マイクロバブルフィルターを使い始めてから2ヶ月になります。
手探りの構想から始まり、設計製作、試運転を経て何とか稼動に漕ぎ付けましたが
マイクロバブル濾過のテストを続けるにつれ、私の中の濾過に対する認識が変わりつつあります。
特にスポンジフィルター。
上部濾過、外部濾過、オーバーフローについては私の中では同じカテゴリーです。
ちょっと乱暴な言い方かもですが、この3種のフィルターで異なるのは特性だけで、本質は同じ物。
特性に合った使い方、メンテナンスを心がければ問題は発生せず、
どれもディスカス飼育で十分に使えます。
では、スポンジフィルターだけ、何が違うのでしょうか?
このブログを読んでいただいてる方ならご存知だと思いますが、私のディスカス水槽は全て、
スポンジフィルターに切り替えてから長い時間が経ちます。
最初はメンテナンスが楽で使い勝手が良いと感じていたのですが、混泳水槽で多数のスポンジを
管理してみると意外に難しさを感じるようになりました。
楽なはずのスポンジフィルターが何故に難しいのか?
それは他のフィルターと違う構造…というか物理濾過と生物濾過の構成の違いに起因するものです。
この写真はスポンジのメンテナンスを延ばした結果、目詰まりを起こして通水量が減っています。
表面はヌルッとした脂質のような手触りで、絞ればギュッと硬くカスが詰まっていて、限界ですね。
多数飼育でハンバーグを給餌していると、この状況が思いの他早く訪れます。
これは、物理濾過と生物濾過を同じスポンジで兼ねているスポンジフィルターの宿命で、
当初は1セットずつ交換ローテーションする事で回避していましたが、そのローテーションを長期
続けるのは難しい事でもあるのです。
複数ある水槽はどれも飼育匹数、水槽サイズが違い、6年を過ぎた老魚もいれば1年未満の
若魚も幼魚もいます。
エサの量も種類も違い、水換え頻度も違う中で同じサイクルのメンテをするのは無理があり、
配管抵抗や器具の個体差による通水量の差もあって、下手すると先にメンテしたはずのスポンジを
ローテーション無視でまた交換する羽目に陥り、結局はスポンジの状態を見て適宜、水槽ごとに
メンテを行うようになります。こうしてローテーションは崩壊しメンテの順番はグチャグチャになります。
それでも無理にローテーションを維持しようとすれば調子の落ちる水槽が出てくるでしょう…
これでは本末転倒な話になってしまいます。
これが、私が多数のスポンジ管理を難しいと感じる理由のひとつ。
そして難かしいもうひとつの理由…
上の写真は目詰まりを起こしていますが、実はスポンジフィルターの一番おいしい期間は、
この状態になる直前にあります。
まだこの時は、ちゃんと通水しながらたっぷり湧いた濾過細菌が活発に働き、輝く水を再現しやすい
環境にあるのです。実際に水の透明感、匂い、泡切れなど観察しての私の主観ではありますが。
が…特に沢山のエサを与える多数飼育では、最高の状態から上の写真に転落するまであっというま
なのもまた現実でして、複数のスポンジを駆使しても、この侠いスイートスポットを捉え続けるのは
意外に難しいのです。
とはいえ、もちろんスポンジフィルターが駄目という訳ではありません。
単独飼育や繁殖水槽では、「おいしい期間」が長期続きますし、濾過能力も確か。
低コストでメンテ自体が手軽に出来る、優れたフィルターです。
結局は他のフィルター同様に特性を理解し、適切な使い方とメンテをすれば…という1点に帰結するの
ですが、それでも物理濾過と生物濾過を分けている他の濾過装置とは違う認識を持つべきです。
マイクロバブルを物理濾過に使い、水槽の外で汚れを極力排除する。
生物濾過に持ち込む汚れを抑えることで、生物濾過の負担を減らし「おいしい期間」を長く保つ。
それが水換え負担を軽減しつつ、輝く水をキープする事に繋がる…マイクロバブル濾過の命題です。
最後に、2ヶ月になるマイクロバブルの稼働状況を動画にまとめました。
ぜひ、マイクロバブルの能力と作り出す水の透明感を確認してみてください。
ディスカス水槽とマイクロバブル濾過
最新の画像[もっと見る]
すごい、水の透明度ですね!
ディスカス達も非常に調子が良いですね!
今だに、我が家のワイルドディスカス達は赤虫オンリーでハンバーグを
食べてくれません!
ほんとディスカスって色々あっ、面白いですね!
素晴らしい!一種の革命ですね。我々が使えるようになったら是非使わせて頂きます。
透明度がこれだけ上がったのは想定以上でした。
稼動してからずっとこの状態を維持できているので、まずまずの結果です。
ワイルドのハンバーグの餌付けは少々根気が必用ですが、時期に食べるようになりますよ。
先に餌付いてるディスカスと混泳させると早く餌付きますね。
ワイルド飼育は改良とはまた違った良さ、楽しさがあり、面白いですよね。
透明度が上がると飼育の楽しさもアップしますよね。
通常の濾過設備でずっと維持するのは難しい面もありますが、
マイクロバブル濾過ならグッと楽に再現できます。
更に改良を進めていきますので楽しみにしていてください。
どーもです。
革命は大袈裟かもしれませんよ(笑)
将来を見据えて誰でも使えるよう、改良していきますので
その時が来ましたらぜひ、わたさんにも使っていただけるとうれしいですね。
スポンジフィルターの物理濾過、生物濾過の認識ですが、私も同じことを思っております。
スポンジの目詰まりの対策をしようとすると、スポンジのメリット(メンテのしやすさ、コスト)が
犠牲になってしまい、本末転倒なことになってしまいます。
スポンジの性能を過信することなく、他フィルターとの併用という「適材適所」がベストなのでは、と思います。
それとマイクロバブル、かなりよさげですね。
動画にあるマイクロバブル濾過槽の表層には良い感じにかなりの量の汚れが!
生物濾過に過剰な負担をかけないコンセプト、成功といっていいのではないでしょうか。
この表層の汚れはしゃぶしゃぶのアク取りのごとく掬い出すだけでよさそうですね。
ディスカスの活性の高さにも納得です。
ちなみにこれ、観賞タンクにはマイクロバブルは確認できませんが、
マイクロバブル「曝気」槽の気泡が観賞タンクに入り込まない工夫はされているのでしょうか。
また、マイクロバブル槽のコンパクト化(プラケースくらい)は可能でしょうか。
製品化の発表、楽しみにしております。
こんばんは。
スポンジフィルターに関するメリットデメリット…適材適所の考え方が必要なのはまさしく仰るとおりですね。
自分の選択だけが正しいと過信せず、事象を冷静に見極めて判断するのは大切な事だと改めて感じました。
マイクロバブルは、やってみなければ解らない事だらけで、設計からテストまで試行錯誤でした。
とりあえずの成果を収めたので小型化、高効率化、低コスト化がこれからの課題になります。
低コストなアスピレーターや他のノズルも試してみたいですし、最終的にはノズル本体もオリジナルで設計製作したいですね。
鑑賞タンクに泡が入らない工夫…さすが着眼点が鋭いですね(笑)
映像では見えませんが、実はマイクロバブル槽と生物濾過槽の間に別の槽があり、ここで泡を消す工夫をしています。
ですから生物濾過槽に水が移る時点で泡は完全に溶解消滅しており、鑑賞タンクにはまったく泡が流出しないんです。
これは設計時に盛り込んだコンセプトのひとつで、マイクロバブル利用における肝の部分でもあります。
製品化まで漕ぎ付ければうれしいのですが、まずは先に上げた課題をひとつずつクリアしなければなりません。
頑張りますので、それまで楽しみにしていてください。
動画観させて頂きました。
水の透明度、エサ喰い抜群ですね。
製品化された時には、私も是非使ってみたいと思っています。
これからも頑張ってください。
それでは更新を楽しみにしております。
こんばんは。
透明度とディスカスの活性、良い感じでしょう?
このフィルターには大きな手応えを感じているのでぜひ、
使ってみたい方に提供できるように頑張っていきたいです。
熟成、改良の時間はもうしばらく掛かりそうですが…
共同開発のメーカーを探すか地域の産業振興補助に申し込んで試作開発費を捻出できれば、もっと早く開発が進むと思いますが…