The A to Z nanotechnology社のニュースに表記の標題のニュースがあった。トヨタがBMWと提携しようというニュースもあり、興味深そうなので紹介しておこう。ドイツ放送局のビデオ(英訳付)も付いている。ハイブリッド車や電気自動車などは含まれていない。
http://www.azonano.com/article.aspx?ArticleID=3031
自動車産業は、引き続き燃費の削減、自然環境の浄化、安全性および乗り心地の向上を目指すが、そのいずれにもナノテクノロジーの貢献が期待できるという。以前から自動車産業は傷や汚れが付きにくくまたついた傷をひとりでに修復するコーティングを模索してきた。このなかで現在製品化されているのは、硬くてかつ水をはじく(12/17参照)ポリマー/ナノ粒子合成材料である。また赤外線を反射するペイントも開発されている(10/23参照)。自己修復ができるペイントは目下開発途上にある(1/12参照)
粘着性の強いナノ接着剤もすでに実用化されている(3/7参照)。金属とプラスチックスなどを直接接着できるので車体の軽量化にも役立つという。また、タイヤの地面との接着性を増しかつ走行時の抵抗を少なくすることならびに耐久性向上のためカーボンやシリカが混入されているという。
水をはじくコーティングはウィンドシールドにも施されている。降水がそれほど激しくないときは、水滴が空気の流れによってはじき飛ばされワイパーが必要でないという。また同様のシールドをウィンドシールドの内部に施しておくと霜の付着を防ぐこともできる。ナノテクノロジーによってポリカーボネートをウィンドシールドに使用することが可能になりつつある。ポリカーボネートはガラスより軽く加工も簡単でウィンドシールドに利用しやすい。しかしながら傷がつきやすいという欠点がある。コーティングを施すことによってその欠点を補うことが試みられている。
車内で用いられている織物類をより強くまた汚れにくいものにしようとする試みがある。汚れが付きにくいフロロカーボンナノポリマーがVauxhall社やOpel Insignia社から市販されているという。
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それに果敢に挑戦しているのがダイセルリサーチセンター(島根大学より移籍)の久保田博士他数多くいるのも確かだ。あるトライボロジストはノーベル賞物理学者ヴォルフガングパウリの「表面は悪魔がつくり、結晶は神が作った。」という引用のもと、これを嘆くのだがCCSCモデルほど具体像を示せなかったのも事実だろう。
この重み、タグチメソッド論者はどう見るのだろうか。