▲ 終盤になってやっと・凄く面白くなった「監獄のお姫さま」
東京
自由が丘のセレクトショップ、ブティック自由が丘101の新沼健です。
ブティック自由が丘101とは関係無い、映画・ドラマの感想、美味しかった料理、世相について思うことなどをこちらに書いています。
秋ドラマが次々最終話の放映を終え、視聴していたドラマで最終話を控えているのが日曜劇場「陸王」くらいとなりました。
そこで今期ドラマの私なりの総括をしたいと思います。
第二弾は宮藤官九郎脚本の「監獄のお姫さま」。
まずは脚本の宮藤官九郎。
正直、第9・最終話になるまで面白いドラマとは思えませんでした。
「おばさんたち」の事件を起こした動機「母性」、が中盤を超えるまで明らかにならず、その上、モタモタした展開に一度ならずドラマ視聴からの離脱を考えたくらいです。
視聴率的にも初回・第二回が最高でダラダラ下がってしまったようなので、宮藤官九郎やキョンキョンをはじめとする出演者のコアなファン、撮影現場を目撃してしまった等の個別の事情がない、ごく普通のドラマファンなら離れてしまってもおかしくないくらい、展開に難がありました。
ところが第9・最終話になって一気に展開が加速し、最終的にはとても面白い(最初から見返したい)ドラマになりました。
第9話の満島ひかりの扮装とキョンキョンのセリフ、「さそり、さそり」から「女囚さそり」の梶芽衣子をパロったとわかる視聴者がどれほどいるのでしょうか?
7〜8年、あるいは10年くらい前だったか、ブティック自由が丘101祖師谷店の先(北)にある「斗」という美味しい創作和食のお店に行った際、そこで偶然にも梶芽衣子さんに遭遇し、神々しいまでのオーラに打たれ、家人とともに「女囚さそり」シリーズを全部見た私にはパロディーが理解できましたし、ツボに刺さりました。
宮藤官九郎の脚本は、ギャグをわからない、気付かない人は置いてけぼりの割り切った、ある意味不親切なものなので、私にはわからないギャグで腹を抱えて笑い転げている視聴者もいるのでしょうし、私も気付かなかった伏線が見事に回収されて感心している視聴者もいるのでしょう。そう思うと初回から見返したくなってきました。
多分、キョンキョンの「69番 願いま〜す」は下ネタと映画(漫画)「刑務所の中」の合作パロディーだと思いますがどうでしょうか?
続いて小泉今日子。
事務所そばで撮影現場を目撃、往年のスーパーアイドル、生キョンキョンを初めて間近で見た事で当ドラマの視聴が始まった訳ですが、主演者としては可もなく不可もなし、と言ったところでしょうか。無難に役柄をこなした、そういう印象です。
最後に映像。
第9話と最終話はそれぞれ3回ほど見返して改めて思いましたが、映像がとても綺麗でした。
プロが撮っているのだからある意味、「当たり前」なのですが、最近はくすんだような汚い映像が何やら最先端を行っている、との誤解・思い込みが製作者にあるのか、その手のドラマや映画が結構あります。
「陸王」ほど美術に予算を掛けられないけど、「女優」は絶対綺麗に撮ってやる、そういうスタッフの気込みを感じさせる映像に好感を持ちました。
ベスト回は文句なく第9話と最終話。終わり良ければすべて良し、とはこのドラマの為にある言葉のようです。
セレクトショップ ブティック自由が丘101
http://www.jiyugaoka101.com