ニルヴァーナへの道

究極の悟りを求めて

森 達也氏の連載「A3 麻原彰晃への新しい視点」

2007-02-24 20:08:20 | カルト
月刊プレイボーイ4月号の森 達也氏の連載第27回「A3 麻原彰晃への新しい視点 」で森氏はマハームドラーについて述べていた。読む記事は、森氏の連載ぐらいなので、立ち読みしてきた。
森氏は、地下鉄サリン事件の実行犯、林泰男、広瀬健一や、早川紀代秀などと手紙のやりとりをしているそうで、今回は、広瀬の手紙の一部の紹介をしていた。広瀬によると、事件の根本的な原因に、オウムのタントラヴァジラヤーナの教義があり、現代人は悪業を積みすぎているので、そのままでは来世は三悪趣へ落ちることは間違いないので、救済のために、相手のカルマを自分に引き受けて、相手が三悪趣に落ちることを防ぐために、相手をポアしてあげるのだというのが、このオウムの独特のヴァジラヤーナの考え方であり、それを自分たちも信じて、地下鉄にサリンを撒いたのだ、というのだ。まあ、なんとも、勝手な理屈だが、かつて、こんな妄想を信じていた人間がいたのだということは記憶しておくべきだろう。
それにしても、事件の実行者が述べているだけに真実味がある。森氏に対して批判めいた言葉を発している人を時々見かけるが、プレイボーイ誌上で、森氏がやりとりしている事件の実行者の手紙を紹介しながら、事件の原因を様々な視点から考察していっていることは、やはり、評価しなければならないと思う。オウム事件に関して、非常に価値のある仕事をされていると思う。素直に、聖称賛しなくっちゃね(笑)。
森氏はこの広瀬の手紙を紹介しながら、このヴァジラヤーナの教義と、もう一つのオウム独特の教義であるマハームドラーという教義が、車の両輪になって凶悪事件を起こしていったのだろうと分析する。そして、この両輪のうち、試練としてのマハームドラーのほうが比重が高かったのではないかと分析している。今後のオウムの行方としては、麻原がああいう状況だから、もうタントラヴァジラヤーナが発動することはないだろうが、マハームドラーのほうは、教祖が死刑になっても、教祖を信じている者にとっては、永久にマハームドラーがかかった状態になるのではないかと危惧する。
まあ、ここらへんになると、どうなのかなと思うが(笑)、信じたい人は、永遠に信じればいいのではないかとも思う。副島隆彦氏も述べていたが、それが信仰というものだろう。