GREEN NOTE

ワイルドグリーンディスカス中心のアクアリウムブログです

ソロモンの指環

2009年06月28日 | ディスカス書籍

昨日、今日と梅雨の中休みでよく晴れてます。
庭では雨水と栄養をたっぶり吸った花が強い日差しを受けて
猛烈に成長しはじめました。
ヒマワリは私の身長を追い越し、朝顔は咲き始めてる物も出てきてます。
しかしながら…今回、様々な花を植えたのですが、名札を立てなかったため
朝顔とヒマワリ以外の花の名前を失念してしまいました(笑)
それでもせっかく咲いたのだからと、防湿庫からマクロレンズを引っ張り出し
三脚立ててマジメに撮影開始です。

これ、多分ヒャクニチソウだと思うんですが…白と黄色が咲いてます。


更に花芯付近をアップで。うーん…何と言いますか、お食事中の方すみません。
昔、ウルトラマンでこんな怪獣が居たような気がしますが。
花はあまりアップで撮らないほうが綺麗かもですね(笑)


ミニトマトも接写。
マクロで画面一杯に写すと普通のトマトみたいに見えますが、実物は親指の先くらい。
思い切り絞り込んだら、茎の細かい毛もピントが合ってキモイかも!?
そろそろ熟して食べごろな実もあります。今夜あたり食卓のサラダに登場かな。


話は変わりますが、今の住居の近くに図書館があります。
工学専門書が結構豊富にありまして、仕事の調べ物でかなり重宝していますが
実はアクア関連の書籍も充実しており、最近はすっかり快適プライベート空間!?
になっております。
そんな中で最近読んだアクアな2冊がコレ。
左は有名なローレンツの著作「ソロモンの指環」です。
タイトルにあるソロモンの指環とは…
旧約聖書の中で大天使ミカエルより古代イスラエルの王であったソロモンに
授けられた指環で、ソロモン王はその指輪を用いてありとあらゆる動物や植物と
話をすることができたと言われています。
それに対して、本書の著者で動物行動学者であるコンラート・ローレンツは、
自分のよく知っている動物となら、魔法の指輪などなくても話ができると説いてます。
本書の中ではアクアリウムやトゲウオの話にも長いページを割いて触れられており、
アクアリストも楽しめる1冊でした。

右は東さんの「熱帯魚繁殖入門」。
同氏の「熱帯魚繁殖大鑑」から入門用に抜粋して書き下ろした本ですが、
その中にはアロワナやネオンテトラなどの超難関な繁殖も紹介されていて
読みごたえがある1冊です。もちろんディスカス繁殖も載ってますよ。
その内容は、かなり昔に書かれたにも関わらず、現在でも的を得た入門書に
なっていると思います。
自分の繁殖方法と比べて読み解くのも面白いかも。



ソロモンの指環のなかにバランスド・アクアリウムに関する記述が出てくるのですが、
これがなかなか面白い…水槽の中に砂や土と水草、少量の生体を入れておけば
あとはわずかなエサを与えていくだけで、やがて水槽内の生物相はバランスを取り
人の手を介する必要が無く維持していけるという物です。
もちろん、足し水などは必要なのでしょうが、私の目から見ると実にシンプルで
興味深いアクアリウムです。
ディスカス飼育では高水温で高カロリーなエサを与え、頻繁な水換えによる飼育が
主体です。水草にしても、強い光の下、二酸化炭素を強制添加し、底床にソイルを
敷いて液肥を与え、狭い水槽内で繁茂させる…最近のアクアリウムは、見ごたえの
ある水景を作るため、生体も水草もマッチョに育てるのが主流なようです。
そうした中で、ローレンツの提唱するバランスド・アクアリウムは実に新鮮でした。

そこで…上の写真の睡蓮鉢、導入しちゃいました。生体はクロメダカ5匹のみ。
かみさんを説き伏せて庭の片隅に導入したのが5月。
ひと月以上が経ちますが、メダカは全部生きているようです。
猛暑の日差しを遮るためにヨシズを立てかけています。
庭の花や野菜とともに毎日観察するのが楽しみになってきました。
早く睡蓮の花咲かないかな~。



ベアタンクでディスカスを飼育していると、時として自分の考え方や感覚が
偏ってきているな…と感じる時があります。
特に自然のフィールドに出て、写真を撮影した後にディスカスの世話をしていると
感じるディスカス飼育のジレンマ…
上手く言えないのですが、ある程度確立されてきた現代の飼育法のおかげで
自分も飼育できている訳でして、それは自分の手で上手に状態良く育てるために
どうしても必要な技術でもあるんです。それゆえの葛藤なのでしょうね。



自然の環境をそっくり模倣するなど、人間には到底無理な話で、
ディスカスも元は自然のバランスを構成している一員です。
その事を忘れずに、大きく逸脱してしまった時には自分を引き戻す為にも
まったく違うアクアリウムを維持する事が自分にとって大切な気がします。


曇天は撮影日和

2009年06月16日 | 日光・自然

ここ数日、少し梅雨らしくなってきましたね。
パソコンの横に置きっぱなしだったカメラもしっかり手入れして
防湿庫に保管しました。
放っておくとレンズ内にカビが発生する事がありますので…
カメラやレンズに湿気は大敵です!

日曜は朝から曇りの予報だったので「これは渓流を撮りに行かねば」と
行ってきました奥日光。
午前3時出発で5時から撮影開始。8時に帰宅の強行軍でした。

まずは戦場ヶ原の展望台から。
モヤが出ていて、向かいの山は見えないのですが、そこがまた良かったです。
シマウマでも居たら、サバンナの夜明けに見えなくもない!?
戦場ヶ原周辺は朝5時から大勢のアマチュアカメラマンが繰り出して賑わっていました。


今日の撮影ポイントは某川の禁漁区周辺。
個人的に、新緑の渓谷撮影は晴れた日より曇りか小雨が好きです。
明暗の差が小さく露出を決めやすいのと、全体のシットリ感が…グッときません?
この辺りは遊歩道から近づくのは難しく、腰まである熊笹のケモノ道を歩いて
崖を降りてようやく辿り着きます。
戦場ヶ原とは打って変わり、人っ子一人いません。
この滝は冬になると凍結して見事な景観になります。


大きな岩の間を縫うような流れに、しばし見とれてしまいました。
自然が作った石の配置とコケの付き方は、まったく違和感が無く美しい…
歩く時は、岩の配置やコケを崩してしまわないよう慎重に移動します。


川中の石周辺をスロー撮影で切り取ると、なんとなく雲海に浮かぶ山のようにも
見えて来ます…不思議ですね。


下流には倒木が…これ、去年の冬に来た時も同じ位置にありました。


上の倒木を別のポイントから撮影。
大きな岩で流れが分けられ、手前はワンドのように緩やかです。
ここもまた岩と草木、コケの配置が透明度抜群の流れと組み合わさって
見事な景観を作り出していました。
うーん、また水草レイアウト水槽にチャレンジしたくなってきました…

どうやらこの夏もまた、奥日光フィールド撮影の虜になりそうです。
湯元にテント張って2~3泊もいいかも…て、泊るには家から近すぎますね。
きっと夕方くらいにテント張ったところで、かみさんから電話がきて
「日光でキャンプ?アホな事言ってないで、早く帰っておいで。晩飯冷めるで~」
てな電話が入るのがオチでしょう(笑)
それではまた!


不可測水質!?

2009年06月10日 | ディスカス繁殖

今日は一日曇りでしたが、宇都宮では夕方になって突然の大雨です。
雷も鳴ってました。もう梅雨でしょうかね~?

小さな庭ですが、花に野菜といろいろ植えてます。
5月にタネを撒いたヒマワリがもうこの大きさ…真夏にはどれだけ大きくなるのか
ちと心配になってきました。
反対側にはミニトマトやアジサイなんかも植えてます。

ディスカス繁殖ですが、相変わらずのマイペースで進めております。
ワイルドグリーンとブルーベリーのペアは、3度目の産卵でやっと体着までこぎつけました。
今のところ全部で60匹くらい居ます。、

テフェ♂も、初めての子育てにしてはよく頑張っています。

グリーン同士のペアも3度目の産卵…

産卵塔には目もくれず、ガラス面にのみ執着(笑)
実は混泳で産卵した時に、産卵塔にネットを被せたのがトラウマになっているのでは?
などと疑ってみたり…水流を変えてみても、意地のようにガラス面に産み付けます。
1度目は混泳水槽で、2度目はペア水槽で孵化まで行きましたが稚魚完食…

産卵の様子を上から撮影してみました。
うっすらと水が色づいてるのはピートです。
純粋なワイルドグリーン同士を体着まで持ち込むには、もう少しシビアな水質管理が
必要な気がしてきました。何と言いますか、phとか硬度などの目に見える数値的な水質ももちろんですが、俗に不可測水質と呼ばれるものです。
例えば、同じphでも、濾過の生成物で下げた水とピートで下げた水では、
魚にとっての環境は全然違うというような…うーん。

前回のブルーベリー同士の繁殖では、まったく気にもかけなかった事なんですが
やはりワイルド同士の繁殖は少し手ごわいですね。

続いて、育成中のブルーベリー幼魚。産卵からほぼ2ヶ月です。

アクアマイスターで去年購入した時のブルーベリーⅥ幼魚にそっくりになって来ました。赤目同士でも、金目の幼魚が出るという話ですが、何故か全部赤目です。
最近、食欲も旺盛になってきて、毎日大きくなってきているように感じます。
やっぱり幼魚飼育は楽しいですね。

最後に、最近気に入ってるブルーベリーを一枚。
芦田さんのコラムで紹介していただいた魚とは別個体です。


上の幼魚が成長してこれだけ変わってしまうのだから、生命とは不思議ですよね。

幼魚育成のため、最近90x45x60hの水槽を物色中です。
引越しの時に90水槽を処分した事を悔やみつつ…
それではまた。


試作テスト

2009年06月07日 | 写真ネタ

昨夜は久しぶりに新宿に撮影に行って来ました。
自分にとっての新宿と言えば夜景!
以前の新宿撮影記事も夜景でしたが、都心の夜景はやはり魅力的です。
しかしながら…今回の目的は夜景撮影だけではなく、
ある試作カメラ用品のテストがメインなんです。
つまり、仕事です!


カメラ機種名:Canon EOS 40D
Tv(シャッター速度):1/8 秒  Av(絞り数値):F3.2
ISO感度:1250
レンズ:トキナーAT-X116

         
前回の撮影で、非常に苦労した都庁展望室からの夜景撮影。
普通の夜景撮影と違い、どこのビルの展望室でも同じ問題にブチ当たります。
まず、ほとんどのビルで三脚使用が禁止。
夜景は昼間と違って、光量が圧倒的に少なく、感度を上げて絞りを開けても
かなりスローシャッターになります。
手持ち撮影で1/8秒とか1/6秒で綺麗に撮るには、相当な熟練を必要とします。
次に、室内の明かりが、窓に写り込む…
例えばこんな具合に。

そりゃ酷いモンです(笑)
たまに、フラッシュを炊いてる人を見かけますが、距離のある夜景撮影には
無意味なばかりか、フラッシュが窓に反射して、更に酷くなる事もしばしば…
綺麗な夜景を撮るカメラマンは、この状況を打開するために様々な努力を
しています。前回の自分のように、上着でレンズの周りを覆ってガラス接写したり
…中には、暗幕を吸盤でガラスに付けてカメラと頭をスッポリ暗幕で覆って
占拠してしまう人まで。

自分も写真好きなので、良い写真を撮りたい気持ちは解りますが…
周りの人に迷惑をかけず、もっとスマートに短い時間で撮影する方法は無いでしょうか?
前回の撮影以来、ずっとそんな事を考えていました。
悪い頭で悩んだ末、やがてひとつのアイデアが浮かびました。

そこでアイデアをスケッチし、仕事先の社長に相談してみると試作のオーケーが
出て…夢中で図面を引いて製作会社と打合せし、試作コストを算出しました。
そんなこんなで数種の試作品が出来上がったのが昨日の朝です。
そして夕方にはテストのため、都庁の展望室に昇っていました。
上の画像と同じ場所を、試作品で撮影したのが次の画像です。

カメラ機種名:Canon EOS 40D
Tv(シャッター速度):1/6 秒  Av(絞り数値):F3.2
ISO感度:1250
レンズ:トキナーAT-X116


1枚目の画像も、この試作品使用してます。
効果は予想以上で、正しく使えば写りこみは皆無。
ある程度アングルを付けても大丈夫です。
また、かなりテブレも抑えることができ、自分の実力では限界を超えた1/6秒という
スローシャッターでも、ご覧の通りです。
おまけに、窓辺に人がいなくなった時にスッと撮影して
すぐに場所を空けれる…いいことずくめ!?
嬉しかったので更にダメ押し!

使用前


使用後

カメラ機種名:Canon EOS 40D 
Tv(シャッター速度):1/8 秒 Av(絞り数値):F3.2
ISO感度:1250
レンズ:トキナーAT-X116

エッ…しつこい!?すみません。

肝心のブツの写真なんですが、申し訳ありませんが、まだ掲載できません。
商品化と特許出願の兼ね合いがありまして…すみません。
もう少しテストが進んで先が見えたら公開できると思います。
物はシンプルなので、一眼レフを使える方なら誰もが使える物になるかと…
それではまた!