ナノテクノロジーニュース

ナノテクノロジーは日進月歩である。その全貌がわかるよう、日々飛びこんでくるニュースを中心に説明する。

太陽光発電その後

2012-08-13 | 報道/ニュース

太陽光発電についてはもニュースが多い(2/20,21参照)。ナノテクノロジーが太陽光発電に貢献し得るのは次の3点であろう。(1)太陽光のすべての波長領域の光を太陽光パネルに送り込むこと、(2)太陽光パネルに送り込まれた光を効率よく電気エネルギーに変換する。(3)パネル表面を清浄に保つ。セルフクリーニングコーティングを施した太陽光発電パネルについてはすでに紹介した(7/25参照)。

アメリカの国立再生エネルギー研究所(NREL)とNatcore Technology社は共同でブラックシリコン太陽光発電パネルを商品化しようとしている。ブラックシリコンとは反射係数を極度に小さくしたシリコン太陽光発電パネルである(2/21参照)。反射係数を小さくする手法はもともとNatcore Technology社が開発し特許化していたもので、今回NRELが新特許を獲得した。シリコンの表面にナノポアー(12/20参照)を作成し、ナノポアーを金属ナノ粒子で満たしさらに酸化シリコンでコートしたものである。Natcore Technology社の初期の特許で金や銀のナノ粒子で満たすことになっていたが、N RELは銅ナノ粒子で満たすよう改良を加えたもののようである。
http://www.nanowerk.com/news2/newsid=26180.php?utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+nanowerk%2FagWB+%28Nanowerk+Nanotechnology+News%29#.UBtB2dChIr0.google

太陽光を有効に集める手法、光アンテナ(8/2参照)に関してはいろいろな工夫がある。ノースカロライナ大学の研究グループによると、図のように光の波長の程度の凹凸をつけておくと、入射光が共鳴を起こして有効に吸収されるという。図の茶色の部分は光を吸収しない絶縁体で、青い部分が光エネルギーを電気エネルギーに変換する半導体である。この手法によると、光エネルギーを電気エネルギーに変換する半導体部分の厚さを従来の約10分の1にも出来るという。またノースウェスタン大学では種々の波長の光を吸収する色素を加えた半導体パネルを開発中であるというであるという。
http://www.nanowerk.com/news/newsid=25704.php?utm_source=feedburner&utm_medium=email&utm_campaign=Feed%3A+nanowerk%2FagWB+%28Nanowerk+Nanotechnology+News%29


最新の画像もっと見る

コメントを投稿