仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

死神 / 立川志らく

2017年11月12日 | エンタメ
落語『死神立川志らく
噺は、「江戸のとある長屋。三両のお金を用意することができず、嫁に罵倒された挙句、家を追い出されてしまった男。いっそのこと死んでしまおうとした所へ、汚い身なりの爺さんが現れ、自らを死神だと名乗った。金儲けの方法を教えてやると言うその死神から、首にかけていた数珠と、ある呪文を授かった男。長患いをしている病人の足元に死神が座っていれば、まだ寿命があるということだから呪文で助けることができる。しかし、枕元に死神が座っている時は、どんなに金を積まれても余計なことをしてはいけないという死神。さっそく家に帰り、言われた通り、"いしゃ"の看板を出してみると・・・」という内容で、これは、幕末期から明治期にかけて活躍した初代三遊亭圓朝(1839年~1900年)が、グリム童話の一編を基に創り出した落語だという。
男は死神から「あじゃらかもくれん、〇〇〇、てけれっつのぱぁ」という呪文を教えてもらうのだが、中身は演じる噺家によっていろいろ工夫されるようで、この志らく師匠は「あじゃらかもれん、談志が死んだ、上から読んでも下から読んでも、談志が死んだ、てけれっつのぱぁ」と自分の師匠である立川談志(1936年~2011年)の名前を使っていた。
また、"下げ"にも多くのバリエーションがあるので、この噺は何度聞いても最後まで飽きることがない。
これから年末にかけて演じられる機会が多くなる、仁左衛門的には結構好きな噺だ。
(^_^)