ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

12.品質方針とその管理  

2006-10-05 | 継続的改善52
5.3 5.4:経営者は品質方針、品質目標を設定し、各部門、階層に展開すること。
また、方針、目標が実施され、成果をあげるプロセス全体を管理すること。

 方針は組織の方向を示すものであり、経営者の力の入れ方を示すものである。
時に経営者の人格さえ反映するため、品格を疑うような方針は出すべきでない。
誰もが理解できることは大切だが、あたり前すぎて誰も実行しないようでは困る。
経営者ともなれば人前で話す機会は多いが、必ずしも話し上手とは限らない。
立て板に水のように美辞麗句を並べるより、下手は下手なりに心に響くことを聞きたい。

人格がにじみ出た言葉には力がある。
どこかで聞いた言葉を自分の言葉のように話すのでなく、はじめてその言葉を聞いて心が動かされたその気持ちを話せばよい。いい言葉には力がある。自分もやってみようという気持ちになる。
「学ぶとはまねぶ」と聞いたことがある。
まねぶ技術は生産技術であり、技術がないと真似できないということを、以前、松下の重役から聞いた。「松下工業はまねした工業である」とその重役は自社の生産技術の優位性を強調していた。このような話を聞いて育った社員はうらやましい。松下幸之助さんは神様と言われた人だから、人を育てる名人だったろう。

方針が、人を動機付け、発奮させ、経営に参画する意識を植え付けることによって総合力を引き出す力になる。

方針が当り前のスローガンであり、目標がいつも未達成なのになにも手が打たれてないようなら、方針や目標をすぐに撤去すべきである。
方針や目標は、ないよりある方がいいというものではない。
ある方が悪い場合が多い。このことに気付くことは大切である。

逆にわずかな希望であっても、前に進んでいることが実感できる場合は、人はその方向を目指そうとする。このためには、方針、目標の設定のため現状を良く見極め(現状把握)、強い点を引き出す実行計画に展開されなければならない。このような全体のPDCAのプロセスが方針管理や目標管理といわれるものである。

人は正しい道が示され、動機付けられると想像以上の力を出す。
組織のリーダーは動機付けの名人であって欲しい。

「実現に程遠く、困難な、はるか離れた微かな光を、情熱の炎に燃え上がらせることができる」 オルテガ

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