二銭銅貨

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放浪記

2006-03-22 | 成瀬映画
放浪記  ☆☆☆☆☆
1962.09.29 宝塚映画、白黒、横長サイズ
監督:成瀬巳喜男、脚本:井手俊郎 、田中澄江、原作:林芙美子
出演:高峰秀子、田中絹代、宝田明、加東大介、小林圭樹、中谷昇、
   草笛光子、伊藤雄之助

映画の冒頭、東宝マークとともに、夜汽車の音で始まります。
機関車のゴーゴーいう音。

最初に映るのが、少女の顔。
放浪する3人の家族、おかあさん、おとうさん、そして娘。
少女は、いつも本を読んでいます。
おかあさんとおとうさんは行商で、苦労しています。
九州北部一円、尾道かな?放浪の旅。

少女は海岸で、遠くを見つめています。何を思うのでしょう?
彼女の将来?彼女の未来?
まだ、何も知らない林芙美子。

晩年の林芙美子は本の執筆で疲れています。
戦後、生き急ぐかのように大量に小説を書き続ける林芙美子は、
精神も体も本当に疲労困憊です。
女学校時代から本当に頑張り続けて来ましたから。
逆境、不運、不評、めげずに頑張り続けて来ました。
負けないで、ねばり続けました。

やさしい夫の手塚緑敏は、
机に伏して眠っている林芙美子に毛布を掛けてやります。
ゆっくりお休み、
疲れたんだろ。
本当に疲れたんだろ。
眠っている彼女は何を思っているのでしょう?
何を夢見ているのでしょう?
遠い昔、海を見つめていた少女を思い浮かべているのでしょうか?

花のいのちはみじかくて苦しきことのみ多かりき

06.03.17 パルテノン多摩、05.11.xx レンタルVTR、05.10.30 NFC、03.xx.xx レンタルVTR(2度見た)

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