『太秦ライムライト』(2014年/落合賢監督)を見た。
物語は、「"日本のハリウッド"と呼ばれていた京都・太秦(うずまさ)。日映撮影所に所属する香美山清一(福本清三)は、斬られ役一筋のベテラン大部屋俳優で、ひたむきに稽古に励むその姿勢は、俳優仲間や撮影所の長沼兼一課長(本田博太郎)らからの厚い信頼を得ていた。しかし近年、時代劇の撮影が減少し、ついには時代劇スター尾上清十郎(松方弘樹)が主演するテレビ時代劇"江戸桜風雲録"まで打ち切られることになってしまった。その後も斬られ役の仕事はどんどんとなくなっていき・・・」という内容。
いくら優れた演技力があったり、殺陣の素晴らしい技術があったとしても、撮影が無いのであれば俳優さん達はどうしようもない。
しかも、かつて時代劇俳優をしていた身ながら、昔ながらの時代劇を毛嫌いしている川島(合田雅吏)のようなプロデューサーが会社の経営にも関わる状況では、事態の好転は見込めない。
質の高い作品作りにこだわっている人のようにはまったく見えなかったが、「それでは、あなたがスポンサーを説得してきてください」などと、よく言ったものだ。
刑事ドラマの仕事が入ったものの、監督の和田(市瀬秀和)との間にトラブルが起き、撮影現場から干されてしまうし、背に腹は代えられぬと、映画パークのチャンバラショーに出演するも、仕事に見切りをつけた後輩・松本雄策(柴田善行)が役者をやめたり、若手が新境地を求めて東京に移籍したりと、香美山にも大部屋俳優達にも明るい未来というものが見えてこない展開はどうにも切ない。
(-_-;)
香美山を殺陣の師匠と慕ってくれる新人女優・伊賀さつき(山本千尋)が、"新感覚時代劇ODANOBU"に主演しているアイドル工藤淳(尚玄)の下心のおかげもあってチャンスを得られたことが唯一といってもよい明るい話題で、自身が先代・尾上清十郎(小林稔侍)から贈られた思い出の木刀を彼女に託すほどだった。
これは、斬られ役俳優福本清三氏が、55年間の俳優人生で初の主演作となった作品だそうで、劇中、香美山が尾上清十郎にかけられた台詞は、自身が実際に俳優・萬屋錦之介(1932年~1997年)にかけられた言葉なのだそうである。
そこそこ面白い物語ではあったのだが、予告編の内容がそのまま100分になってるだけにしか思えなくて、それが少し残念に思えたのだった。
物語は、「"日本のハリウッド"と呼ばれていた京都・太秦(うずまさ)。日映撮影所に所属する香美山清一(福本清三)は、斬られ役一筋のベテラン大部屋俳優で、ひたむきに稽古に励むその姿勢は、俳優仲間や撮影所の長沼兼一課長(本田博太郎)らからの厚い信頼を得ていた。しかし近年、時代劇の撮影が減少し、ついには時代劇スター尾上清十郎(松方弘樹)が主演するテレビ時代劇"江戸桜風雲録"まで打ち切られることになってしまった。その後も斬られ役の仕事はどんどんとなくなっていき・・・」という内容。
いくら優れた演技力があったり、殺陣の素晴らしい技術があったとしても、撮影が無いのであれば俳優さん達はどうしようもない。
しかも、かつて時代劇俳優をしていた身ながら、昔ながらの時代劇を毛嫌いしている川島(合田雅吏)のようなプロデューサーが会社の経営にも関わる状況では、事態の好転は見込めない。
質の高い作品作りにこだわっている人のようにはまったく見えなかったが、「それでは、あなたがスポンサーを説得してきてください」などと、よく言ったものだ。
刑事ドラマの仕事が入ったものの、監督の和田(市瀬秀和)との間にトラブルが起き、撮影現場から干されてしまうし、背に腹は代えられぬと、映画パークのチャンバラショーに出演するも、仕事に見切りをつけた後輩・松本雄策(柴田善行)が役者をやめたり、若手が新境地を求めて東京に移籍したりと、香美山にも大部屋俳優達にも明るい未来というものが見えてこない展開はどうにも切ない。
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香美山を殺陣の師匠と慕ってくれる新人女優・伊賀さつき(山本千尋)が、"新感覚時代劇ODANOBU"に主演しているアイドル工藤淳(尚玄)の下心のおかげもあってチャンスを得られたことが唯一といってもよい明るい話題で、自身が先代・尾上清十郎(小林稔侍)から贈られた思い出の木刀を彼女に託すほどだった。
これは、斬られ役俳優福本清三氏が、55年間の俳優人生で初の主演作となった作品だそうで、劇中、香美山が尾上清十郎にかけられた台詞は、自身が実際に俳優・萬屋錦之介(1932年~1997年)にかけられた言葉なのだそうである。
そこそこ面白い物語ではあったのだが、予告編の内容がそのまま100分になってるだけにしか思えなくて、それが少し残念に思えたのだった。