ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

52.ビジョン

2009-04-29 | 継続的改善52
ビジョンをトンネルの出口の光と説明した人がいた。
いま足元が混沌として危険でも、光に向かって進む勇気をあたえてくれる。
たとえ今は、かすかな光りだろうと、近づけば体をつつむような暖かい光りがあるのは、大いなる希望である。
誰もがその光りを経験していて、それを覚えている筈である。
感動したり、恋をしたり、人生を熱く語り合ったりという経験は、人を豊かにする。

ところが仕事に関してはビジョンを見出せない。仕事ばかりか生活についてもビジョンを見出せない。仕事と生活を簡単に割り切っているのは、仕事のなかでの熱い経験がないからだろうか。ストレスが熱い気持ちを無くすからだろうか。
子供の頃から、なんでもすぐ手に入る環境にあるから、欲しいものを我慢して待つ心が育たない。手に入れるための時間が心の虚しさを知るきっかけを作り、人を大人に成長させる。「お金を儲けることは悪いことですか」と居直り「お金で何でも買える」と自分を正当化した人がいたが、大人になりきってないのだろう。

心理学者E.フロムが指摘するように「人間というシステムは、物質的な欲求だけが満たされて、生理的な生存が保証されても、人間独特の欲求や能力――愛、思いやり、理性、喜び、など――が満足させられなければ、本来の機能を発揮しない」ということであろう。
最近起きている事件や企業の事故から、いじめに至るまで共通するのは、人間としての発達障害である。

お金で買えるもの所有できるものだけに価値を見出すのでなく、「いまここに」ある自分を受け入れる気持ちが必要である。
その自分における変革のためには、人間も脱皮しなければならない。職業生活における生きがい:QWL(QUALITY OF WORK LIFE)を追求する自由と希望がなければならない。

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