仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

女心と秋の空 / ふしだらな子猫

2017年03月28日 | ムービー
『女心と秋の空 / ふしだらな子猫』(2010年/伊藤一平監督)を見た。
物語は、「ある雨の夜。会社をリストラされトボトボ歩いていた戸田代作(ヒロシ)は、道端に置かれていた小さな段ボール箱に目が行った。開けてみると中には子猫が入っていた。ちょうどその時、近くに止まったワンボックスカーから1人の女性が投げ出される。怪我をしていたことから、家へ連れて行き簡単な処置をしたのだが、猫のミルクを買いに出かけているうちにいなくなってしまった。数日後、怪我をした戸田が救急車で病院に搬送されると、なんとその病院に・・・」という内容。
クルマから投げ出されるようにして男に捨てられたのは、川上春菜(春菜はな)という整形外科勤務の看護師だった。
何とも都合の良い展開なのだが、こうでなければ話が進まない。
(^_^;)
戸田は自分が雨でずぶ濡れになりながらも子猫には傘を射してあげるという随分と優しい人のようだったが、人とのつきあいが苦手な性格のようで、再就職の面接もうまく受け答えができない。
不採用の電話を受け、ガッカリして空を見ながら歩いているうちに、工事中のマンホールに落ちてしまうという、どうしようもない負のスパイラルにはまり込んでしまったようだったが、人間というのは、不運なことばかり考えていると、さらなる不運を呼び込んでしまうものらしい。
(-_-;)
そんな戸田が物事を何となく前向きに考えられるようになったのは春菜の影響が大きい。
面接の受け答えが上手になるくらいハキハキするようになれたのも彼女との付き合いのおかげだ。
先輩看護師から、「優しくされたいという気持ちが強すぎる」と言われていたが、医師である厳しい父親に育てられたという少女時代が、彼女の性格に随分と影響を与えたということなのだろうか。
ふわふわした感じでとらえどころがない女性のように描かれていたが、戸田に大きな影響を与えながら、彼女も彼女なりに変わっていく。
何とも現代的な物語に感じもしたのだが、男と女の割り切れない関係というのはいつの時代にもあるものなのだろう。