ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

12.品質方針の設定と展開

2007-02-25 | 継続的改善52
5.3,5.4 品質方針、品質目標を設定し、各部門、階層に展開すること。
また、方針、目標が実施され、成果をあげるプロセス全体を管理すること。

 品質方針は組織の方向を示すものであり、経営者の力の入れ方を示すものである。
時に経営者の人格を反映し、組織の品格決定付けるものである。
誰もが理解できることは大切だが、あたり前すぎて誰も実行しないようでは困る。

方針を作成したらその思いを説明すべきである。
思いや人格がにじみ出た言葉には力がある。
いい言葉には力がある。自分もやってみようという気持ちになる。
組織全員をその気にさせるまで繰り返し説明すべきである。
経営者の熱意から学ぶことは多い。
「学ぶとはまねぶ」と聞いたことがある。
まねぶ技術は生産技術であり、技術がないと真似できないということを、以前、松下の重役から聞いた。「松下工業はまねした工業である」とその重役は自社の生産技術の優位性を強調していた。このような話を聞いて育った社員はうらやましい。松下幸之助さんは神様と言われた人だから、人を育てる名人だったのだろう。

方針が、人を動機付け、発奮させ、経営に参画する意識を植え付けることによって総合力を引き出す力になる。


方針と目標

方針や目標がいつも未達成なのになにも手が打たれてないようなら、方針や目標をすぐに撤去すべきである。
方針や目標は、ないよりある方がいいというものではない。
ある方が悪い場合が多い。このことに気付くことは大切である。

わずかな進歩であっても、望ましい方向に進んでいることが実感できる場合は、人はその方向を目指そうとする。このためには、方針、目標の設定のため現状を良く見極め(現状把握)、目標が達成できる実行計画に展開されなければならない。実行計画はたえず確認されよい方向に向かうための処置がとられなければならない。成果のあがったことは評価され、よい点は水平展開することにより成果をあげることができる。このようなPDCAのプロセス全体を方針管理や目標管理という。

人は正しい道が示され、動機付けられると想像以上の力を出す。
動機付けというとすぐ教えることを考えるが、良い点を引き出し(教えられ)それを評価して、水平展開することが何よりも大切である。
組織のリーダーは動機付けの名人であって欲しい。

「実現に程遠く、困難な、はるか離れた微かな光を、情熱の炎に燃え上がらせることができる、これは疑いもなく人間の生命源泉における大きな力である」 オルテガ

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