かいつぶりの日々

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【投資】投資としての不動産…その3

2022年03月23日 | 実務

不動産投資の話を続けたんでこれも書こうと…。

今更ながらの「J-REIT」

かれこれ上場して20年くらいですが、

ほかにも投資対象がどんどん増えてきたんで、備忘録的にご紹介。

そもそもJ-REITとは…

REIT(リート)とは、投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設などの不動産を購入し、その賃貸収入や売却益を投資家に分配する金融商品です。
もともとはアメリカで生まれた仕組みで、「Real Estate Investment Trust」を略した言葉になります。日本では、JapanのJをつけてJ-REIT(ジェイ・リート)と呼ばれています。
小口の資金を出資者から集めてリターンを提供するクラウドファンディングにちょっと似てますね。

特徴的なのは
①現物不動産投資とは違い、小口で少額から投資できる(例えば一万円からとか…)
②不動産賃料をメインの運用としているため、分配金が比較的安定的である。(利益の90%超を配当すると法人税が免除されるとか)
③株式と同じように売買できる
④複数の銘柄(案件)に分散投資できるからリスク分散も可能
⑤不動産の運用・管理は専門家が行うので手間がかからない。


と、良いことずくめですね…。

しかしデメリットもありますね

①売却に際して元本割れリスクがある。…REITの取引価格は市場の銘柄の取引価格で決定されるため、他の金融商品と同様に外的な要因で価格変動が起きやすく、結果として元本割れのリスクが介在する。実際にコロナ禍では半値に下落した。

②災害リスクが介在する…やはり不動産は自然災害に勝てない部分がありますね。地震・水害でも保険が利いても、稼働できない期間が長期に渡る場合には賃料収入が得られない可能性があります。

③投資法人の倒産の可能性がある…これは諸行無常

④配当された利益を元本に組み入れることができない。
これって複利効果のことですが
例えば一口10万円の銘柄を購入し、1万円の分配金を得た場合には元本の10万円に1万円を加えて11万円で運用…ということができないです。銀行の預金なら全然できるんですが…
一万円+自己資金9万でもう一口購入するか、別の銘柄を買うかしないです。なかなか投資としては効率が悪いですね。

⑤分配金の減額リスクがある…コロナ禍で商業ビルの稼働が減ったときとか仕方ないですね。

⑥金融機関の融資が受けられない…現物不動産と比較して担保価値はないんですね。

現物不動産に投資するよりも手間がかからず、資金も少なくて済むのが特徴ですが、やはり投資なので値下りのリスクは避けられず、また少額運用なので、投資としては効率は低いといえるのではと思います。

気軽に始める投資としては良いかもしれませんが、ガッツリ儲けるって形ではなさそうです。


個別の銘柄を指定して買うか、それとも全体的にまんべんなく購入してリスクを分散させるかどうかを証券会社、金融機関などで方向性を示したうえでご相談されるのがよいかもしれませんね、

ここ三回ほど投資の話をしてましたが、すべてに共通して言えるのは「楽してがっぽり儲ける」のは難しいですね(苦( ´∀` ))