真説・弥勒浄土      

道すなわち真理の奇蹟

第一章 道の淵源 (六)御神事の縁起と方法およびその目的

2024-03-14 21:04:56 | 天道の淵源

(六)御神事の縁起と方法およびその目的

天道の法の荒地開拓時代の黎明(れいめい)が輝き始めたのは十二代袁祖(1769~1835)の頃からでした。

当時は単伝故、数多(あまた)、万教が混然一体となって正邪真偽を確かめることは困難なことでした。

新しい時代を産出する胎動の初兆(兆し)と申せましょう。

袁祖七十五歳の年月は苦難に満ちた生涯でしたが、幸い徐祖・楊祖の二代弟子が内外の道盤を担当され、一歩完成へ大きく前進しました。

十三代祖として二方を命じられたのも、来たる白陽に備えて紅陽時代の大きな纏めするがためであります。

徐・楊祖は歳次丙戌(ひのえねいぬ:1826年)年四月と八月に前後して御逝去されましたが、天命は山西の姚祖に継がれました。

癸卯(みずのとう:1843年)始めて、老〇様(ラウム)の御命によって砂文字による天人の連絡を許されました。

つまり今、天道において挙行している御聖訓の始まりです。

十五代祖王祖の著された「歴年易理(れきねんえきり)」の章帖第一に、「癸卯(みずのとう)の歳に至り、河図(かと)出現し、老〇様(ラウム)の慈命により沙盤設立す。五行十地とも乩(き:砂文字)に憑(たよ)って全きを取る。誰ぞこれ仙仏、誰ぞこれ聖賢、誰人が扶持セルや、誰人が盤を掌(つかさど)るや、いちいち明らかに叙(の)ぶ。」とあります。

疑似、偽装の多い世に正統なる道脈が存続することは至難なことであります。

その紛れ惑うことを恐れて、強く天運の推移ならびに天盤の転換を立証されるためにこのような様式を採用されたのであります。

天の声を現代の人に広く聴かせ、縁者の目覚めに一段と拍車をかけることになりましたが、機縁の未熟な人もこれによって大いに促進されるようになりました。

御神事は、天地人に準(なぞら)えて三才の組み合わせによって催されます。

長方形の沙盤を使い、児童の天才が木筆を両手で握って直立守玄をしますと、老〇様(ラウム)ほか高い神霊が降臨され、天才の霊と入れかわり沙盤に横書きに訓文が一句一句しめされます。

三才は台を中心に三角の形に配列していて、人才が明瞭な声で誦(よ)み上げ、地才が記録の役目を果たして書き留めます。

三才が合霊していますと流れるように尊い訓文が綴られます。

この御聖訓が現代の聖書・経巻として天道普伝の指針となり、原動力として大法力を発揮しています。

御聖訓が始められて今年歳次辛亥(かのとい:1971年)年で丁度、百二十八年の歴史となりましたが、過去数多くの天才の身体を通じて、無量千万の天書が世上に頒布されました。

機械文明や近来産業の発達は自然の法則に逆行し、人間個人の意思を無視し、人々は官能の求むるままに欲望の淵に落ちて、霊魂の因果応報を信ぜず、いよいよ複雑な因縁関係を結んでいきます。

堕落頽廃(だらくたいはい)、無軌道になった人々は、その環境に押されて罪を重ね、泥沼に入り込んでいる状態であります。

ここに天は、原子(もとのこ)の挽回を望まれ、神の存在を明らかにされる必要があったのであります。

十七代祖の時になって庶民に道が降ろされたので、砂文字による御神事が公にされたのは、つい七・八十年前(現在、約百年前)に過ぎません。

御神事は世上一般の霊媒とか神憑(かみがか)りの類とは違い、得道なされた理天の神仏聖仙が、老〇様(ラウム)の御命を奉じて、正しい天理に基づいて真義を述べられます。

今まで知り得なかった宇宙創造の元始から、現在に至る天界神霊界の状態に至るまで、明確な知識を得るに至りました。

個人的な利害得失にはあまり言及されませんが、われわれの過去・現在・未来を結ぶ霊魂のあり方、祖先・子孫との因縁の関係について、根本的に解明され、生死の超脱が得られるのであります。

迷宗(宗教)の多い中に正しい法に遇(めぐ)り、天命を持った師に会えることは暗路に明灯を得たようであります。

経典に正法千年、像法千年、末法千年とあり、末法の世に正法がまた明らかになるとあるのは、現今天道の普伝が許されて天地人三界の神人鬼を救い、万教帰一、普度収円を果たされることを意味しています。

弥勒古佛(みろくこぶつ)は天盤を掌り、観音古仏は副天盤、十八代弓長祖は道盤を統掌され、白陽万八百年の道徳世界を樹立されつつあります。

われわれはこの六万年一隅の機会を逸することなく、この身体を借りて永遠に超脱する方法を得、崇高なる天命を尊守して修めていきたいものであります。

風船は膨(ふく)らむだけ膨らんで何かの動機によって、いつでも破裂する如く正に一触即発の今の世相にどうか逸早く、長い道脈を持つ天道の大淵源に帰り、安心立命を得て古き芳しい故郷である、老〇様(ラウム)の温かき懐に、祖師・神仏方々と共に甘露玉液を満喫なさいますよう心から願っております。

続く


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弥勒真経~三十七、南無天元太保阿弥陀仏(なむてんげんたいほあみだぶつ)十叩(じゅこう) 完

2024-03-14 21:02:56 | 弥勒真経 解釈

南無とは帰命(きめい)すること、帰依すること。

わが性命と衆生の性命がことごとく救われて帰ることである。

天元とは元始であり、一であり、すべての根元であり、真理であり、老〇(ラウム)の働きである。

太保とは至尊であり、先天の爵位のことである。

阿弥陀仏とは無量寿・無量光の老〇(ラウム)の遍満自在(へんまんじざい)を意味し、老〇(ラウム)の本体を現す言葉であり、慕い求める祈祷の言葉でもある。

即ち詩に説いて表せば、

「すべての衆生の霊性、われわれの生命、三界十方に於ける諸々の霊魂を無限の光明、無量の寿命に捧げ、道に法に命に心より遵い、理天に超生し、ことごとく至尊無生老〇(ラウム)の御手に帰依し奉る。」

十叩首(じゅこうしゅ)

以上で「弥勒真経」の解釈を終わります。


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