かいつぶりの日々

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【お家選びその5】市街化調整区域

2021年03月18日 | おうち選び、住むとこ選び
久しぶりにお家探しシリーズ、
今回は市街化調整区域(以下調区)にスポット当てたいと思います。

市街化区域は基本的に開発は建築に積極的な地域ですが、調区は市街化を抑制するのが趣旨、まったく家建てられないの?どうなの?というのが今回のポイント。

都市計画法で上記の通り市街化を抑制する地域として定義されてまして、乱開発や無秩序な土地利用を抑制するという目的で設定されてます。
大事なのは自然すなわち農地、林地などなんですね。

それを業にする人(農家、林業、漁業に従事する人)は要件を満たせばマイホームを建てられます。
ただこのハードルが一般の人より低いのがポイント。

一般の人はどうか?というと都市計画法などに規定する一定要件を満たせば(項目多いですが)可能性はある、と答えておきましょう。この話しだすと長いので…。

しかし、住宅広告には調区の住宅を販売しているところも多く、これについて解説してみたいと思います。

調区の住宅のメリット
・郊外にあることが多く静か
・土地が広いケースが多い。
・土地単価が安い、その分上物に投資できる
・地区計画等で住宅が建築されていれば市街化区域の要件とほぼ変わらず建て替え再建築が可能。

というように閑静な住環境や価格のお得さがポイント。

デメリット
・建て替え・再建築について一定の要件を満たす必要がある。
・購入者も絞られる可能性もある、例えば農家住宅であれば農家の方しか買えないなど…。
・銀行融資が下りにくい(低い土地価格がネック)
・郊外にあることが多く生活利便性は高くない。駅から遠いケースもある。

というように、良好な住環境と価格の安さでいえば文句なしですが、建て替えや用途変更等については制約が多く、利便性が劣るケースも多いのでどちらを とるか…ですよね。

購入される場合は、その土地が線引前宅地(都市計画法が施行される前に宅地であったか)かどうか?都市計画法第34条第11号地域、12号地域、もしくは含まれないかをチェックし、
建物がどの用途で建築されたか(建築確認概要書の内容)をチェックされると良いです(農家住宅で建築されている場合は最悪購入できない…という可能性もあり)

不動産広告を見る場合は価格だけでなく「都市計画」のところを注目しましょう。








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