仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

猫定 / 三遊亭圓生(六代目)

2018年02月26日 | エンタメ
落語『猫定』三遊亭圓生
噺は、「魚屋の定吉という男。魚屋とは名目だけのばくち打ちなのだが、なかなかに穏やかな良い男。朝湯の帰りに居酒屋の三河屋に寄って一杯やるのが日課になっている。その日も帰りに一杯やっていたところ、何やら二階から妙な物音が聞こえてきた。聞くと、あまりにたちの悪い黒猫だというので、後で処分してしまおうと店の者が足を縛って置いていたのだという。それなら自分がもらっていくよと、化けるからやめたほうがいいと言うのも聞かず、こづかいまであげて引き取ってきたのだが・・・」という内容。
定吉は「魔物に魔除けを見せちゃいけないかね」と言いながら、熊と名付けた黒猫にサイコロを見せるのだが、その際のウンチクが面白い。
それは、サイコロというのはお釈迦様が考えたもので、面白いことをやっているぞと集まってくる多くの人達にばくちをやらせ、そのあとで、お経を説いて聞かせたのだという。
そこで沢山のお金を集め、祇園精舎という立派な寺を建てたことから、ばくち場で取る銭のことを"寺銭"というのだそうだ。
おぉ、そうなのか。
(^。^)
また、何故お上がサイコロ博打を禁じたのかについても話していたが、それも「へぇ~」という妙に納得してしまう話だ。
ばくちで素っ裸になったやつを「お釈迦になった」と言うが、まぁそれは・・・。
(^_^;)
この噺は六代目三遊亭圓生(1900年~1979年)師匠が亡くなられて以降は、あまり手がける落語家さんはいないようなのだが、面白い噺なのにもったいないと思う。