んだ自分がたまたま「良し」であっただけであって、その評価が下がればそれに応じてプラス思考は消えて行くでしょう。達成したと喜んでも、次の日には滑り落ちている。そんな体験は限りなくありました。

そこには自分の中で「良し」の部分だけを取り出そうとしている欲が厳然としてあったのです。低次元のプラス思考と言うほかはありません。

量子力学はその心の仕組みをミクロの量子レベルで解き明かしました。そして般若心経は、その心の仕組みを救いに変える力にしているのが分かるのです。

それが

依 般若波羅蜜多故 心無罣礙 無罣礙故 無有恐怖 遠離一切顛倒夢想

です。

要は自己観察をするなと言っているのですね。

自己観察をしないということは、心にこだわりを持たないこと。つまり流れている自分の心を完全に受け入れるということです。自分に注文を付けない。すると観察する必要もなくなる。

自分を評価することなく受け入れるということは、究極のプラス思考です。自分の今を全て「良し」と思う。自分のからだをつくっている素粒子一粒に至るまで「良し」と考えること。このプラス思考に至れば、もはやプラスマイナスの区別もなくなります。全一の存在と完全に同化する意識が至福を味わい続ける。

それがプラス思考の意味だと理解できるのです。

自分にマイナス面など存在しない。

それは真実なのです。あなたは苦しむ必要はない。あなたはあなたのままでいいのです。これがプラス思考で得られる永遠の喜びとなるでしょう。

 

しかし一方低いプラス思考は無用な慢心を呼んで、簡単にマイナス思考に陥っていきます。多くの人々の迷いのフィールドがここにあるのです。

般若心経の意味はまさにここにあると言っていいでしょう。

「般若波羅蜜多」が次元の低いプラス思考に迷う者に救いを差し伸べているのです。

救いと言っても、それは何かを与えてくれるというのではない。己の心次第だという訳です。要は「彼岸に至る智慧・意志」だというのですね。

救いは「得る」のではなく。「至ろうとする意志」なのだと、般若心経は繰り返し表明しているのです。

つまりこういうことです。

苦悩が生まれますね。それは苦しい。心はその苦しさから逃れたい。苦しみから解放されたいと願いますね。

この時、般若波羅蜜多は、その苦悩はお前自身が作りだしている妄想なのだという智慧を授けてくれる。妄想から逃げないで正体を見極めなさい。妄想の正体を見極めたら、その苦しみは消える。進もうとする意志だけがあなたを救うのだよと。

これは宗教の枠組みから外れた人の心の現実だと思うのです。

 

プラス思考の正体とは、宇宙そのものだということです。

般若心経はその宇宙を心に描きだしてくれるのです。

 

 

 

(以下参考記事)

 

(現在連載中 量子力学を考える)

般若心経を読み解く?(五次元的解釈)12 量子力学との合流4

般若心経を読み解く?(五次元的解釈)11 量子力学との合流3

般若心経を読み解く?(五次元的解釈)10 量子力学との合流2

般若心経を読み解く?(五次元的解釈)9 量子力学との合流1

(般若心経をどう理解するか)

般若心経を読み解く?(五次元的解釈)1

般若心経を読み解く?(五次元的解釈)2

般若心経を読み解く?(五次元的解釈)3

般若心経を読み解く?(五次元的解釈)4

般若心経を読み解く? (五次元的解釈)5

般若心経を読み解く?  五次元的解釈)6

般若心経を読み解く? (五次元的解釈)7 一部加筆

般若心経を読み解く?   (五次元的解釈)8 追補

(以下は数回分をまとめた長文です)

凡人の語る宇宙論(アインシュタイン讃歌E=mc2)1

凡人の語る宇宙論( アインシュタイン讃歌E=mc2)2

 

 

 

 


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2 コメント

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Unknown (桂蓮)
2020-09-04 23:30:34
中村天風さんは
プラス思考的な考え方を、積極的な態度
マイナス思考的な考え方を、消極的な態度だと定義してました。

私は、プラス或いはマイナスという言葉は
損得勘定を連想されるから
あまり使いたくないのもあって
言葉が放つ感覚に結構、敏感です。

メリット、デメリットとかの言葉も
そんな感じがするのです。

経済性に基づいた言葉のような、
まあ、本当はそうでないのに
今まで、一般的に
経済的に、高効率的に
使われてしまってますよね。

私のような、言葉に敏感型もいるので、
プラス思考(積極的)など、補足があると
読むのに、抵抗がないかもです。

>出来ればご自分の心を
意識しながら読んでみてください。<
上記の本文引用は
人によっては
上目目線でことを言っている感じにも取られるので、
せっかくの洞察力に富んだ記事が、印象に残らない恐れがあるかもです。

内容はインスピレーションに富んでいるのに、
言葉が内容に比べて、釣り合わない感があります。

ちょっと、批判的なコメントになって申し訳ないのですが、
より多くの人がのしてんてんさんのブログを読んで欲しいから、無礼ながら書いておきます。

返信する
桂蓮様 (のしてんてん)
2020-09-05 19:33:17
貴重なアドバイスありがとうございます。

中村天風という人を知りませんでした。
すごい経歴をお持ちの方だったのですね。

プラス思考なんですけれど、一般的に使われていて分かりやすいかなと言う思いと、原子のプラス・マイナスのイメージもあって使った(過去に何度も使ったこともあります)のですが、確かに損得勘定にも使われますよね。

私にはその損得勘定の意識は全くありませんでしたが、そう受け取る人もいるということは意識しないといけませんね。

ありがとうございました。

「出来ればご自分の心を
意識しながら読んでみてください。」

という私の一文ですが、言い訳しますと、こういう文書は案外客観的に読まれてしまうという私の想いがあったのです。出来れば読者様自身の心のつながりを意識して読んでいただけたら、具体的な体験として何か感じて頂けるかなという思いだったのです。

しかし、上から目線は私の一番嫌なスタイルですし低俗ですね。私の追求する論理上にはありえないことですので、それがそのように受け取られるのであれば、言葉の問題として深く考えてみたいと思います。

難しいのは、私の探求する問題は、己の心を意識しないと意味がありませんので、それを伝える言葉ですね。

何かアドバイスがあれば、嬉しいです。

体験談でも歓迎で^す^

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