きつねの戯言

銀狐です。不定期で趣味の小説・楽描きイラストなど描いています。日常垢「次郎丸かなみの有味湿潤な日常生活」ではエッセイも。

2月2日(日)のつぶやき

2014-02-03 01:48:05 | 日記

【定期】日付変わったね。今日が素敵な日になりますように。


メイキングギャラリーに挿絵の解説だけ入れた。明日本文の解説入れながら見直しするけど今で10000字越えてるから分割した方が良くないか?コピペで新しいページに切り貼りして分けたらどうや?


#松岡凛生誕祭2014
Happy Birthday,凛!!
公式サイトの"Thank you."…
あれ、ヤバかったね←
流石!www
とにかく、おめでとうっ!! pic.twitter.com/QtP1sW7lvF


【定期】今日も元気で行ってらっしゃい。気を付けてね。


【定期】古来傾城の美女に化けるという金眼白毛の九尾の妖狐。その女狐は今齢一万歳を超えたただの古狐。人見知りの狐は薬師を生業として世界の片隅でひっそりと生きている。構ってくれたら懐きます。ほぼ100%フォロバしますが反応遅いかも知れません。


【定期】若い男性の身体の造形ってどうしてこうも美しいのだろう。溜息が漏れるくらい綺麗だと思う。(イケメン限定)という変態大人腐女子。人見知りでコミュ障ですが仲良くして下さい。タメOK。個別リプ出来ないことが多いですがほぼ100%フォロバします。


【定期】ブログ「銀狐の時空城迷宮」bloggoo.ne.jp/nonchromatic/ ほぼ挿絵つき自作ライトノベルと落描きイラストギャラリー他不定期連載中。どうぞよしなに~。m(_ _)m


冷食のミックスベジタブルに虫入っててワロタ pic.twitter.com/kkhIJvVNhr


【定期】ブログで自作小説不定期連載中。たまに落描きギャラリーも載せてます。妄想癖のある変態です。フォローされたらほぼ100%フォロバしますがなかなか個々のリプ出来なくて失礼しています。こんな奴でも許してくれる優しいフォロワーさんたちありがとう。


齢一万歳を超える金眼白毛の九尾の妖狐。世を忍ぶ仮の姿は薬師。異世界への旅へと誘う時空城の案内人・銀狐。中二病を拗らした妄想癖のある妖が嫌いではないと言って下さる方はどうか仲良くしてやって下さい。…という定期。


さらさらと風に揺れるストレートの少し長い前髪の間から覗く切れ長つり目。色白短身痩躯の君の華奢な前腕、綺麗な指先。あぁ、君は何て美しいのだろう。いつまでも君だけを見つめていたい…という定期。


オカンんんんんんん!!!またかよ!!もうなんなんだよ!!! pic.twitter.com/6pVKMxMc20


メイキングギャラリーの解説文草稿入力オワタ。とりま晩飯の支度せにゃ。


【各星座の性格】
牡羊座=当たって砕けろの精神の持ち主
牡牛座=慎重派
双子座=社交上手
蟹座=感受性豊か
獅子座=誇り高き人
乙女座=寂しがり屋
天秤座=平穏と調和
蠍座=秘められた激しさ
射手座=楽観主義
山羊座=リアリスト
水瓶座=オープンマインド
魚座=ロマンチスト


【定期】妖狐の森から来ました銀狐といいます。動物みたいな名前ですが、一応人間です。よろしくお願いします。


だれでも簡単!Twitter自動つぶやき設定ができるサイト!AutoTweet(オートツイート)! autotweety.net 定期的につぶやくbotやURLの宣伝にも使えます! 549819892


お気に入りのコップ割れたん…バチが当たったかな~((((;゜Д゜)))いや手が当たったんですけども


なんて笑い事ちゃうねん。最近マジヤバい…(;・∀・)祟られてるとしか思えん。やっぱ地獄行きだな、きつねさん。


【定期】年上年下関係なくタメでOK。人見知りですが仲良くしてくれたら懐きます。フォローされたらほぼ100%フォロバしますが個別のリプはなかなか出来ないかも知れません。夜行性なので反応遅いかも知れませんがご容赦願います。


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銀狐通信

2014-02-03 00:35:35 | 日記
時空城へようこそ。

この迷宮の案内人・銀狐です。

先日投稿済みの不定期連載小説「Killer Queen」のあとがき解説及びメイキングギャラリー完成・投稿させて頂きました。

今回の作品は17章46000字超の長編でしたのでメイキングギャラリーだけでも17000字を超えました。

何章かずつに小分けして投稿しようかと思っていたのですが、週末一杯かかって一気呵成に仕上げてしまいました。

現実世界の野暮用も山積していますので週明けからはそちらもぼちぼちと片して行かねばなりません。

次回作のヒントもいくつかメモしたりはしていましたが、全く別のネタも割り込んで来て、あわよくばそれらを合体できないかなどと考えていたら更に複数の別のネタも絡んできました。

このままうまくブレンドできるかどうかはわかりませんが、試行錯誤してみる価値はありそうです。

さっそくキーワードはメモしましたので暇を見てゆっくり組み立てててみようと思います。

一時期はもう小説は書けないのではないかと思ったこともありましたが、こうしてまた長編を書きあげることが出来ました。

波はあっても「書きたい」と思う気持ちがある限り書き続けていこうと思います。

少しばかりの休息を頂いたのち鋭意創作活動に勤しみたいと思いますので今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

よろしければまた時空城へお越し下さい。

あなたを摩訶不思議な異世界の旅へとご案内致します。

またのお越しを心よりお待ち申し上げております。
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「Killer Queen」メイキングギャラリー

2014-02-03 00:14:51 | 日記
「Killer Queen」メイキングギャラリー
 挿絵のラフスケッチ→線画→彩色して完成した挿絵を並べて、挿絵と本文に関する解説を書いてみました。

☆は作画上の工夫点や書きこまれた文字の意味など挿絵に関する解説です。

◇は物語本文に関するコメントです。資料からヒントを得たり参考にした点や登場人物の心理分析などを中心に解説しています。

1 序


☆KILLA(綺羅)
 ラフでは十字形のような仮のTATOOだったものが炎と氷の属性を表すものに変わりました。
同時に炎のイメージの金のピアス、氷のイメージの銀のピアスも付け加えました。
服装はラフでは未定でしたが光沢のある黒のタイトなドレスでデコルテが顕なところだけは決めていたので某有名ロールプレイングゲームからヒントを得て首周りのファーとストールを付け足しました。
画力が乏しくて表現するだけの技量がありませんがドレスはビロード調のシルクでストールはオーガンジーのような素材を想定しています。
黒のマニキュアをした長い爪を見せたくてこのようなポーズを付けました。

2 出会いと別れ


☆HELD HEILAND(ヘルト=ハイラント)
 ラフより引きで全身像に近い感じになりました。
綺羅は魔女らしく、ヘルトは勇者らしくをコンセプトにしていたので、綺羅のドレスはラフよりもタイトに、ヘルトは腕まくりをしてブーツを履いた姿に。
武器は苦手なのですがラフよりは多少サーベルらしくしたつもりです。
ヘルトのイメージカラーは雷電と同じ黄と青なので上下とも寒色系のコスチュームに。
出会いが森の中なので背景は緑系にしました。
緑はヘルトのアンダーウエアにも使いましたがヘルトと雷電のサブのイメージカラーとして用いています。

◇魔女・綺羅と勇者・ヘルトの出会いの場面。魔女界を追われた綺羅がヘルトに契約を持ちかけ彼の「人間が皆安心して暮らせる国を作りたい」という夢を叶えると約束します。その見返りに綺羅が何を望んだのかははっきりとは語られていませんが、彼女が自分の夢を実現するために彼が必要だから同志として共に戦う、とだけ語ります。その夢とは何だったのかが後に明らかになってきます。そしてその後結ばれて三つ子が生まれたのになぜ二人が別れることになったかも。
最初は綺羅は魔女界への復讐を願い、魔女界を含む他の種族との戦いを続けるヘルトに白羽の矢を立てたのですが、綺羅自身気づいていなかったのかも知れませんが「気に入った」というのは一種の「恋愛感情」だったのかも知れません。本来魔女は人間の男を次世代の魔女を生むための道具としか認識していないものなのですが、家庭に恵まれず愛情飢餓状態の彼女は強くて優しいヘルトに魅かれていたのかもしれません。
ただ、彼女の「恋愛感情」は人間とは違うので後になってヘルトとの間にすれ違いを生み、結果的に別れることになったのだと思います。


3 魔導研究所


☆GUREN SHIKON(紅蓮 紫紺)
 ラフでは顔のアップのみで服装は未定でした。
魔導研究所の研修生ということで白衣を着させましたが、アンダーのシャツ、抱えているバインダーだけでなく白衣のしわや影、背景まで紅蓮はピンク~赤系・紫紺は青~紫系にしています。
二人共ラフよりは少し表情が幼く可愛くなった感じです。
紫紺はたぶんよくPCやモバイルを使う人だと思うので眼鏡のレンズはブルーライトカットのコーティングが施されています。
ラフの四角いフレームより少し柔らかい印象のオーバル(楕円形)フレームにしました。

◇双生児の登場シーンであると共に、国を支える重要な「魔導エネルギー」について語られます。その怪しげなエネルギーについての詳細は不明ながら恩恵を受けられるのは都会だけで、田舎の町は過疎化しており、女王の政策に不満を持つ者もいるという社会情勢が語られます。
魔導エネルギーの供給源や研究所については重大な機密とされていますが、それは非人道的な(疑似)魔法によって他者の生命エネルギーを奪取することによって成り立っているシステムであることが後に明かされます。


4 魔女の愛し子


☆RAIDEN(雷電)
 ラフは全体的に下過ぎたので全体像が見えるように上にスライドさせました。
ラフよりは少し表情が大人びた感じです。
ストールを見せることで雷電がキスしているのが綺羅の手であることがよりわかりやすくなったと思います。
雷電は黒づくめの装束ですが影の色はプルシアンブルー・インディゴ・パープルの三色を使い分けて、白いシャツのしわや影は緑にしています。
緑は黄と青に次ぐ雷電のサブイメージカラーです。
充分に表現しきれてはいませんがコートと手袋はレザー、ネクタイはシルク、ハットとスラックスはウールのような素材だと思っています。

◇雷電の登場シーンです。雷電はまるで人形のような空虚な青年で母の意のままに操られている存在だとわかります。綺羅の雷電に対する艶めかしい言動はとても血の繋がった実の息子に対するものとは思えませんが、彼女は魔女なので人間とは全く感覚が違うのかも知れません。それを何とも思わない雷電の反応も尋常ではありませんが、その謎は後に解き明かされます。雷電は綺羅によって軟禁された状態で母親の都合のいいように調教されてきて母親以外の世界を知りません。体は成人男性で高度な暗殺技術なども身につけてはいますが心は至って幼く空虚です。物語が進むにつれて再会した双生児の影響で心のない人形から少しずつ人間らしい感情を持ち始めるようになります。


5 邂逅


☆ASSASSIN(暗殺者)
 横向きの雷電の背景はイメージカラーの黄色。
アサシン(暗殺者)ということで朱赤の血痕のような模様を描いています。
これもラフは下過ぎたので少し上にスライドさせています。
微妙ですが肘の曲げ方が少し窮屈な感じだったのでポケット位置を下げてゆったりさせました。

◇双生児が研修中にキーアイテムとなる「魔導カプセル」(実物)を眼にして不審に思うシーンから始まります。感覚が鋭敏な紫紺はカプセルから幽かな血の臭いを感じます。二人が講義中に見本として模型(ダミー)のカプセルを手にするシーンが後から出てきますが、実際にエネルギーが充填されたカプセルというものは中に何者かの生命が封入されていると言うことであり、前章の雷電の暗殺シーンにあるように普通は即死しない程度にダメージを与えて弱らせたターゲットに対して魔導カプセルを使用するので、再利用を繰り返したカプセルには血の臭いが染みついているであろうと思われます。
そして双生児と雷電の邂逅シーン。雷電が15年間軟禁されていた真実をまだ知らないにもかかわらず紫紺は「母のことだから彼を籠の鳥にしていたんだろうとは思っていた」と言います。8章の挿絵の「鳥籠」の文字はここから来ています。次章の回想シーン(幼少期の記憶)を読めばなぜ紫紺がそう思ったのかが理解できます。

6 約束


☆TRIPLETS(三つ子)
 ラフでは少し三人のバランスが崩れていたのでそれを揃え、年齢的にも5歳にしては幼すぎたので少し頭身を上げました。
それぞれのイメージカラーの洋服を着させると必然的に背景は緑系になりました。
文字もトリコロールのように上下に三分割して塗り分けました。
それぞれの性格が現れるようなポージングにしたつもりです。

◇双生児の回想シーン。母・綺羅が雷電だけを如何に溺愛・偏愛していたかというエピソードが語られます。創作のきっかけになった「この子は私と同じように○○が好きなはず」というキーワードが使われているのがここです。
魔女にとっては生肉は常食なのでしょうが、優しい性格の雷電は獣肉や魚介が苦手です。生きて動いていたものの死肉だと思うと気持ち悪いとまで言っています。しかし綺羅は(あるいは確信犯的に)それを全く認めず、雷電を庇おうとする双生児を叱りつけて雷電に生肉の完食を強います。綺羅はまるで赤子にするように口移しで強引に雷電に食べさせますが、雷電は必死で耐え、さらに綺羅に問われて美味しかったと答えさえします。そんな綺羅のやり方に双生児はぞっとするのですが、幼い彼らにはこの時はまだ事情がよく呑み込めず漠然と恐怖や不安を感じます。しかも雷電は綺羅に一切逆らわないどころか「かあさまに笑って欲しい」と言います。僅か5歳にしてこの時既にいい子にしていたら喜んでくれるから、という典型的なAC(アダルトチルドレン)になってしまっているのがわかります。
そして双生児が王宮を去る時に三人で交わした「約束」のシーン。物語の重要な伏線の一つです。
雷電が軟禁中もずっとこの日の思い出を心の支えにして寂しさに耐えていたからこそ二人と再会した雷電は母の操り人形から血の通った雷電自身を取り戻せたのだと思います。


7 秘密


☆Magic Laboratory(魔導研究所)
 ラフでは双生児が顔を見合わせて囁き合う様子でしたが雷電を見た瞬間の驚いた表情に変えました。
単純にびっくりしている紅蓮に対して、何事かを感じ取り少し眉をひそめる紫紺。
二人の性格の違いが出ていると思います。
背景はそれぞれのイメージカラーになっています。
三人が出会った場所の「魔導研究所」の文字を入れました。

◇雷電が自分たちに気づいていたことと所長の対応の不自然さから双生児が独自の暗号を使って監視された寮の中で会話をします。全て10文字の言葉をカナにしてカードを並べます。一卵性双生児ならではの共有感覚で意味が通じて暗号での会話が成立しています。二人は外見上は変なカードゲームをしていてルールは良くわからないが勝ったり負けたりしているのだと監視者に思わせるような演技をしています。


8 接吻


☆Birdcage(鳥籠)
 ラフは顔だけでしたが頭から首、肩あたりまで画面に描きこみました。
綺羅のTATOOやピアスもアップになるので細部までしっかり描きました。
綺羅のサブイメージカラーである赤紫を主としてグラデーションを付けた背景になっています。
紫紺が台詞の中で綺羅が王宮の一角に雷電を閉じ込めたことを鳥籠に例えていたことから「鳥籠」の文字を入れました。

◇王宮に戻った雷電への報償として幼児のように褒め甘えさせていた綺羅が突然雷電にキスをします。息子相手のキス自体異様ですが、見た目は少女の綺羅と成人男性の雷電のそういう姿は更に異様です。綺羅にとっては雷電へのキスはある意味元夫ヘルトに対するキスの代償行為であり、更に雷電にとって最大のトラウマである口移しの記憶を確信犯的に利用しているのかも知れません。雷電が脅えるのを承知の上でキスを仕掛け雷電が命令に逆らわないように巧みに誘導します。そして最後に「例え標的が親兄弟であっても」と漏らします。雷電は本当に母親の真意がわからなかったのでしょうが、綺羅はこの時既に元夫と双生児を亡き者にしようと企んでいたのだと思います。

9 暴走と反乱


☆GENRERAL QUEEN(将軍 女王)
 2章の過去編の青年期には長髪であったヘルトは短髪になっています。
コスチュームも青系は同じですがデザインは将軍の軍服らしいものに。
華奢だったヘルトも大人になって体格もがっちりしました。
ラフでは少し年齢を上げ過ぎたので5歳児の父らしい年齢に見えるよう少し若返らせた感じです。
ポーズで二人の意見が食い違って言い争う様子を表しています。
二人のサブイメージカラー金と銀で「将軍 女王」という文字を入れました。
今回に限って線画の段階で画像を保存しないまま彩色してしまったので画像がありません。

◇綺羅とヘルトの過去編。いろいろな謎が解き明かされて行きます。綺羅の生い立ち。彼女の不幸は本来持つべきではない力を持って生まれて来たことでした。魔女としての資質の継承のためにのみ母というより師として女児を生み育てる魔女界には家庭の温かみというものはありません。実母に殺されかけて逆に殺した綺羅は母の愛も家族の情も知らないので三つ子の母親になっても母親らしい愛情を持てません。
某有名アニメの人格移植マザーコンピューターよろしく、彼女の中に3人の綺羅がいるとしたら、女王・魔女としての綺羅。妻・母としての綺羅。女性としての綺羅。ということになるでしょうか。女性として情熱的にヘルトを愛し愛されたい綺羅に対してヘルトは妻・母である綺羅を求めます。しかし綺羅にはそれは受け入れられません。女性である自分を否定され、妻・母である自分を拒んだ彼女に残ったのは女王・魔女としての自分のみ。綺羅には魔導エネルギー政策を推し進めることで女王として君臨し続ける道しか残されていませんでした。それでも捨てがたい女性の部分がヘルトを求め、彼の身代わりの雷電にその情念の矛先が向けられることになるのです。
魔導エネルギーの正体が生命エネルギーであり、綺羅は個体から生命エネルギーを抜き取る禁断の魔法を使う魔女であることから綺羅は魔女界への復讐とエネルギー確保の一石二鳥を狙い最初にヘルトと契約した時に口にした自分の望みを叶えることに成功しましたが、更なるエネルギーを得んがために非道な侵略や自然破壊まで行うようになりヘルトと衝突します。
頑なに女王として突き進むしかない綺羅と非道な政策を行う女王でありつづけるよりもく妻・母として生きて欲しいヘルトとはわかりあえるはずもありませんでした。何故なら綺羅が本当に望んだのはそのどちらでもなく一人の女として情熱的にヘルトを愛し愛されたいという思いだったのですから。二人共不器用で自分の本心を表現することも相手の真意を汲み取ることも出来ず、仮にそれを知っても自分を曲げて相手に合せることは出来なかったでしょう。
更に最終章で語られる驚愕の真実。何故綺羅が雷電だけを溺愛・偏愛したかの真の意味。つまりは魔導士としての資質の有無。彼女にとっては個々の息子との相性の問題ではなくもっと本質的な意味があってのことでした。恐らくヘルトが危惧したように綺羅の手元に息子たちを残せば綺羅は確実に双生児を殺してしまっていたはずです。

10 すれ違う愛の形


☆be loved dearest son RAIDEN(最愛の息子 愛し子 雷電)
 二人の両手の位置などが微妙にラフとは変わっています。母の膝にしがみついたまま転寝(うたたね)する雷電と雷電の髪を撫でる綺羅。
ラフでは省略していたベッドやカーペットを描きこみ、本文に書かれたように月光に照らされて雷電の金髪が輝く様子やシーツやカーペットの素材の質感の表現に苦心しました。
ベッドの綺羅はいつものドレスではなく夜着を着ています。

◇前章の内容を現在の綺羅の立場で見た感じです。別れた後のヘルトが取った行動に理解を示します。不器用なヘルトの妻子への愛情は十分わかっているし綺羅自身今もってヘルトを愛していることに変わりはありません。雷電を通してヘルトを愛しいと感じてさえいます。

11 それぞれの15年


☆TWINS extra(双生児 余分)
 ラフでは幼児でしたが、もう少し年齢を上げて中学生くらいの少年期のイメージで描きました。
双生児は父に捨てられ故郷を離れて放浪している時期だったと言うことで痩せてぼろ服を着た浮浪児のような姿で、雷電は王宮の一角で軟禁されていたので身なりは綺麗ですが暗くて寂しい感じです。
背景は田舎町から都会を目指す少年二人は若草のイメージで黄緑色。
「双生児」の文字は二人のイメージカラーのボーダーです。
雷電は衣服がイメージカラーの黄系で金髪なので背景はもう一つのイメージカラーの青にしました。
「余分」の文字は茶~黄土色系のボーダーです。
黄~金系が本来のイメージカラーですが沈んだ感じをあらわすために少し暗めのトーンにしました。

◇研修講師の話として双生児の知らなかった謎の数々が語られます。雷電の15年間や父と思しき仮面の男『狐』が首領の反乱軍のこと。そして最終章の真実の伏線・太古の昔に絶滅したはずの「男の魔導士」について。


12 父の背中


☆resistance(反乱軍)
 ラフの段階では服装が未定だったので裸でしたが、それぞれが白衣を脱いだアンダーのTシャツ姿になりました。
3章と同じく表情が少し幼くなったのと若干腕~拳の角度を変えました。
背景は迷彩柄のイメージで三色グラデーションにしています。
同系色ながらはっきり目立つオレンジ色で「反乱軍」の文字を入れました。

◇双生児は研修を通じて知った魔導エネルギーの問題点に気づきます。
有限なエネルギーはやがて枯渇する。しかも自然環境や生命を犠牲にすることでしか成り立たない。終末の時を先延ばしにするための研究を重ねるより魔導エネルギーに頼らない未来を模索すべきではないのか。何だか現実世界の寓話のようにも見えます。
そして二人はかつて父親が望んだ通りに父親を理解し共に母である魔女・女王綺羅を止めるために戦う決心をします。

13 鼓動


☆promise(約束)
 全体的に下過ぎたので上にスライドさせたのと雷電と綺羅の身長差を大きくしました。
綺羅が胸に耳を当てた時雷電の心臓の鼓動が聞こえる感じです。
雷電の表情はラフより良くなったのではないかと自画自賛しています。
背景と文字色は取り敢えずあまり使っていない色で艶っぽい場面でとなった時赤・ピンクになりましたが描きこみもなく塗り方もベタで面白くなかったなと後から少し後悔しました。
本文で綺羅が雷電に決して裏切らぬようにと約束を強いることから「約束」の文字を入れました。

◇綺羅は雷電が双生児に出会って不安定になりかけていることを察知するとそれを逆手にとって、三つ子がこの先仲良く暮らすために必要なことだと思いこませて父の暗殺を命じます。標的が父とは知らずに拝命する雷電ですが、いつもの如く雷電を誘惑する綺羅の手管に些細な違和感を感じます。今まで自分の頭でものを考えることもなくただ母親に命じられるままに従ってきた雷電の中に芽生え始めた自我の兆し。それが「こんなにも母は小さかっただろうか」という思いでした。

14 仮面の男


☆Renard the mask(仮面の男『狐(ルナアル)』)
 ラフよりも写実的に『狐』が描けたと思います。
ラフでは真っ直ぐな『狐』の背後で若干雷電が身を屈めている感じでしたが、背後から首に腕を回してぐっと引き寄せられた『狐』が顎を上げてのけぞっているような感じに変えました。
仮面の中からしっかりと碧い瞳が確認できるようにし、顎鬚だけではなく鼻の下にも髭を足しました。
シャツのしわや影の部分が緑系なのは雷電と同じです。
仰角になって仮面の形状やカーブがわかりやすくなったと思います。
仮面は某有名ロボットアニメのキャラクターみたいなものからオペラ座の怪人みたいなものに変えました。
「狐」の文字は茶系で狐のイメージ、「仮面の男」は正体が将軍ヘルトであることから9章の「将軍」と同じ金色にしています。

◇反乱軍の情報は筒抜けで見張りも簡単に一服盛られる。ヘルトの率いる反乱軍と女王の精鋭である諜報部隊のレベルの差は歴然です。女王は雷電の仕事がしやすいように常に諜報部隊にサポートを命じてあるようで全く抜かりはありません。
地下室で『狐』が座っていた木箱の中に最終章で紫紺が発見する驚愕の真実のヒントとなる本が入っています。
『狐』は一目見て女王の刺客が息子・雷電だと気付いたようですが、いつもは感情が欠落したような雷電も少し自我が芽生えかけたところへ今回は白兵戦に慣れた『狐』に腹を蹴られてややいつもの冷静さを失い珍しく相手を睨みつけたり銃を使って攻撃するのではなく隙を衝いて膝蹴りというような荒っぽい技を用いた上強引に魔導カプセルを使用しています。
後に雷電が知って納得するのですが、綺羅がそれを一旦持ち帰れと命じたのも、カプセルの光が青みがかっているのも、綺羅がカプセルを懐に入れたのも、その生命が特別な存在=ヘルトのものであるということを示唆しています。
いつものように綺羅は雷電にキスをしますが、今回は雷電からも綺羅にキスをし返してきます。綺羅のキスは雷電をコントロールするためですが、雷電のキスは「見捨てられ不安」の現れです。大物の標的を仕留めてもう不要だと思われないかと不安でたまらないのです。唇は赤ん坊が乳房=母を求める気持ちの象徴。体が大きいので母親を抱き締めてキスする形になってはいますが雷電にしたら赤子が母にしがみついて乳を求めているようなものです。


15 三つ子の魂


☆natural(持って生まれた、生来の)
 ラフでは顔面アップの双生児を白衣姿のバストアップの引きにして雷電の肩幅を広げました。
ラフでは紅蓮が怒った顔、紫紺が責めるような表情でしたが、二人共表情を柔らかくしました。
アサシンになって罪を犯す雷電を責めるところではなく今まで口にしなかった雷電の本音・心の叫びに戸惑っているところを表しています。
お互いに15年前の5歳児の時と性格が変わってないな、と思う場面なので「持って生まれた」性格、という意味で文字を入れました。
双生児の背景はイメージカラーですが雷電の方は色味からして青でも黄でもないことと「natural」の文字の持つイメージが緑だったので文字色が映えるようにとオレンジにしました。

◇三人とも変わらない=三つ子の魂百まで。洒落というか掛け言葉というか。双生児は雷電が現れると知り待ち伏せして再会しますが、雷電は今までとは違って珍しく饒舌です。感情的になり、隠し続けてきた本心を暴露します。持てる者には持たざる者の気持ちがわからない。双生児は初めて雷電の心の闇を垣間見た気がします。思いを全て吐き出してすっきりしたのか雷電は二人共全然変わってないと呟き、そんな雷電のふとした表情も昔のままだと双生児は思います。それで三人の気持ちは一気に15年前の仲良し三つ子に戻ったようにそれぞれが自分の知り得た相手の知らない情報を交換します。相変わらず紅蓮は「三人一緒」しか頭になく紫紺は少々耳の痛いことでも正論を吐きますし雷電は母の呪縛からは逃れられないようです。それでも雷電は研究所から双生児を逃がすため自分専用の脱出路に案内します。雷電は最終章の成り行きを予測していた訳ではないのですが、何となく次に会う時は彼らか自分かのどちらか一方が死ぬ時だという予感がしたようです。



16 罪と罰



☆CHASTISEMENT(折檻)
 ラフでは雷電のアップだったのを引きに変えて小柄な綺羅が長身の雷電の首を締めている画像にしました。
ラフでは首に巻いただけに見えていた綺羅の爪が食い込んでいる感じを出したことで両手に力が込められているのを表し、雷電の顎を上げて若干のけぞっているようにして拳を握り締めて堪えている様子を表しました。
綺羅は下着姿です。
背景の赤色は罪の、「折檻」の文字の黒色は罰のイメージから。

☆blood(血)
 ラフよりも綺羅が雷電に密着した感じにしました。
首筋の爪痕は血の赤だけでなく肌の色に薄く青を重ね爪で圧迫されて内出血を起こしている様子を表しました。
喉仏の上で親指をクロスさせたら後ろ側で他の指は弧を描くように爪痕を付けるのではないかと思いました。
雷電の表情は見えませんが少し顔色が青ざめているのがわかります。
背景は綺羅のイメージカラーの赤紫の上に朱赤の血が滴ったり飛び散ったりしていて、赤色の「血」の文字に黒の縁取りと罅(ひび)割れたような筋を入れておどろおどろしく装いました。

◇雷電が双生児を逃がしたことは既に綺羅の知るところとなり、綺羅は雷電を折檻します。犯罪心理学的に言って愛情のある相手を殺す時は絞殺することが多いそうです。可愛さ余って憎さ百倍と感じたら思わず首を絞めてしまうのでしょうか。綺羅は雷電よりかなり小柄ですが魔女なので人間と違って性差・身長差・体格差を超えて信じられない力があるようです。しかも長くて鋭い爪が食い込むので青痣や出血を伴います。そして自分で首を絞めておきながらキスをし首筋の血を舐め取ります。まさに飴と鞭のよう。母親に舌で首筋を舐めるなどというエロティックなことをされたら誰でもきっとぞっとするでしょう。それでも今までの雷電ならそれでも大人しく舐められていたと思います。綺羅の手管に違和感を覚え始めたということはマインドコントロールから脱しつつある証拠なのかも知れませんが完全には抜け切れていないので綺羅に裏切らないと約束せよと迫られると「もう二度と致しません」などと誓ってしまうのです。


17 決戦



☆MAGIC PRINCE(魔法王子)
 ラフの段階ではバトルアクションシーンを描こうとしたのですが、技術が伴わずに断念しました。
三つ子にそれぞれ武器を持たせて一人ずつ描こうと思って描いたもののうまく行かずにボツにしたのが2枚の線画です。
紫紺の構えた長剣が発動した氷魔法で氷の柱が生え、床も鏡のように凍って周囲に雪の結晶が舞う…というイメージだったのですがこれは動きが無さすぎてボツに。
紅蓮が振りかざす太刀が炎魔法を発動し火柱が立ち上る中飛び掛かって斬りつけてくる…というイメージの画像に果敢にチャレンジしては見たもののこれもうまくいかずボツに。
なので雷魔法を発動する二丁拳銃を撃ちまくる雷電は描きませんでした。
バトルシーンは描かない代わりクライマックスの雷電が透けはじめた体で綺羅を抱き締めて無理心中を謀るシーンは少し手間暇かけようということで描いた線画では雷電のみカラー芯のシャープペンシルで下描きをしてその他の部分だけペン入れをしました。
透けていることがわかりやすいように背景はチェス盤のような白黒の碁盤状にして背景と綺羅、魔導カプセルに彩色した後色鉛筆で雷電を描きました。
綺羅が硬直して青ざめているところはいいのですが、本文のイメージとは若干ポーズが違います。
綺羅の背後から肩に顎を乗せて綺羅の背中と雷電の胸を密着させる感じで後ろから抱き締めるのですが画像では綺羅が半身というか頬を寄せているというか…そのあたりは作画上透けてる感じを表現するのにこの方が都合が良かったと言うことでご勘弁願いたいと思います。
「魔法王子」の文字は雷電のイメージカラーの黄でもありますが、黒と黄は危険・警戒のイメージです。
人間世界にとって危険な存在、警戒すべき存在の魔女の女王とその息子、という意味合いが込められています。

◇双生児が脱出した先の隠れ家ではロールプレイングゲームでよく出てくるようにトリックを見破って一定の操作をすると隠し部屋が出現する仕掛けとか宝箱あさりよろしく装備する武器や食料変装用のアイテムを見つけたり街人に話を聞くと必要な情報が得られたりという下りが描かれます。
父の居た場所を探し当てた双生児が出会ったのは父の元部下・カニン。エンディングで生き残った双生児を物語終了後にサポートする人物です。
紫紺がキーアイテムとなる本を見つけ綺羅が雷電を偏愛したのは彼が魔導士の資質を持って生まれた唯一の息子でありこの世でたった一人の生きた男の魔導士だからだったことを知ります。
諜報部隊の男がカニンを眠らせて双生児を王宮へ連れて行き、15年ぶりに戻った王宮で母・綺羅と雷電に再会します。
綺羅は雷電に双生児を消せと命じますが、壮絶な戦いのあと戦闘不能状態の二人を前にしながらどうしてもとどめを刺せない雷電に綺羅は激怒し、激情のあまり口を滑らせた言葉の端から雷電は真実を悟ります。
自ら双生児を消そうとする綺羅の魔法から二人を庇った雷電は禁断の魔法で消えるなら綺羅もろとも無理心中しようとします。
毒を以て毒を制す。魔女を倒せるのは魔導士である自分だけだと雷電はわかっていました。
カプセルに吸い込まれる青と赤紫の光は雷電と綺羅です。雷電の望み通り最愛の母と一つに溶け合うことが出来ました。
恐らく自分を騙し利用し続けたどんなに酷い母親であっても雷電にとっての綺羅はやはり最愛の母だったのでしょう。
雷電が綺羅がその実母に言われたと同じように双生児に向かって放った言葉を捕らえて「生まれて来なければよかったのは私たちの方ですよ」と囁いたのはきっと「人間の国は人間のもの。魔女や魔導士が存在すべきではない。」と言いたかったのでしょう。
人間として生まれた双生児が人間の未来を託されてこの先カニンたちと共に新しい国を作って行くさまを雷電が二人の心の中で見守っているはずです。
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