中国の研究グループが、鉄と炭化鉄のナノロッドが酸素還元反応用触媒として白金と同程度の性能を示すことを明らかにした。その価格は白金の約5%という。
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彼らはこの触媒を微生物燃料電池に使用しほぼ白金と同程度の変換効率を得ている。以前燃料電池について説明したが(10/16,17ならびに下の注参照)。微生物燃料電池とは以前述べた燃料電池とよく似ているが、陰極側の溶液と陽極側の溶液とが水素イオンのみを通すイオン交換膜で隔てられている。陰極側の溶液に含まれる燃料から微生物の作用によって水素イオンを発生する。水素イオンは膜を通って陽極側に到達し酸素還元反応によって水となる。この反応で、水素イオンを発生する際陰極で作られ負荷を通って陽極に到達した電子が供給される。微生物燃料電池は、廃水を燃料に利用できるため、とくに遠隔地での活用が期待されている。
この燃料電池の両極に電圧を加えると水素が発生する。このようなシステムは microbial electric cellと呼ばれているが、この触媒はこのシステムにも利用可能であるという。
注: 10/16の記事で陽極と陰極とが逆になっていることに気がつきました。申し訳ありません。化学の世界ではanodeを陰極と訳すことを初めて知りました。
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