現在用いられているシリコンをベースとする集積回路(LSI)が限界に近づきあることは周知の事実である(HP1.1,12/14参照)。その解決策の一つとしてサラウンディングゲートトランジスタのアイディアが提案されていたが、実現されていなかった。このトランジスタは3Dトランジスタまたは垂直トランジスタと呼ばれるが、トレインとソースをナノワイヤーを結び、ナノワイヤーを取り囲んだ電極をゲートに使用するものである(2/22参照)。半導体表面に垂直にナノワイヤーを規則正しく成長させる方法が見つかっていなかった
北海道大学の研究グループは、シリコン表面にインジウムガリウムリン(InGaAs)のナノワイヤーを成長させることに初めて成功した。数百ナノメーター間隔でシリコン表面と垂直にナノワイヤーを成長させ得るという。ゲート構造に種々の工夫を凝らした結果、オンオフの電流比が100万にも達するという。また、シリコンと比べてInGaAs中での電子の動きが早く、次世代トランジスタの1候補として有望であるという。
http://physicsworld.com/cws/article/news/2012/aug/02/nanowires-give-vertical-transistors-a-boost
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